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2. 気体の熱力学 過去9年の計算問題 23問を、使う公式ごとに並べました。各公式の先頭に「いつ使うか・式の意味・落とし穴」を置いています。問題名をクリックすると解答例が開きます。
断熱変化(ポアソンの法則)★☆☆ 9年で3回
🔎 いつ使うか(見分け方)断熱変化(熱の出入りなし)で、圧縮・膨張後の圧力や温度を求めるとき。「断熱」の一語が目印です。
💡 式の意味PV^γ=一定(γは比熱比Cp/Cv)。温度で書くなら TV^(γ-1)=一定。断熱では熱が入らないぶん、圧縮すると温度が上がります。指数がつくのは、体積変化が圧力と温度の両方に効くためです。
- 比熱比γを確認する(空気は約1.4)
- 圧力を聞かれたら PV^γ、温度を聞かれたら TV^(γ-1) を使う
- 変化前後で等式を立てて解く
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)
- ★ 指数を γ と (γ−1) で取り違える。圧力ならγ、温度ならγ−1
- ★ 膨張と圧縮を逆にする(圧縮なら圧力も温度も上がる)
「断熱」と書いてあればこの式、と反射的に出せるようにしておくと速い。
この公式の過去問(3問)
乙R1圧力50kPaで1m³の空気を断熱圧縮し0.95m³にしたときの圧力(kPa)として最も+ 解答例
圧力50kPaで1m³の空気を断熱圧縮し0.95m³にしたときの圧力(kPa)として最も近い値はどれか。ただし、空気の比熱比は1.40とし、(1-x)ⁿ ≒ 1-nx と近似できるものとする。
使う式
P1 V1gamma = P2 V2gamma
記号:P:圧力 / V:体積 / γ:比熱比
解き方
- 断熱変化の式: P₂ = P₁ × (V₁/V₂)γ
- 代入: P₂ = 50 × (1.00/0.95)1.4
- 近似 (1-x)n ≒ 1-nx より (1/0.95)1.4 = (1+0.0526)1.4 ≒ 1+1.4×0.0526 = 1.0737
- P₂ = 50 × 1.0737 ≒ 53.7 kPa → 最も近い値は (4) 54 kPa
答え:約 54 kPa(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 比熱比 γ の指数誤用
- 膨張と圧縮の混同
- 近似式の n の符号ミス
甲R2温度300K、圧力100kPaの空気1m³を断熱圧縮して0.95m³にした。このときの空+ 解答例
温度300K、圧力100kPaの空気1m³を断熱圧縮して0.95m³にした。このときの空気の温度(K)として最も近い値はどれか。ただし、空気の比熱比は1.40とする。また、xの絶対値が1より十分小さいとき、(1+x)ⁿ≒1+nx と近似できるものとする。
使う式
T2 = T1(V1V2)κ-1
記号:T₁:初期温度=300K, V₁:初期体積=1m³, V₂:圧縮後体積=0.95m³, κ:比熱比=1.40
解き方
- Step1 断熱変化 T₂=T₁(V₁/V₂)(κ-1)=300×(1/0.95)0.40
- Step2 (1/0.95)=(1-0.05)⁻¹≒1+0.05=1.0526、これを0.40乗
- Step3 (1.0526)0.40≒1+0.40×0.0526≒1.0210(近似式 (1+x)ⁿ≒1+nx を使用)
- Step4 T₂≒300×1.0210≒306K
答え:306 K(正解の選択肢 (2))
この問題で多い誤り
- 指数を(κ-1)でなくκとして計算する
- 圧縮(体積減少)なのに温度が下がると誤る
- 近似式の使い方を誤りxの符号を逆にする
甲R7圧力100kPaで1m³の空気を可逆的に断熱圧縮して0.95m³としたときの圧力(kPa+ 解答例
圧力100kPaで1m³の空気を可逆的に断熱圧縮して0.95m³としたときの圧力(kPa)として最も近い値はどれか。ただし、空気の比熱比は1.40とする。また、xの絶対値が1より十分小さいとき、(1+x)^n≅1+nxで近似できるものとする。
使う式
P1 V1γ = P2 V2γ (ポアソンの法則・可逆断熱変化)
記号:γ:比熱比(空気1.40)
解き方
- P₂ = P₁ × (V₁/V₂)γ = 100 × (1/0.95)1.4。
- (1/0.95)1.4 ≒ 1 + 1.4×0.0526 ≒ 1.074 → P₂ ≒ 107 kPa。
答え:107 kPa(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 等温(PV=一定)で計算して105kPaとする
- γを掛ける位置の誤り
カルノー効率・ヒートポンプ(COP)★★☆ 9年で5回
🔎 いつ使うか(見分け方)熱機関の効率、ヒートポンプや冷凍機の成績係数(COP)を求めるとき。
💡 式の意味カルノー効率 η=1−T低/T高。温度だけで決まる理論上の上限です。ヒートポンプの成績係数は COP=T高/(T高−T低)、冷凍機は COP=T低/(T高−T低)。分子が『何を目的にしているか』(暖房なら高温側、冷房なら低温側)で変わる、と覚えると混同しません。
- 温度をすべてKに直す(この式は絶対温度でしか成立しません)
- 暖房か冷凍か、効率かCOPかを見極めて式を選ぶ
- 代入する
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)
- ★ ヒートポンプと冷凍機のCOPを取り違える(分子が高温側か低温側か)
- ★ 摂氏のまま代入する。効率の式は絶対温度が絶対条件です
- ★ %への変換忘れ
COPが1を超えるのは、熱を『作る』のでなく『運ぶ』からです。この理解があると分子分母を間違えません。
この公式の過去問(5問)
甲H29温度300Kの高温熱源と温度250Kの低温熱源で作動する逆カルノーサイクルの高温熱源への+ 解答例
温度300Kの高温熱源と温度250Kの低温熱源で作動する逆カルノーサイクルの高温熱源への放熱量が30kWであった。この逆カルノーサイクルに必要な時間あたりの仕事(kW)として、最も近い値はどれか。
使う式
W=Qε, ε=ThTh-Tc
記号:W:仕事 / Q:高温熱源への放熱量 / ε:成績係数 / Th,Tc:高温/低温熱源温度[K](逆カルノー)
解き方
- 逆カルノーサイクル: 高温熱源への放熱量Q=成績係数ε×時間あたりの仕事W。
- 成績係数はカルノーサイクルの熱効率の逆数 ε=Th/(Th-Tc)=300/(300-250)=300/50=6。
- W=Q/ε=30/6=5kW。
答え:5 kW(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り
- 成績係数の定義(Tc/(Th-Tc)と混同)を誤る
甲R5逆カルノーサイクルを用いたヒートポンプで、-3℃の屋外から熱をくみ上げて、27℃の屋内へ+ 解答例
逆カルノーサイクルを用いたヒートポンプで、-3℃の屋外から熱をくみ上げて、27℃の屋内へ1kW放熱するのに必要となる時間あたりの仕事(W)として、最も近い値はどれか。
使う式
W = QhCOPh, COPh = ThTh – Tc (ヒートポンプの成績係数)
記号:Qh:放熱量[W] / Th:高温側絶対温度[K] / Tc:低温側絶対温度[K]
解き方
- Th = 27+273 = 300 K、Tc = −3+273 = 270 K。
- COP(ヒートポンプ) = Th/(Th−Tc) = 300/30 = 10。
- W = Q/COP = 1,000/10 = 100 W。
答え:100 W(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り
- 冷凍機のCOP(Tc/(Th−Tc))と混同する
- ℃のまま計算する
乙R5カルノーサイクルの熱効率(%)として、最も近い値+ 解答例
カルノーサイクルにおいて、高温熱源から700Jの熱を受け取り、低温熱源に200Jの熱を放出して仕事を取り出した。このときの熱効率(%)として、最も近い値はどれか。
使う式
η = Q1 – Q2Q1 = 1 – Q2Q1
記号:η:熱効率 / Q1:高温熱源からの吸熱量[J] / Q2:低温熱源への放熱量[J]
解き方
- Q1 = 700 J, Q2 = 200 J
- η = (Q1 – Q2)/Q1 = (700 – 200)/700 = 500/700
- η ≒ 0.714 ≒ 71.4% → 最も近い 70%
答え:70 %(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 分子・分母の取り違え
- %への変換忘れ
甲R6温度400Kの高温熱源と温度200Kの低温熱源の間で作動する逆カルノーサイクルの時間あた+ 解答例
温度400Kの高温熱源と温度200Kの低温熱源の間で作動する逆カルノーサイクルの時間あたりの仕事が10kWであった。この逆カルノーサイクルの高温熱源への放熱量(kW)として、最も近い値はどれか。
使う式
Qh = W × ThTh – Tc (逆カルノーサイクルの高温放熱)
記号:W:仕事[kW] / Th:高温熱源[K] / Tc:低温熱源[K]。Qh = Qc + W
解き方
- 高温熱源への放熱量 Qh = W × Th/(Th−Tc)。
- Qh = 10 × 400/(400−200) = 10 × 2 = 20 kW。
答え:20 kW(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 冷凍COP(Tc/(Th−Tc))で計算して10kWとする
- Qc(吸熱)とQh(放熱)の混同
乙R6カルノーサイクルの放熱量と吸熱量の比 Q2/Q1 として最も近い値+ 解答例
カルノーサイクルにおいて、高温熱源(750K)から熱Q₁を吸収し、低温熱源(300K)に熱Q₂を放出する場合、放熱量と吸熱量の比(Q₂/Q₁)として、最も近い値はどれか。
使う式
η = 1 – Q2Q1 = 1 – T2T1 ⇒ Q2Q1 = T2T1
記号:Q1:高温熱源からの吸熱量 / Q2:低温熱源への放熱量 / T1=750 K / T2=300 K
解き方
- カルノーサイクルでは絶対温度比と熱量比が等しい
- Q2Q1 = T2T1 = 300750
- = 25 = 0.40
答え:0.40(正解の選択肢 (2))
この問題で多い誤り
- 絶対温度Kへの変換忘れ
- 熱効率と熱量比の混同
膨張・圧縮の仕事(W=PΔV)9年で2回
🔎 いつ使うか(見分け方)気体が膨張してした仕事、または圧縮に要した仕事を求めるとき。圧力が一定と書かれている場合。
💡 式の意味W=P·ΔV。押しのけた体積×押し返した圧力=仕事。定圧のときだけこの単純な形になります。
- 圧力が一定かを確認する
- 体積変化ΔV=V₂−V₁ を出す
- W=P×ΔV(Pa×m³=J)
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)
- ★ 断熱変化(ポアソン)と混同する。定圧ならこちら、断熱ならポアソン
- ★ kJ と J の換算忘れ
出題は少ないですが、落とすともったいない易しい形です。
この公式の過去問(2問)
乙R2外気圧100kPaとつり合っているシリンダ内の気体0.5m³に熱を加え、定圧膨張させた。+ 解答例
外気圧100kPaとつり合っているシリンダ内の気体0.5m³に熱を加え、定圧膨張させた。このときに気体がした仕事は150kJであった。膨張後の気体の体積(m³)として最も近い値はどれか。
使う式
W = P,Δ V = P(V2 – V1) (定圧変化の仕事)
記号:W:気体がした仕事[J] / P:圧力[Pa] / V1,V2:変化前後の体積[m³]
解き方
- 定圧変化なので 仕事 W = P(V₂ − V₁)。
- 150,000 J = 100,000 Pa × (V₂ − 0.5)。
- V₂ − 0.5 = 1.5 → V₂ = 2.0 m³。
答え:2.0 m³(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 断熱変化(ポアソンの法則)と混同する
- 仕事の kJ→J 換算忘れ
乙R6気体がした仕事(kJ)として、最も近い値はどれか+ 解答例
温度300K、圧力100kPaの気体1m³を定圧膨張させて2m³にした。このとき、気体がした仕事(kJ)として、最も近い値はどれか。
使う式
W = P ・ Δ V = P (V2 – V1)
記号:W:仕事[kJ] / P:圧力[kPa] / V1:初期体積[m³] / V2:最終体積[m³]
解き方
- 定圧変化なので W = P ・ Δ V
- 圧力 P = 100 kPa (一定)
- 体積変化 Δ V = V2 – V1 = 2 – 1 = 1 m³
- W = 100 × 1 = 100 kJ (1 kPa ・ m3 = 1 kJ)
答え:100 kJ(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り
- 単位換算ミス
- 公式選択ミス
熱量計算(Q=mCΔT・定積/定圧)★★★ 9年で13回
🔎 いつ使うか(見分け方)温める/冷やすのに必要な熱量、または加熱後の温度を求めるとき。この節で最頻出です。
💡 式の意味Q=m·C·ΔT。ここで使う比熱Cが2種類あるのが急所で、容器の体積が変わらないなら定積比熱Cv、大気に開放されていて膨張するなら定圧比熱Cp。定圧では膨張の仕事の分だけ余分に熱が要るので、必ず Cp>Cv(差はちょうど気体定数R)になります。
- 体積一定か圧力一定かを問題文で確認する(『密閉容器』『断熱容器』なら定積、『大気圧下』『ピストン』なら定圧)
- Cv か Cp かを決める(片方しか与えられていなければ Cp=Cv+R で作れる)
- Q=m·C·ΔT に代入する。ΔTは温度差なので℃差でもK差でも同じ値
✏️ 式の変形(1行ずつ) 目標:加熱後の温度を求める形にする
- 熱量の式から出発します
Q = m C Δ T
- Δ T に掛かっている mC を、両辺を割って外します
Δ T = QmC
- Δ T は温度の差なので、加熱後 − 加熱前です
T2 – T1 = QmC
- T1 を右へ移項します(符号が変わります)
T2 = T1 + QmC
温度の差を扱うときは、℃のままで構いません(差はKでも℃でも同じ値)。絶対温度に直すのは、温度そのものを掛けたり割ったりするときだけです。
この変形が追えないときは → 計算の前に:算数・数学のおさらい
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)
- ★ 定積と定圧の比熱を取り違える。この節の失点はほぼこれです
- ★ 単位の混在(kJ と J、mol と kg)
- 温度『差』は273を足しても変わりません。差を聞かれたときの換算は不要です
9年で13問と、基礎理論では最多クラス。CvとCpの区別さえつけば得点源です。
この公式の過去問(13問)
乙H29一定容積の断熱された容器に入れた温度20℃の空気1kgを、42kJの熱で温めた。加熱後の+ 解答例
一定容積の断熱された容器に入れた温度20℃の空気1kgを、42kJの熱で温めた。加熱後の空気の温度 (℃)として、最も近い値はどれか。ただし、空気の定積比熱容量は、0.7kJ/ (kg・K) とする。
使う式
Q = m ・ Cv ・ Δ T
記号:Q:熱量 / m:質量 / Cv:定積比熱容量 / Δ T:温度上昇
解き方
- 式変形: ΔT = Q/(m·Cv)
- ΔT = 42 / (1 × 0.7) = 60 K
- 加熱後温度 = 20 + 60 = 80℃
- 最も近い値は (5) 80℃
答え:80℃(正解の選択肢 (5))
この問題で多い誤り
- 定積/定圧比熱の混同
- 単位ミス
甲H30温度300K、圧力100kPaの理想気体1molを定圧膨張させて体積を2倍にした。このと+ 解答例
温度300K、圧力100kPaの理想気体1molを定圧膨張させて体積を2倍にした。このとき理想気体に与えられた熱量(kJ)として、最も近い値はどれか。ただし、気体の定圧モル熱容量Cp=30J/(mol・K)とする。
使う式
Q=nCp(T2-T1)
記号:Q:加えた熱量 / n:モル数 / Cp:定圧モル熱容量。定圧ではT2=(V2/V1)T1
解き方
- 加えた熱量 Q=n×Cp×(T2-T1)。
- 定圧(ボイル・シャルル): P一定なのでT2=(V2/V1)×T1=2×300=600K。
- Q=1×30×(600-300)=9000J=9kJ。
答え:9 kJ(正解の選択肢 (2))
この問題で多い誤り
- 体積2倍→温度2倍(定圧)を使わずΔ Tを誤る
乙H30一定容積の容器に入れた温度25℃の空気3kgに、21kJの熱を加えた。加熱後の空気の温度+ 解答例
一定容積の容器に入れた温度25℃の空気3kgに、21kJの熱を加えた。加熱後の空気の温度(℃)として最も近い値はどれか。ただし、加えた熱はすべて空気の温度上昇に用いられるものとし、空気の定積比熱容量Cv = 0.7kJ/(kg·K)とする。
使う式
Q = m ・ Cv ・ Δ T
記号:Q:熱量[kJ] / m:質量[kg] / Cv:定積比熱容量 / Δ T:温度上昇
解き方
- 加熱式: Q = m·Cv·ΔT → ΔT = Q/(m·Cv)
- ΔT = 21 / (3 × 0.7) = 21/2.1 = 10 K
- 加熱後温度 = 25 + 10 = 35℃
- 最も近い値は (2) 35℃
答え:35℃(正解の選択肢 (2))
この問題で多い誤り
- 定圧比熱(Cp)と定積比熱(Cv)の混同
- 単位ミス (kJ→J)
甲R1都市ガス1m³を燃焼させて、空気を5℃から30℃に暖めた。熱効率を80%とした場合、暖め+ 解答例
都市ガス1m³を燃焼させて、空気を5℃から30℃に暖めた。熱効率を80%とした場合、暖められた空気の体積(m³)として最も近い値はどれか。ただし、体積は標準状態(0℃、101325Pa)における体積とし、空気の定圧モル熱容量を29.2J/(mol・K)、都市ガスの発熱量を45MJ/m³とする。
使う式
Q=V22.4,Cp,Δ T
記号:Q:有効熱量[J](=発熱量×熱効率) / V:空気体積[L] / Cp:定圧モル熱容量 / Δ T:温度上昇。標準状態1mol=22.4L
解き方
- Q=都市ガス量×発熱量×熱効率=1×45×0.8=36MJ=36×10⁶J。
- n=V/22.4 mol、Cp=29.2J/(mol・K)、T2-T1=30-5=25K。
- 36×10⁶=(V/22.4)×29.2×25 → V=1.104×10⁶L=1.104×10³m³ ≒ 1100m³。
答え:1100 m³(正解の選択肢 (3))
この問題で多い誤り
- 熱効率80%の掛け忘れ。L↔m³の換算ミス
甲R2温度0℃、圧力100kPaの気体6m³を定圧膨張で6m³にした。このとき気体に与えられた+ 解答例
温度0℃、圧力100kPaの気体3m³を定圧膨張させて6m³にした。このとき気体に与えられた熱量(MJ)として最も近い値はどれか。ただし、気体は理想気体とし、定圧モル熱容量Cp=29.2J/(mol・K)、気体定数R=8.3J/(mol・K)とする。
使う式
Q = n,Cp,Δ T, n = P V1R T1, V1T1=V2T2
記号:P:圧力=100kPa, V₁:初期体積=3m³, V₂:膨張後体積=6m³, Cp:定圧モル熱容量=29.2J/(mol・K)=29.2kJ/(kmol・K), R:気体定数=8.3J/(mol・K)=8.3kJ/(kmol・K), T₁:初期温度=0+273=273K
解き方
- Step1 初期物質量 n=PV₁/(RT₁)=100×3/(8.3×273)kmol
- Step2 定圧変化なのでシャルルの法則 V₁/T₁=V₂/T₂ より T₂=V₂×T₁/V₁=6×273/3=546K(=2×273K)
- Step3 与えられた熱量 Q=nCp(T₂-T₁)=[300/(8.3×273)]×29.2×(546-273)=300×29.2×273/(8.3×273)=300×29.2/8.3
- Step4 Q=8760/8.3≈1055kJ≒1.1MJ
答え:1.1 MJ(正解の選択肢 (3))
この問題で多い誤り
- 定圧モル熱容量Cpと定容モル熱容量Cvを取り違える
- 温度0℃を0Kとして扱う(273加え忘れ)
- 仕事量と熱量を混同し定容のCvで計算する
乙R2容積一定の断熱容器に入れた温度300Kの空気に、10.5kJの熱を加えると、空気の温度が+ 解答例
容積一定の断熱容器に入れた温度300Kの空気に、10.5kJの熱を加えると、空気の温度が330Kとなった。このときの空気の質量(kg)として最も近い値はどれか。ただし、空気の定積比熱容量はCv = 0.7kJ/(kg·K)とする。
使う式
Q = m,Cv,Δ T (定積変化の熱量)
記号:Q:加えた熱量[kJ] / m:質量[kg] / Cv:定積比熱[kJ/(kg·K)] / Δ T:温度差[K]
解き方
- 容積一定なので Q = m·Cv·ΔT。
- ΔT = 330 − 300 = 30 K。
- 10.5 = m × 0.7 × 30 = 21m → m = 0.5 kg。
答え:0.5 kg(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り
- 定圧比熱 Cp と混同する(定積なので Cv)
- 温度差の取り違え
甲R3容積一定の容器に入った空気300 kgを、都市ガスの燃焼により温度300 Kから900 + 解答例
容積一定の容器に入った空気300 kgを、都市ガスの燃焼により温度300 Kから900 Kに外部から加熱した。このとき、燃焼に使用した都市ガスの体積(m³)として、最も近い値はどれか。ただし、都市ガスは標準状態(0 ℃、101325 Pa)とし、空気の定積比熱容量を0.7 kJ/(kg・K)、都市ガスの発熱量を45 MJ/m³、熱効率を70 %とする。
使う式
V = m , cv , Δ Tη , H
記号:V: 都市ガスの体積 [m³]、m: 空気の質量 = 300 kg、cv: 定積比熱容量 = 0.7 kJ/(kg・K)、ΔT: 温度差 = 900−300 = 600 K、η: 熱効率 = 0.70、H: 発熱量 = 45 MJ/m³ = 45000 kJ/m³
解き方
- 空気が受け取る熱量: Q = m cv ΔT = 300 × 0.7 × 600 = 126000 kJ = 126 MJ
- 熱効率70 %なので、必要な都市ガスの発熱量: 126/0.7 = 180 MJ
- 都市ガスの体積: V = 180/45 = 4.0 m³
答え:4.0 m³(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 熱効率を割らずに掛けてしまう(126×0.7=88.2 MJ→約2.0 m³で誤答(2)を選ぶ)
- ΔTを600 Kでなく900 Kとして計算する
- MJとkJの単位を混在させて桁を誤る
甲R4温度27℃、体積3 m³、圧力100 kPaの理想気体を定圧膨張させて4 m³にした。こ+ 解答例
温度27℃、体積3 m³、圧力100 kPaの理想気体を定圧膨張させて4 m³にした。このとき気体に与えられた熱量(kJ)として、最も近い値はどれか。ただし、気体定数を8.3 J/(mol・K)、この気体の定積モル熱容量を20 J/(mol・K)とする。
使う式
Q = n Cp Δ T = P V1R T1 (Cv + R)(T2 – T1)
記号:Q: 与えられた熱量 [J]、n: 物質量 [mol]、Cp: 定圧モル熱容量 = Cv + R [J/(mol・K)]、T₁=300 K、P=100 kPa、V₁=3 m³、V₂=4 m³
解き方
- 物質量: n = PV₁/(RT₁) = (100×10³ × 3)/(8.3 × 300) ≒ 120.5 mol
- 定圧変化なのでシャルルの法則より T₂ = T₁ × V₂/V₁ = 300 × 4/3 = 400 K、ΔT = 100 K
- 定圧モル熱容量: Cp = Cv + R = 20 + 8.3 = 28.3 J/(mol・K)(マイヤーの関係)
- 定圧過程で与えられた熱量: Q = nCpΔT = 120.5 × 28.3 × 100 ≒ 341×10³ J ≒ 340 kJ
答え:340 kJ(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- Cv=20のまま計算する(Q=nCvΔT≒240 kJ=選択肢(3))→定圧過程ではCp=Cv+Rを使う
- 温度を℃のまま使う(T₁=27)→絶対温度300 Kに換算する
- 膨張仕事PΔV=100 kJのみを答える、あるいは内部エネルギー変化のみを熱量とする
乙R4容積一定の容器に入れた温度20℃の窒素1.0kmolを、120℃になるまで加熱した。この+ 解答例
容積一定の容器に入れた温度20℃の窒素1.0kmolを、120℃になるまで加熱した。このとき窒素に加えた熱量 (kJ) として、最も近い値はどれか。ただし、加えた熱はすべて窒素の温度上昇に用いられるものとし、窒素の定積比熱容量Cv = 0.75 kJ/(kg·K) とする。
使う式
Q = n Cv Δ T (定積変化の熱量)
記号:n:モル数 (1.0kmol=窒素28kg) / Cv:定積比熱 / Δ T:温度差[K] (120−20=100K)
解き方
- 窒素 N₂ 1.0 kmol = 28 kg(分子量28)
- ΔT = 120-20 = 100 K
- Q = 28 × 0.75 × 100 = **2100 kJ**
答え:2100 kJ(正解の選択肢 (3))
甲R5温度27℃、体積6m³、圧力100kPaの理想気体を圧力一定のもとで127℃になるまで加+ 解答例
温度27℃、体積6m³、圧力100kPaの理想気体を圧力一定のもとで127℃になるまで加熱した。このときの内部エネルギー変化(kJ)として、最も近い値はどれか。ただし、気体定数R=8.3J/(mol·K)、この気体の定圧モル熱容量Cp=29.1J/(mol·K)とする。
使う式
Δ U = n Cv Δ T (Cv = Cp – R)
記号:n:モル数 / Cv:定積モル熱容量[J/(mol·K)] / Δ T:温度差[K]。定圧過程でも内部エネルギー変化はCvで計算
解き方
- n = PV/(RT) = 100,000×6 ÷ (8.3×300) ≒ 241 mol。
- Cv = Cp − R = 29.1 − 8.3 = 20.8 J/(mol·K)。
- ΔU = n·Cv·ΔT = 241 × 20.8 × 100 ≒ 501 kJ。
答え:500 kJ(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 定圧加熱なのでCpを使ってしまう(内部エネルギー変化はCv)
- Q=nCpΔTとの混同(それはエンタルピー変化)
乙R5必要な熱量(kJ)として、最も近い値+ 解答例
容積一定の断熱容器に入れた温度300K、質量2kgの空気を加熱して350Kにするために必要な熱量(kJ)として、最も近い値はどれか。ただし、空気の定積比熱容量Cv = 0.7 kJ/(kg·K)とする。
使う式
Q = n ・ Cv ・ (T2 – T1) = m ・ Cv ・ Δ T (定積比熱容量)
記号:Q:熱量[kJ] / m:質量[kg] / Cv:定積比熱[kJ/(kg·K)] / T1,T2:温度[K]
解き方
- m = 2 kg, Cv = 0.7 kJ/(kg·K)
- T2 – T1 = 350 – 300 = 50 K
- Q = 2 × 0.7 × 50 = 70 kJ
答え:70 kJ(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り
- 定圧比熱と定積比熱の混同
- 温度差の単位
甲R6都市ガスを燃焼させて、1000m³、10℃の空気を圧力一定のもと55℃まで暖めたい。熱効+ 解答例
都市ガスを燃焼させて、1000m³、10℃の空気を圧力一定のもと55℃まで暖めたい。熱効率を80%とした場合、必要な都市ガスの体積(m³)として最も近い値はどれか。ただし、体積は標準状態(0℃、101325Pa)における体積とし、空気の定圧モル熱容量を30J/(mol K)、都市ガスの発熱量を45MJ/m³とする。
使う式
Vgas = n Cp Δ TH × η (必要熱量÷有効発熱量)
記号:n:空気のモル数 / Cp:定圧モル熱容量[J/(mol·K)] / H:発熱量[MJ/m³] / η:熱効率
解き方
- 標準状態の空気1,000m³のモル数 n = 1,000 ÷ 0.0224 ≒ 44,600 mol。
- 必要熱量 Q = n·Cp·ΔT = 44,600 × 30 × (55−10) ≒ 60.2 MJ。
- 必要ガス量 = Q ÷ (45 × 0.8) = 60.2 ÷ 36 ≒ 1.7 m³。
答え:1.7 m³(正解の選択肢 (5))
この問題で多い誤り
- 熱効率80%を掛け忘れる(1.3を選んでしまう)
- 22.4L/molの換算ミス
乙R7容積一定の断熱された容器に入れた温度30℃の空気1kgを、56kJの熱を加えて温めた。加+ 解答例
容積一定の断熱された容器に入れた温度30℃の空気1kgを、56kJの熱を加えて温めた。加熱後の空気の温度(℃)として、最も近い値はどれか。ただし、空気の定積比熱容量は、Cv=0.7kJ/(kg・K)とする。
使う式
Q=m,Cv,(T2-T1)
記号:Q=56kJ、m=1kg、Cv=0.7kJ/(kg・K)、T₁=30℃=303K、T₂=加熱後温度
解き方
- 加熱量 Q=空気の量m×定積比熱容量Cv×温度上昇(T₂−T₁)
- 56=1×0.7×(T₂−303)
- T₂−303=56/0.7=80
- T₂=80+303=383K=383−273=110℃
答え:110 ℃(正解の選択肢 (5))
この問題で多い誤り
- 定積比熱Cvでなく定圧比熱Cpを使う
- 温度をK換算しない
- 56/0.7の計算を誤る
