製造 part7 環境対策

テキスト

大気汚染の防止

硫黄酸化物(SOx)

  • 硫黄の酸化物の総称

窒素酸化物(NOx)

  • 窒素の酸化物の総称
  • 燃焼中に含まれる各種窒素化合物の燃焼により生成するヒューエルノックスと空気中の窒素が燃焼による高温状態で酸化されて生成するサーマルノックスがある
  • サーマルNOxの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間長いほど増加

水質汚濁の防止

 生物化学酸素要求量(BOD)
  • 水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素の量を酸素量に換算したもの

 化学的酸素要求量(COD)

  • 水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したもの

環境性

  • メタン(CH)を主成分とする天然ガスは、石油や石炭に比べ、分子中の水素原子の割合が大きい(分子中の炭素原子の割合が小さい)ため、燃焼時の二酸化炭素排出量が最も少ない化石燃料である

廃棄物処理

  • 廃棄物処理法で定義された産業廃棄物に該当しないものは、すべて一般廃棄物になる

環境マネジメントシステム(EMS)

  • 環境マネジメントシステム(EMS)の代表的な国際規格である「ISO14001」では、各部門はPDCAサイクルを回し、トップマネジメントによるEMSのレビュー(見直し、総括)が必要である

エネルギーの管理

  • 電気エネルギーの管理では、力率を1に近づけると省電力になる
  • 熱エネルギーの管理は、燃料、燃焼、熱の使用等を効率化し、燃焼原単位を下げることにある

動画コンテンツ

ミニテスト

第1問

サーマルNOXの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が低いほど、また滞留時間が短いほど増加する傾向がある
不正解、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が低いほど、また滞留時間が短いほど増加→燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が高いほど増加
サーマルNOXの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が高いほど増加する傾向がある
正しい

第2問

化学的酸素要求率(COD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである
正しい
生物化学的酸素要求(BOD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである
不正解、生物化学的酸素要求(BOD)→化学的酸素要求率(COD)

第3問

水素イオン濃度(pH)は、純水で付近であり、pHが7よりも小さくなければ酸性、逆に7よりも大きくなればアルカリ性となる
正しい
水素イオン濃度(pH)は、純水で付近であり、pHが7よりも小さくなければアルカリ性、逆に7よりも大きくなれば酸性となる
不正解、pHが7よりも小さくなければアルカリ性、逆に7よりも大きくなれば酸性となる→pHが7よりも小さくなければ酸性、逆に7よりも大きくなればアルカリ性となる

第4問

電気エネルギーの管理では、力率を0に近づけると省エネルギー効果を上げることができる
不正解、力率を0に近づけると省エネルギー→力率を1に近づけると省エネルギー
電気エネルギーの管理では、力率を1に近づけると省エネルギー効果を上げることができる
正しい

第5問

メタンは地球環境にやさしいので、ガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要はない
不正解、ガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要はない→ガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要がある
メタンは地球環境にやさしいが、ガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要がある
正しい

第6問

燃焼時の過剰空気率が上昇すると排ガス顕熱による熱損失が増加し、燃料原単位が上がる
正しい
燃焼時の過剰空気率が上昇すると排ガス顕熱による熱損失が減少し、燃料原単位が下がる
不正解、排ガス顕熱による熱損失が減少し、燃料原単位が下がる→排ガス顕熱による熱損失が増加し、燃料原単位が上がる

第7問

メタンを主成分とする天然ガスは、石油や石炭に比べ、分子中の炭素原子の割合が大きいため、燃焼時の二酸化炭素排出量が最も少ない化石燃料である
不正解、分子中の炭素原子の割合が大きいため→分子中の炭素原子の割合が小さいため
メタンを主成分とする天然ガスは、石油や石炭に比べ、分子中の炭素原子の割合が小さいため、燃焼時の二酸化炭素排出量が最も少ない化石燃料である
正しい

第8問

付臭剤による「悪臭」の拡散防止として、付臭設備を建物内に設置すること、換気ブロアなどで室内を正圧にし、室内からの臭いの漏えいを防止するなど設備面での対策が行われる
不正解、換気ブロアなどで室内を正圧にし→換気ブロアなどで室内を負圧にし
付臭剤による「悪臭」の拡散防止として、付臭設備を建物内に設置すること、換気ブロアなどで室内を負圧にし、室内からの臭いの漏えいを防止するなど設備面での対策が行われる
正しい

第9問

サーマルNOxの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が短いほど増加する傾向がある
不正解、また滞留時間が短いほど増加→また滞留時間が長いほど増加
サーマルNOxの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が長いほど増加する傾向がある
正しい

第10問

生物化学的酸素要求量(BOD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである
不正解、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費→水中の微生物の働きによって分解される際に消費
生物化学的酸素要求量(BOD)とは、水中の有機物を微生物の働きによって分解される際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである
正しい

過去問題

第1問

環境に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組み合わせはどれか

(イ)サーマルNOXの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が低いほど、また滞留時間が短いほど増加する傾向がある

(ロ)生物化学的酸素要求(BOD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである

(ハ)メタンを主成分とする天然ガスは、石油や石炭に比べ、分子中の水素原子の割合が大きいため、燃焼時の二酸化炭素排出量が最も少ない化石燃料である

(二)化石燃料からの温室効果ガス排出量については、燃焼時だけでなく採掘から加工・輸送等の各段階の排出量を求めたライフサイクルでの評価が重要である

(ホ)廃棄物処理法に定義された産業廃棄物に該当しないものは、すべて一般廃棄物になる

(1)イ、ロ(2)イ、二(3)ロ、ハ
(4)ハ、ホ(5)二、ホ
解答
正解→(1)イ、ロ

(イ)誤り サーマルNOXの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が長いほど増加する傾向がある

(ロ)誤り 生物化学的酸素要求(BOD) → 化学的酸素要求量(COD)

第2問

環境に関する次の記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか

(イ)LNG、LPGは硫黄分や窒素分等をほとんど含まず、都市ガスの製造段階において大気環境に負荷を与える硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)の発生はほとんどない

(ロ)排ガス再循環方法は、燃焼排ガスの一部を燃焼用空気に混入して炉内に送り込み、NOxの発生量の減少を図るものである

(ハ)水素イオン濃度(pH)は、純水で付近であり、pHが7よりも小さくなければアルカリ性、逆に7よりも大きくなれば酸性となる

(二)燃焼温度、空気比等を適正に管理することにより、ばいじん発生量を減少させることができる

(ホ)電気エネルギーの管理では、力率を0に近づけると省エネルギー効果を上げることができる

(1)イ、ハ(2)イ、二(3)ロ、二
(4)ロ、ホ(5)ハ、ホ
解答
正解→(5)ハ、ホ

(ハ)誤り 水素イオン濃度(pH)は、純水で付近であり、pHが7よりも小さくなければ酸性、逆に7よりも大きくなればアルカリ性となる

(ホ)誤り 0に近づける → 1に近づける

第3問

環境対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか

(1)電気エネルギーの管理では、電力用進相コンデンサーや動機電動機を用いて力率を1に近づけることにより省エネルギー効果を上げることができる

(2)熱利用設備のボイラー等は、保温の実施、蒸気漏れの防止、蒸気トラップの設備等の適切な維持管理が熱エネルギー管理上重要である

(3)燃焼時に過剰空気率が上昇すると、排ガス顕熱による熱損失が増加し、燃料原単位が増加する。従って、過剰空気率の低減が省エネルギーにつながる

(4)メタンは地球環境にやさしいので、ガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要はない

(5)化学的酸素要求量(COD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである

解答
正解→(4)

(4)誤り メタンは地球環境にやさしいので、温室効果ガスとしてガスの製造工程における大気放散ガスを環境負荷低減の目的で削減する必要がある

第4問

環境対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか

(1)燃焼時の過剰空気率が上昇すると排ガス顕熱による熱損失が減少し、燃料原単位が下がる

(2)排煙脱硝法には、還元剤としてアンモニア、尿素等を用いて、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を選択的に窒素に還元する方法がある

(3)熱エネルギー管理の目標は、燃料、燃焼、熱の使用等を効率化し、熱量原単位を下げることにある

(4)LNG基地では、LNGの冷熱利用が省エネルギーの有効な手段であり、一般に、LNG冷熱の40%~50%は、ガス送出圧力エネルギーとして回収しており、残りの未使用の冷熱エネルギーの利用が工夫されている

(5)配電における電力損失は、電圧の2乗に反比例するため、電圧が高いほうが省電力となる

解答
正解→(1)

(1)誤り 燃焼時の過剰空気率が上昇すると排ガス顕熱による熱損失が増加し、燃料原単位が上がる

第5問

環境対策に関する次の記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか

(イ)環境マネジメントシステム(EMS)の代表的な国際規格である「ISO14001]では、各部門はPDCAサイクルを回し、トップマネジメントによるEMSのレビュー(見直し、総括)が必要である

(ロ)メタンを主成分とする天然ガスは、石油や石炭に比べ、分子中の炭素原子の割合が大きいため、燃焼時の二酸化炭素排出量が最も少ない化石燃料である

(ハ)廃棄物処理法で定義された産業廃棄物に該当しないものは、すべて一般廃棄物になる

(二)付臭剤による「悪臭」の拡散防止として、付臭設備を建物内に設置すること、換気ブロアなどで室内を正圧にし、室内からの臭いの漏えいを防止するなど設備面での対策が行われる

(ホ)LNGの冷熱は、冷熱発電、空気液化分離、液化炭酸、ドライアイス製造及び冷凍倉庫等の分野で利用されている

(1)イ、ハ(2)イ、ホ(3)ロ、二
(4)ロ、ホ(5)ハ、二
解答
正解→(3)ロ、二

(ロ)誤り 炭素原子の割合が大きいため、 → 割合が小さいため、

(二)誤り 室内を正圧 → 室内を負圧にし

第6問

環境対策に関する次の記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか

(イ)熱利用設備のボイラー、加熱炉及びガス化炉では、設備の維持管理が熱エネルギー管理上重要であり、保湿の実施、蒸気漏れの防止などに留意する

(ロ)サーマルNOxの発生は、燃焼雰囲気の温度及び酸素濃度が高いほど、また滞留時間が短いほど増加する傾向がある

(ハ)生物化学的酸素要求量(BOD)とは、水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したものである

(二)電気エネルギーの管理では、力率を1に近づけることで省エネルギー効果を上げることができる

(ホ)熱エネルギー管理の目標は、燃料、燃焼、熱の使用等を効率化し、合理的、経済的な熱の有効利用を考え、燃料原単位を下げることにある

(1)イ、ロ(2)イ、ホ(3)ロ、ハ
(4)ハ、二(5)二、ホ
解答
正解→(3)ロ、ハ

(ロ)誤り 滞留時間が短いほど増加する → 長いほど増加する

(ハ)誤り 酸化剤で分解する際に → 微生物の働きによって分解される

 

タイトルとURLをコピーしました