テキスト
発熱量
- 総発熱量
燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を含む発熱量。 - 真発熱量
燃焼ガス中の水蒸気の凝縮潜熱を含まない発熱量。 - 総発熱量は真発熱量と同じ、または大きい
- 一酸化炭素の総発熱量と真発熱量は同じ
- メタンの真発熱量は、総発熱量より約 10%小さい
燃焼反応
- 反応式では、左辺、右辺の元素(C、H、O)は同じ数になる
各成分の燃焼反応式
メタン(CH4)
CH4+2O2 → CO2+2H2O
エタン(C2H6)
C2H6+7/2O2 → 2CO2+3H2O
プロパン(C3H8)
C3H8+5O2 → 3CO2+4H2O
ブタン(C4H10)
C4H10+13/2O2 → 4CO2+5H2O
※メタン→エタン→プロパン→ブタンの順に、Cが1つ、Hが2つずつ増加
CH4+2O2 → CO2+2H2O
エタン(C2H6)
C2H6+7/2O2 → 2CO2+3H2O
プロパン(C3H8)
C3H8+5O2 → 3CO2+4H2O
ブタン(C4H10)
C4H10+13/2O2 → 4CO2+5H2O
※メタン→エタン→プロパン→ブタンの順に、Cが1つ、Hが2つずつ増加
- 可燃性ガス1㎥あたり
(C□H□+□O2→□CO2+□H2O)理論酸素量=O2 の係数
生成 CO2 量=CO2 の係数
生成 H2O 量=H2O の係数 - メタン場合
1CH4+2O2 →1CO2+2H2O理論酸素量=2
生成CO2量=1
生成H2O量=2
燃焼範囲
- 燃焼範囲
可燃性ガスと空気を混合した際の着火により燃焼する混合割合の範囲 - 燃焼範囲のうち、最大混合割合を燃焼上限界、最小混合割合を燃焼下限界という
- 温度が高くなると燃焼範囲は広くなる
- 一般に、圧力が高くなると燃焼範囲は広くなるが、一酸化炭素は圧力が高くなると燃焼範囲は狭くなる
- 不活性ガスを入れると燃焼範囲は狭くなる。 燃焼下限界はあまり影響を受けないが、燃焼上限界は低くなる
爆ごう
- 爆ごうとは、燃焼が伝わる速度が音速を超え、衝撃的な圧力 を発生する現象。
- 爆ごうの範囲は燃焼範囲の内側にある
動画コンテンツ
ミニテスト
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
過去問題
第1問
可燃性ガスの燃焼に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
第2問
気体燃料の発熱量(MJ/㎥N)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
テキスト(計算問題)
燃焼反応
- 化学式において、化学式の前の大きな数字は後ろの集団の数を表し、後ろの小さい数字はその前の原子の数を表す
※どちらも1は省略する
例)3H2O→Hが2つ、Oが1つでできたH2Oという分子が3つある状態
- 反応式では、左辺・右辺の元素(C,H,O)は同じ数になる
- メタンの場合
メタン1㎥:1CH4+O2→CO2+H2O
左辺 C:1個 H:4個 O:2個 右辺 C:1個 H:2個 O:3個
メタン1㎥:1CH4+O2→1CO2+H2O
左辺のCが1個のため、右辺のCも1個にする
メタン1㎥:1CH4+O2→1CO2+2H2O
左辺のHが4個のため、右辺のHも4個にする
メタン1㎥:1CH4+2O2→1CO2+2H2O
左辺のOが4(2×2)個のため、右辺のOも4(2+2)個にする
メタン1㎥:1CH4+2O2→1CO2+2H2O - プロパンの場合
プロパン1㎥:1C3H8+O2→CO2+H2O
左辺 C:3個 H:8個 O:2個 右辺 C:1個 H:2個 O:3個
プロパン1㎥:1C3H8+O2→3CO2+H2O
左辺のCが3個のため、右辺のCも3個にする
プロパン1㎥:1C3H8+O2→1CO2+4H2O
左辺のHが8個のため、右辺のHも8(4×2)個にする
プロパン1㎥:1C3H8+5O2→3CO2+4H2O
左辺のOが10(5×2)個のため、右辺のOも10(3×2+4)個にする
プロパン1㎥:1C3H8+5O2→3CO2+4H2O
理論空気量=燃焼反応式のO2の係数
(C□H□+□O2→□CO2+□H2O)
(C□H□+□O2→□CO2+□H2O)
メタンの場合、理論酸素量は2
(1CH4+2O2→1CO2+2H2O)
(1CH4+2O2→1CO2+2H2O)
理論空気量=理論酸素量/空気中のO2の割合
※ 空気中のO2の割合=空気中のO2/(空気中のN2+O2)
※ 空気中のO2の割合=空気中のO2/(空気中のN2+O2)
例)メタン理論空気量を計算
空気中のN2とO2の割合が4:1の場合、
空気中のO2の割合=空気中のO2/(空気中のN2+O2)
→1/(4+1)→1/5→0.2
理論空気量=理論酸素量/空気中のO2の割合の為、
→2/0.2=10
空気中のN2とO2の割合が4:1の場合、
空気中のO2の割合=空気中のO2/(空気中のN2+O2)
→1/(4+1)→1/5→0.2
理論空気量=理論酸素量/空気中のO2の割合の為、
→2/0.2=10
供給空気量=理論空気量×空気比
※実際に燃焼に要した空気量
※実際に燃焼に要した空気量
空気比=供給空気量/理論空気量
供給空気量=理論空気量×空気比
供給空気量=理論空気量×空気比
例)プロパン1㎥を空気30㎥で完全燃焼させた場合の空気比を計算
※空気中の窒素と酸素の体積比は4:1とする
プロパン:プロパン1㎥:C3H8+5O2→3CO2+4H2O
理論空気量=5㎥理論空気量=理論酸素量/空気中のO2割合
理論空気量=5/0.2=25㎥空気比=供給空気量/理論空気量
空気比=30/25=1.2
※空気中の窒素と酸素の体積比は4:1とする
プロパン:プロパン1㎥:C3H8+5O2→3CO2+4H2O
理論空気量=5㎥理論空気量=理論酸素量/空気中のO2割合
理論空気量=5/0.2=25㎥空気比=供給空気量/理論空気量
空気比=30/25=1.2