テキスト
系
- 空間のうち、検討対象の空間を系、その周囲を外界という
- 系には、孤立系、閉鎖系、開放系がある。
孤立系:外界との間でエネルギーも物質も交換しない。
閉鎖系:エネルギーは交換するが、物質は交換しない。
開放系:エネルギーも物質も交換する。 - 系が時間的に変動しない状態を平衡状態という
熱力学第一法則
- エネルギー保存の法則
- 熱力学第一法則では、熱と仕事は等価である
(熱も機械的な仕事もエネルギーの一形態) - 仕事=力の大きさ×力が働いた距離(変位した量)
- 圧力一定の気体では、仕事=圧力×体積変化
内部エネルギー
- 物質の状態に応じて、物体自身が持つエネルギー
- 内部エネルギーは状態量(物質の状態によって決まる値で、その状態になるまでの経路には無関係)
吸収した熱量
外部への仕事=内部エネルギーの増加体積一定の変化(外部への仕事=0)では、
吸収した熱量=内部エネルギーの増加となり、気体の温度が上昇する
外部への仕事=内部エネルギーの増加体積一定の変化(外部への仕事=0)では、
吸収した熱量=内部エネルギーの増加となり、気体の温度が上昇する
エンタルピー
- エンタルピーは内部エネルギーに圧力と体積の積を加えた量のこと
エンタルピー=内部エネルギー+(圧力×体積)
圧力一定の変化では、吸収した熱量=エンタルピーの増加
熱容量
- 熱容量:物質の温度を1K上げるのに必要な熱量
- モル熱容量:気体1molの温度を1K上げるのに必要な熱量。
- 気体の定圧モル熱容量は定積モル熱容量より大きい。
CP>CV
理想気体における定圧モル熱容量(CP)、定積モル熱容量(CV)の関係は、
CP=CV+R(気体定数)
CP=CV+R(気体定数)
- 比熱比(γ)は常に1より大きい
γ(ガンマ)=CP/CV
等温変化
- 温度一定のもとでの変化
- 理想気体の等温変化では内部エネルギー変化ゼロ
断熱変化
- 外部との熱のやり取りがない変化
ジュールトムソン効果
- 気体をある温度以下で断熱膨張させると温度が低下する現象
- ジュールトムソン膨張は、エンタルピーは一定であるが、エントロピーは増加する
熱力学第二法則
- 機械的エネルギーと熱以外のエネルギーを完全に熱に変えることはできるが、その逆はできない
- 熱は高温度の物質から低温度の物質へ自然に移ることができるが、その逆が自然に起こることはない
エントロピー
- エントロピーは状態量(物質の状態によって決まる値で、その状態になるまでの経路には無関係)
エクセルギー
- 系が外界と平衡状態になるまでに取り出せる仕事の最大値
カルノーサイクル
- 高温熱源と低温熱源との間の、2つの等温変化と2つの断熱変化で構成された可逆サイクル
- カルノーサイクルより高い効率の熱機関を作ることは不可能
- カルノーサイクルを逆に動かすと、ヒートポンプになる
動画コンテンツ
ミニテスト
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
過去問題
第1問
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
第2問
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
第3問
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、気体はすべて理想気体とする
第4問
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
第5問
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
テキスト(計算問題)
加熱量と温度変化の関係
Q=m×C×(T2-T1)
Q:加熱量 m:物質量 C:熱容量
T1ーT2:加熱前後の温度
Q:加熱量 m:物質量 C:熱容量
T1ーT2:加熱前後の温度
カルノーサイクル
η= ThーTl/Th = Q1ーQ2/ Q1
η(エータ):熱効率 Th:高温熱源温度
Tl:低温熱源温度 Q1:吸収熱 Q2:放出熱
η(エータ):熱効率 Th:高温熱源温度
Tl:低温熱源温度 Q1:吸収熱 Q2:放出熱