基礎
(基)問1
実在気体の臨界現象に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 臨界温度及び臨界圧力を超えた温度及び圧力のガスを超臨界ガスと呼ぶ。
(2) 気体が等温で圧縮され、液化が始まり、気体と液体が共存するときの圧力を飽和蒸気圧という。
(3) メタンの臨界温度は約 -83 °C であるから、メタンを液化するにはこの温度以下にする必要がある。
(4) 二酸化炭素は臨界温度が比較的高いので、常温で圧力を加えるだけで液化する。
(5) 臨界温度より高い温度の気体であっても、圧力を上げれば液化することができる。
(基)問2
プロパン 22 kg を 27 °C、100 kPa で完全に気化させた場合の体積(m2)として、最も近い値はどれか。ただし、プロパンは理想気体とし、気体定数は 8.3 J/(mol・K)とする。
(4) 20 (5)34
(基)問3
メタンとプロパンをある体積比で混合したところ、同一温度、同一圧力の空気と密度が等しくなった。メタンとプロパンの体積比として、最も近い値はどれか。ただし、空気は窒素と酸素が体積比4:1で混合したものとし、物質はいずれも理想気体とする。
(4) 70:30(5) 82:18
(基)問4
カルノーサイクルにおいて、次の温度条件のうち、熱効率が最大になるものはどれか。
(1) 高温熱源 : 1000K、 低温熱源 : 400K
(2) 高温熱源 : 1000K 、低温熱源 : 500 K
(3) 高温熱源 : 1200K、低温熱源 : 300K
(4) 高温熱源 : 1200K 、低温熱源 : 500K
(5) 高温熱源 : 1400 K、低温熱源 : 500K
(基)問5
気体の熱力学に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 熱も仕事もエネルギーの一形態である。
(2) カルノーサイクルを用いると、仕事は熱に、熱は仕事に完全に変えることができる。
(3) 等温、定圧で2種の理想気体を混合すると、エントロピーは増加する。
(4) 理想気体を可逆的に断熱膨張させた場合、気体の温度は低下する。
(5) 断熱系における理想気体の自由膨張では、気体の温度は変化しない。
(基)問6
化学反応と化学平衡に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 電気化学反応は、化学反応を電子の授受を介して行うもので、電子を放出する反応をアノード反応という。
(2) 燃焼では、発熱を伴う激しい物質の化学反応が起こる。
(3) ル・シャトリエの原理は、平衡状態にある反応系で、その状態に対して何らかの変動を加えたとき、平衡が移動する方向を示す原理のことである。
(4) 酸化反応は、対象とする物質が電子を受け取る化学反応のことである。
(5) 一次電池とは、直流電力の放電のみができ、充電ができない電池のことである。
(基)問7
次の反応の標準反応熱(kJ/mol)として、最も近い値はどれか。
CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O
ただし、すべての物質は気体状態とし、各成分の標準生成熱(kJ/mol)は次の値とする。
CH4: -75 CO2: -394 H2O: -242 H2:0
(4) 77 (5) 165
(基)問8
水素2m2を空気6m2で完全燃焼させた。空気比として最も近い値はどれか。ただし、水素及び空気は標準状態(0°C、101325 Pa)とし、空気は窒素と酸素が体積比 4:1で混合したものとする。
(4) 2.4 (5) 3.0
(基)問9
燃料の発熱量に関する次の記述について、の中の(イ)~(ホ)にあてはまる語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
発熱量の定義には、水蒸気の潜熱を含む場合の発熱量である【(イ)】と、含まない場合 の発熱量である【(ロ)】 の二種類が設けられている。【(イ)】は、【(ハ)】、【(ロ)】 は【(二)】と呼ばれることもある。供給ガスの発熱量は一般に【(ホ)】で表す。
(1) (イ)総発熱量 (ロ)真発熱量 (ハ)HHV(二)LHV (ホ)総発熱量
(2) (イ)総発熱量 (ロ)真発熱量 (ハ)HHV(二)LHV (ホ)真発熱量
(3) (イ)総発熱量 (ロ)真凳熱量 (ハ)LHV (二)HHV (ホ)給凳熱量
(4) (イ)真発熱量 (ロ)総発熱量 (ハ)LHV (二)HHV (ホ)真発熱量
(5) (イ)真発熱量 (ロ)総発熱量 (ハ)HHV(二)LHV (ホ)真発熱量
(基)問10
流体が内径0.1 m の直円管内を流れている。平均流速が1m/s のとき、質量流量(kg/s)として最も近い値はどれか。ただし、流体の密度は 1000 kg/m2 とする。
(4)31 (5) 100
(基)問11
内径 200 mm の直円管の一端を円錐状に絞り内径 100 mm の直円管をつなげ、一定の流量のガスを流している。内径 200 mm の直円管部分における平均流速が1.0 m/s のとき、内 径 100 mm の直円管部分における平均流速(m/s)として、最も近い値はどれか。ただし、管内でガスの密度は一定とする。
(4) 4.0 (5) 8.0
(基)問12
平板の熱伝導に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、平板内の熱伝導率は一定とし、熱伝導は定常な状態とする。
(1) 伝熱量は、単位時間あたりに平板を通過するエネルギー量である。
(2) 平板を通過する熱流束は、単位面積あたりの伝熱量である。
(3) 平板を通過する熱流束は、両面の温度差に比例する。
(4) 平板を通過する熱流束は、平板の厚みに比例する。
(5) 平板を通過する熱流束は、平板の熱伝導率に比例する。
(基)問13 平均熱伝導率2W/(m・K)、厚さ 20 cmの耐火レンガにおいて、高温側の表面の温度が800°C、熱流束が6kW/m2であるとき、低温側の表面の温度(°C)として、最も近い値はどれか。
(4) 650 (5) 799
(基)問14
炭素鋼に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 炭素鋼は、鉄に主な合金元素として炭素を含む鋼であり、少量の不純物を含んでいる。
(2) 炭素含有割合によって炭素 0.30%以下は低炭素鋼、0.45%以上は高炭素鋼と呼ばれる。
(3) 引張強さが 490 MPa 未満の炭素鋼が一般に用いられ、490 MPa以上の炭素鋼は高張力鋼と呼ばれる。
(4) 不純物としてリンは硬さや引張強さを増し、伸びを減らすが、延性ーぜい性の遷移温度を高める。
(5) 炭素鋼は炭素量が増加するに従い引張強さは減少し、伸びは増す。
(基)問15
延性材料からなる円柱状の試験片に対し常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が40000 N、引張応力が200 MPa であったとき、試験片の原断面積(m2)として、最も近い値はどれか。
(4) 8 × 10-4 (5) 2 × 10-3