2020年 過去問題 乙種

供給

(ガ)問10

A点からB点にガスを供給している低圧導管 ABにおいて、A点の圧力は2.3kPa、B点の圧力は 2.2 kPa であった。今、AB間の流量を2倍にした場合、A点の圧力を 2.3 kPaのままとすると、B点の圧力(kPa)として最も近い値はどれか。

 

(1)2.1 (2)2.0 (3)1.9
(4)1.8 (5)1.7
解答
正解→(3)1.9
低圧導管の流量公式はQ=(k√HD)/(SLg)
HとQの式に置き換えると、Q=k√ΔH
当初:Q=k√0.1・・・①
流量2倍後:2Q=k√ΔH・・・②
①、②式より、ΔH=0.4
B地点の圧力=2.3-0.4=1.9kPa

(ガ)問11

整圧器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) ハウスレギュレーターは、一般に不純物除去装置と圧力上昇防止装置が一体化されている。

(2) レイノルド式整圧器は需要家のガス使用量が減少すると低圧補助ガバナ(パイロット)の開度が減少し、中間圧力が高くなるため、オキジャリーボール内のダイヤフラムを押し上げる力が強くなる。

(3) パイロット式整圧器について、最低一次圧力と最高二次圧力の差圧が整圧器の作動最小差圧よりも大きくなるように選定する。

(4) 大規模地区で使用される整圧器は、一般に負荷変動が大きいため、特に流量の変化に対する応答の敏速性と安定性の両方の特性が要求される。

(5) フィッシャー式整圧器の二次圧異常上昇の原因として、メインバルブへのダストかみ込みによる締め切り不良が考えられる。

解答
正解→(4)

(4)誤り 特に流量の変化に対する応答性の敏速性と安定性の両方の特性 → できるだけオフセット及びロックアップの小さい静持性
(ガ)問12

マイコンメーターに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 圧力スイッチは、金属ダイヤフラムによる差圧検知方式でガス圧力のかかった状態ではOFF(通電停止)、ガス圧力が異常低下すると ON(通電)になる構造である。

(2) 感震器は、少々の傾斜状態でも自動水平調整を行い、リセット不要な球振動式感震器である。

(3) 内管での少量漏れや口火を連続使用した場合等、30日間連続してガスが流れ続けた場合、ガス漏れ警報を表示する機能がある。

(4) マイコンメーターの上流側ガス供給圧力が 0.2kPa を下回った場合、遮断する機能がある。

(5) Qmax が 25 ㎥/h 以上のマイコンメーターでは、上ケース上部に、コントローラー、圧カスイッチ、遮断弁等を内蔵したコントロールボックスを取り付けている。

解答
正解→(5)

(5)誤り 遮断弁 → 感震器、流量センサー
(ガ)問13

口径300 mmの鋼管を用い、長さ40mで両端固定された架管が冬の時期(管体温度はー10°C)に設置された。夏期にこの架管全体の温度が40°Cになったときに生じる応力を、架管途中に設けた伸縮継手で対処すると、設計変位量(mm)として最も近い値はどれか。ただし、導管の線膨張係数は 1 × 10-5(17°C)、内圧は 0.3 MPa、ヤング率は 2 × 10 N/㎟とする。

(1)5 (2)10 (3)20
(4)30 (5)40
解答
設計変位量=αΔTl
=1×10‐5×50℃(40℃-(-10℃))×40(m)
=20×10-3(m)
20㎜
(ガ)問14

導管の腐食と防食に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 導管の防食方法には、塗覆装による措置、電気防食による措置、絶縁による措置等がある。

(2) 鋳鉄管と鋼管が電気的に接続されている場合、鋳鉄管がアノードとなり腐食する傾向がある。

(3) 管対地電位とは、土壌、コンクリート等の電解質に設置した照合電極に対する導管の電位である。

(4) 防食設備の点検は、雨季等の土壌の湿潤期や電気鉄道の運行時等、防食状況の悪い時期や時間帯を選んで行うことが望ましい。

(5) 外部電源法は、導管の塗覆装の抵抗が低い場合や防食区間が長い場合に適している。

解答
正解→(2)

(2)誤り 鋳鉄管 → 鋼管
(ガ)問15

導管の工事に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 酸素欠乏のおそれのある場所で作業を行う場合は、作業開始前に酸素濃度計により作業場所の空気中の酸素濃度が18%以上であることを確認し、その測定結果の記録を3年間保存しなければならない。

(2) 気密試験において、試験圧力は必ず最高使用圧力の1.1倍以上でなければならない。

(3) フレキ管を屋外の露出配管で使用する場合は、2m以内の間隔で支持固定する。

(4) ポリエチレン管のヒートフュージョン接合では、継手に設けられたインジケーターにより融着状態を確認する。

(5) 埋設後に埋設管の位置確認を可能とすべく、必要に応じて、標識シートを管に沿わせて設置する。

解答
正解→(1)

(2)誤り 必ず → 条件によっては最高使用圧力以上や通ずるガスの圧力とする場合もある。

(3)誤り 2m → 0.5m

(4)誤り ヒートフュージョン → エレクトロフュージョン

(5)誤り 標識シート → ロケーティングワイヤー
(ガ)問16

溶接と非破壊試験に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 被覆アーク溶接棒の被覆剤(フラックス)には、溶接金属の凝固・冷却の速度を速める効用がある。

(2) 溶込み不良とは、溶接金属と母材又は溶接金属同士が溶着していない状態をいう。

(3) 放射線透過試験において、試験体の内部にきずがある場合、放射線フィルムで露光すると、きずのある部分は健全部より濃度が薄くなる。

(4) ティグ溶接は、溶接ワイヤに被覆剤(フラックス)を含まないため、スラグが発生しな

(5) 浸透探傷試験は、表面に開口したきずに適用でき、鋼のような強磁性体のみに使用できる。

解答
正解→(4)

(1)誤り 速める → 緩やかにする

(2)誤り 溶け込み不良 → 融合不良

(3)誤り 薄く → 濃く

(5)誤り 浸透探傷試験 → 磁粉探傷試験
(ガ)問17

導管の維持管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 中圧管の腐食による漏えい修理には、金属テープによる外面シールが適用できる。

(2) 樹脂ライニング系の更生修理工法は、本支管及び供内管の腐食漏えい予防として有効である。

(3) 半導体式ガス検知器は、検知感度が高いことから、地中埋設管のガス漏えい調査に適している。

(4) サンドブラストによる供給支障は、大量の水道水がガス管内に流入し続けることがあるので、広範囲に至る場合がある。

(5) 需要家等からのガス漏えい等の通報に対しては、その内容に応じて、一般出動、緊急出動及び特別出動に区分し、適切な処理を行う。

解答
正解→(1)

(1)誤り 中圧→低圧(中圧では使用不可)
(ガ)問18

地震対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 設計地盤変位は、標準設計地盤変位量に管種と埋設条件の組合せによる補正係数と地域別の補正係数を掛けて求める。

(2) 断層の中で、最近の地質時代に繰り返し活動し、将来も活動することが推定される断層を活断層といい、地震の引き金となり得るものである。

(3) 二次災害を防止するとともに、供給停止地区の極小化を図るため、導管網を事前に適正な規模のブロックに分割しておく。

(4) 供給停止後、復旧までに相当の日数を要することが予想される場合は、需要家の不安を取り除くため、復旧の見通し等について積極的に広報活動を行う。

(5) SI値は、地震による一般的な建物(ビル)の揺れの大きさを評価する指標であり、加速度の単位カイン(cm/s2)で表される。

解答
正解→(5)

(5)誤り 加速度 → 速度

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