2020年 過去問題 乙種

ガス技術

製造

(ガ)問1

都市ガスの原料及びその取り扱いに関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ)LNG は貯蔵中に外部からの入熱により沸点の低いメタンを主とするボイルオフガス(BOG)が発生するためメタン以外の成分の濃度が高まるを濃縮と呼ぶ。 

(ロ) LNG が漏えい大気中に気化拡散したとき燃焼範囲内の濃度にある混合気が火気に接すると着火する拡散ガスに着火すると火炎が伝し液表面での燃焼となるこれをプール燃焼という。 

(ハ)シェールガスと主に砂岩層が貯留層となってる従来のガス田ではなく()含まれる非在来型天然ガスの一種であ。 

(ニ) LNG の受入配管等では外部からの入熱により過熱状態になってる場合弁の開放により圧力が急激に減少LNG の一部が気化さ直配管部では液・気相間の激な相転移が連続的に生じるこれによって発生する配管の振動現象をウォーターハンマーという。

(ホ)LPG 中に H2S等の硫黄化合物が含まれていないことが求められるれはLPG タンクの材料として高張力鋼が使用される場合が多いが溶着金属熱影響部等に粒界 腐食が発生る可能性があるためであ

(1)イ、ハ (2)イ、ホ (3)ロ、ハ
(4)ロ、二 (5)二、ホ
解答
正解→(5)

(二)誤り ウォーターハンマー → ガイザリング

(ホ)誤り 粒界腐食 → 応力腐食割れ
(ガ)問2

都市ガスの製造設備に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ)PC式平底円筒形貯槽は金属二重殻式貯槽と防液堤を一体化し貯槽であり、内槽と外槽の間の空間には、外部入熱を防ぐめ断熱材(パーライト)が充てんされ、断熱効果を 高めるため高度の真空状態に保たれている

(口) 斜流ポンプは、遠心力羽根の揚によって液体に圧力を与るものである。 

(ハ)ポンプの性能曲線図はポンプの規定転数における吐出量全揚程、ポプ効、軸動力等の関係を示すものである。 

(ニ) LPG ポンプは、LNG 1次受入基地等では遠心式サブマージドポンプ、LNG 2次受入基地やLNG サテライト基地等ではベーン式ポンプ、キャンドモーターポンプが用いられる場合が多い。 

(ホ)ポンプのキャビテーションを防止するためには、吸込ヘッドを必要有吸込ヘッドより小さくする必要がある。

(1)イ、ロ (2)イ、ホ (3)ロ、二
(4)ハ、二 (5)ハ、ホ
解答
正解→(2)

(イ)誤り PC式 → 真空断熱式円筒形貯槽

(ホ)誤り 小さく→ 大きく
(ガ)問3

製造設備の計装設備に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。

(イ) 無停電電源装置(UPS)の原理は、交流入力を整流部で直流に変換し蓄電池に充電するとともに、インバーター部で一定電圧、一定周波数の交流に変換後出力さる。

(口)外部雷保護システムは、雷撃によって生ずる火災、設備破損又は人畜への傷害防止す ることを目的とするもので、受雷部システム、引下げ導線システム及び接地システム等か構成される。 

(ハ) 遠隔操作弁では、弁体の開閉動作をする可部にスピードコントローラーを取り付け、気信号により制御システムに開閉態を伝えることができる。 

(二) 超音波式流量計は、流体が腐食性ものやスラリー状のもの及びダスト含有のものの影は受けないが、温度・密度・粘度の影響は受けやすい。

(ホ)ホディスプレーメント式液面は、測定範囲が広く、液密度の変化が測定誤差となるが、精度は高い

(1)イ、ロ (2)イ、ホ (3)ロ、二
(4)ハ、二 (5)ハ、ホ
解答
正解→(4)

(ハ)誤り スピードコントローラー → リミットスイッチ

(二)誤り 温度・密度・粘度の影響は受けやすい → 受けない

(ガ)問4

都市ガスの熱量調整と燃焼性管理に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ) 燃焼速度ガスの組成、空気比等の条件により変化する値であり、どのガスでも組成じてある空気比のときに最大となる。こ値を最大燃焼速度(MCP)という。 

(ロ)ウォッベ指数(WI) は次式で表される。
WI=H/√s
   ここで H はガスの総発熱量(MJ/㎥)、sはガスの密度(kg/㎥)である。

(ハ) 天然ガス(発量:43 MJ/㎥)を LPG(発熱量:100 MJ/㎥)で増熱て 45 MJ/㎥ の13 A ガスを 50000 ㎥製造する場合の天然ガスの必要量 X(㎥)は、次式を解くことによって求めらる。
43 x X + 100 × (50000 – X) = 45 × 50000 

(ニ) LPG を用て増熱し熱量を調整する場合、LPG の燃焼速度は比較的速いため、WI – MCP 図で、混合ガスの燃焼性の範囲を確認する。 

(ホ)液-ガス熱量調整方式により天然ガス(NG)をLPG で熱量調整する場合、NG の温度により運転範囲の制限をける場合があり、LPG の混合量を制限するか、NG の予熱が必要になる。

(1)イ、ハ (2)イ、ホ (3)ロ、二
(4)ロ、ホ (5)ハ、二
解答
正解→(3)ロ、二

(ロ)誤り ガスの密度 → ガスの比重

(二)誤り 速い → 遅い

(ガ)問5

都市ガスの付臭に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ) 付臭剤の備えるべき要件の一つとして、一般に存在するにおい(生活臭)とは明瞭に区別でき、かつ、れもがガス臭であると識できるにおであることがあげられる。 

(ロ)ガスの臭気濃度は、高すぎるとガス器具の点火や消火の際のわずかな未燃ガス等をガスの漏えいと誤認しやすくなる一方、低すぎると漏えいを検知しにくくなることがある。 

(ハ)代表的な付臭剤であるターシャリーブチルメルカプタン(TBM)、ジメチルサルファイ(DMS)、シクロヘキセンは、いずも構成元素に硫黄(S)を含む。

(二) 付臭剤を注入する方式は、大別し液体注入方式、蒸発方式及び液付臭方式の3種類がある液付臭方式では製造するガス流量に応じた付臭剤注入量の制御が不要である。 

ホ)パネル法による臭気濃度の測定において、4人のパネルの感知希釈倍数がそれぞれ3000倍、1500倍、1500倍、1500倍であったとき、このガスの臭気濃度は 1500 倍である。

(1)イ、ロ (2)イ、二 (3)ロ、ホ
(4)ハ、二 (5)ハ、ホ
解答
正解→(5)

(ハ)誤り シクロヘキセンは硫黄(S)を含まない

(ホ)誤り (3000+1500+1500+1500)/4=1875
(ガ)問6

製造所の停電対策に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。

(イ) 買電のみで保安電力を確保するためには、常用線とは系統の異なる予備回線又はそれに相当するもの等保安電力として措置されたものが必要である。

(口) 非常用発電設備の定格容量は、負荷の積み上げ合計値と同じでよい。

(ハ) BOG圧縮機の停止時間が長くなると LNG 貯槽の内部圧力が上昇するので、内部圧力の監視を強化し、必要に応じて放散処理設備による降圧の準備等を行う。

(二)停電が発生した場合、買電で稼働していたガス製造設備が安全側に移行、停止していること及び保安電源等が正常に作動していることを確認する必要がある。

(ホ) 保安電力は、買電(保安電力として措置されたものに限る)又は自家発電によるものとし、蓄電池を用いてはならない。

(1)イ、ハ (2)イ、ホ (3)ロ、二
(4)ロ、ホ (5)ハ、二
解答
正解→(4)

(ロ)誤り 負荷の積み上げ合計値と同じ → 負荷積み上げ合計値より大きくなければならない

(ホ)誤り 蓄電池を用いてはならない → 買電、自家発電、蓄電池のいずれか一以上による

(ガ)問7

製造設備の操業に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ)ボイルオフガス(BOG)を送出ガスに混入する場合には熱量調整用 LPG の混入量増加等、送出ガスの品質管理に留意する必要がある。 

(ロ) LNG 貯槽内のロールオーバー現象の発生を防止するめ、貯槽内 LNG の水平方向の密度分布を監視することが必要である。

(ハ) 個別設備の稼働調整方式の1ある圧力制御方式は、急激な需要変動に追従できる制御方式である。 

(ニ) ガス製造力に関係する設備定期修理計画策定にあたっては、ガス製造計画・製造設備稼働計画を元にして、ピーク時におけ最大必要能力を確保し定期修理画を策定る。 

(ホ) 製造設備の巡視・点検は、保安規程に定める内容等に基づき実施するものとし、目視五感に頼らないことが重要である。

(1)イ、ロ (2)イ、二 (3)ロ、ホ
(4)ハ、二 (5)ハ、ホ
解答
正解→(3)

(ロ)誤り 水平方向 → 高さ方向

(ホ)誤り 目視等の五感に頼らない→五感で確認
(ガ)問8

製造設備の保全に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。

(イ)溶接部において溶融金属が冷却される際に収縮することにより、圧縮の残留応力が生じる。

(口) 部材に形状的な不連続や切り欠きが存在して応力集中が高くなるほど、疲労強度は低下する。

(ハ) 材料表面層の残留応力は引張りの場合は疲労強度の低下、圧縮の場合は上昇の方向へ作用する。

(ニ)超音波探傷試験(UT)は、検査物の片側だけから検査できるが、割れのような平面欠陥の検出には適さない。

(ホ) 放射線透過試験(RT)は、欠陥の形状をフィルム上に投影された像として見ることができるので、わかりやすい。

(1)イ、二 (2)イ、ホ (3)ロ、ハ
(4)ロ、ホ (5)ハ、二
解答
正解→(1)

(イ)誤り 圧縮 → 引張り

(二)誤り 適さない → 適している
(ガ)問9

環境対策及び省エネルギーに関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。 

(イ) 市ガスの燃料の場合は、燃焼管理を十分に行うことで、ばいじんの発生を大きく抑制することがきる。

(口) 燃焼排ガスの脱硝法には、酸化剤としてアンモニア、尿素等を用いて、排ガス中NOx を選択的に窒素に酸化する方法がある。 

(ハ )すべの水域において水素イオン濃度指数(pH)はに規制される項目の1つであり、多くの水中生物農作物にとって望ましの pH は、5.8~8.6である。 

(二)物質をむ生物化学的酸素要求量(BOD)の高い排水の処理には、バクテリア等生物の力を利用する生物処理方法がある。 

(ホ)電気エネルギーの管理では、力率を0に近づけると省エネルギー効果を上ることができる。

 

(1)イ、ハ (2)イ、二 (3)ロ、ハ
(4)ロ、ホ (5)二、ホ
解答
正解→(4)

(ロ)誤り 酸化 → 還元

(ホ)誤り 0 → 1

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