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第一章 総則

(定義)
第一条
 この省令において使用する用語は、ガス事業法(以下「法」という。)、ガス事業法施行令(昭和二十九年政令第六十八号。以下「令」という。)及びガス事業法施行規則(昭和四十五年通商産業省令第九十七号)において使用する用語の例による。
(適用除外)
第二条
 次条、第四条(整圧器に係る部分を除く。)、第五条、第六条第七項(一のガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものであって貯蔵能力が三百立方メートル以上のものに限る。)と他のガスホルダーとの相互間に係る規定に限る。)、第十四条(令第一条に規定する容器(以下この項及び第四章において単に「容器」という。)、集合装置及び容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備の当該容器と調整装置を連結する配管(以下「連結配管」という。)に係る部分に限る。)、第十五条第一項(容器、集合装置及び連結配管に係る部分に限る。)及び第十五条第二項(集合装置及び連結配管に係る部分に限る。)、第三十二条第一項(最高使用圧力が〇・二メガパスカル以上のガスホルダーに係る部分に限る。)、第四十一条から第四十四条まで並びに第五十一条第二項の規定は、準用事業者がその事業の用に供する工作物には、適用しない。
 第十四条第一号(ガス発生設備に係る部分に限る。)、第十五条第一項第一号(ガス発生設備に係る部分に限る。)、第二項及び第三項、第十六条並びに第十七条の規定は、準用事業者がその事業の用に供する工作物であって、経済産業大臣が保安上支障がないと認めた銑鉄又は合金鉄製造用の高炉には、適用しない。
 第十四条(液化ガス用貯槽又は冷凍設備に係る部分を除く。)、第十五条第一項(液化ガス用貯槽又は冷凍設備に係る部分を除く。)、第二項及び第三項、第十六条、第十七条、第二十九条並びに第三十五条第一項の規定は、次に掲げるガス工作物には、適用しない。
一 ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和四十七年労働省令第三十三号)第五十九条第一項の落成検査に合格し、又は同規則第八十四条第一項(同規則第九十条の二において準用する場合を含む。)の検定に合格している容器
二 高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)第四十一条に規定する容器
 第十四条から第十五条第三項まで、第十六条及び第二十九条の規定は、最高使用圧力が中圧又は低圧のガスの冷却の用に供する冷凍設備(冷凍保安規則(昭和四十一年通商産業省令第五十一号)第三十六条第二項第一号に規定するものであって、高圧ガス保安法第五十七条に規定する技術上の基準に適合するものに限る。)には、適用しない。
 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)が適用されるガス工作物については、この省令の規定を適用せず、電気事業法の相当規定の定めるところによる。
 
(公害の防止)
第三条
 大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第二条第二項に規定するばい煙発生施設に該当するガス工作物に係るばい煙量又はばい煙濃度は、当該施設に係る同法第三条第一項若しくは第三項又は第四条第一項の排出基準に適合しなければならない。
 大気汚染防止法第五条の二第一項に規定する特定工場等に係る前項に規定するガス工作物にあっては、前項の規定によるほか、当該特定工場等に設置されているすべての当該ガス工作物において発生し、排出口から大気中に排出される指定ばい煙(同法第五条の二第一項に規定する指定ばい煙をいう。)の合計量が同法第五条の二第一項又は第三項の規定に基づいて定められた当該指定ばい煙に係る総量規制基準に適合することとならなければならない。
 大気汚染防止法第二条第九項に規定する一般粉じん発生施設に該当するガス工作物に係る構造並びに使用及び管理の方法は、当該施設に係る同法第十八条の三の構造並びに使用及び管理に関する基準に適合しなければならない。
 大気汚染防止法第二条第十三項に規定する水銀排出施設に該当するガス工作物に係る水銀濃度(同法第十八条の二十二に規定するものをいう。)は、当該施設に係る同条の排出基準に適合しなければならない。
 騒音規制法(昭和四十三年法律第九十八号)第二条第一項に規定する特定施設に該当するガス工作物を設置する事業場であって同法第三条第一項の規定により指定された地域内に存するものは、当該事業場において発生する騒音が同法第四条第一項又は第二項の規制基準に適合しなければならない。
 振動規制法(昭和五十一年法律第六十四号)第二条第一項に規定する特定施設に該当するガス工作物を設置する事業場であって同法第三条第一項の規定により指定された地域内に存するものは、当該事業場において発生する振動が同法第四条第一項又は第二項の規制基準に適合しなければならない。
 
(立ち入りの防止等)
第四条
  製造所及び供給所には、構内に公衆がみだりに立ち入らないよう、適切な措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況により公衆が立ち入るおそれがない場合は、この限りでない
 移動式ガス発生設備及び整圧器(一の使用者にガスを供給するためのものを除く。)は、公衆がみだりに操作しないよう、適切な措置を講じなければならない。
 
(保安通信設備)
第五条
  製造所(特定製造所を除く。)、供給所及び導管を管理する事業場には、緊急時に迅速な通信を確保するため、適切な通信設備を設けなければならない。
 
(離隔距離)
第六条
 ガス発生器及び増熱器(移動式ガス発生設備に属するものを除く。)並びにガス精製設備、排送機、圧送機、ガスホルダー及び附帯設備であって製造設備に属するもの(冷凍設備及び配管を除く。)は、その外面から事業場の境界線(境界線が海、河川、湖沼等に接する場合は、当該海、河川、湖沼等の対岸)に対し、告示で定める距離を有しなければならない。ただし、災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事により設置されたガス発生器及び増熱器並びに附帯設備に属する熱交換器及び容器であって、告示で定める措置を講じたものについては、この限りでない。
 前項に規定するガス工作物(不活性のガス(空気を含む。以下同じ。)又は不活性の液化ガスのみを通ずるものを除く。以下この条から第十一条までにおいて同じ。)、特定ガス発生設備に係る容器及び移動式ガス発生設備(その貯蔵能力が、貯蔵するガスが液化ガスの場合は千キログラム以上、貯蔵するガスが圧縮ガスの場合は千立方メートル以上のものに限る。)に係る容器であって最高使用圧力が高圧のもの及び液化ガスを通ずるものは、その外面から学校、病院その他の告示で定める物件(以下「保安物件」という。)に対し告示で定める距離を有しなければならない。
3 前項に規定するガス工作物であって、告示で定める製造所(以下「特定事業所」という。)に設置するもの(告示で定めるものを除く。)は、前項の規定によるほかその外面から当該特定事業所の境界線(当該境界線に連接する海、河川、湖沼その他告示で定める施設若しくは土地がある場合又は当該特定事業所においてガス工作物を設置する者が所有し、若しくは地上権、賃借権その他の土地の使用を目的とする権利を設定している土地がある場合にあっては、その外縁)に対し告示で定める距離を有しなければならない。
 ガスの種類、ガス工作物の状況、周囲の状況等の理由により経済産業大臣の認可を受けた場合は、前各項の規定によらないでガス工作物を施設することができる。
 前項の認可を受けようとするときは、その理由及び施設方法を記載した申請書に関係図面を添付して申請しなければならない。
 前項の場合においては、申請書及び関係図面の写しをガス工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に提出しなければならない。
 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のもの、貯蔵能力が三トン未満のもの及び地盤面下に全部埋設されたものを除く。)の相互間、地盤面下に全部埋設された液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の相互間、一のガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものであって貯蔵能力が三百立方メートル以上のものに限る。)と他のガスホルダーとの相互間及び液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のもの、貯蔵能力が三トン未満のもの及び地盤面下に全部埋設されたものを除く。)とガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものに限る。)との相互間は、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、保安上必要な距離を有しなければならない。
 8 大容量移動式ガス発生設備(移動式ガス発生設備であって貯蔵能力が液化ガスの場合百キログラム、圧縮ガスの場合三十立方メートルを超えるものをいう。第八条において同じ。)による供給を行う場合にあっては、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、他の移動式ガス発生設備に対し、保安上必要な距離を有しなければならない。
ガス工作物の技術上の基準の細目を定める告示
第三条
省令第六条第二項に規定する保安物件は、次に掲げるもの(事業場の存する敷地と同一敷地内
にあるものを除く。以下「第一種保安物件」という。)及びこれ以外の建築物であって、住居の用に供するもの(事業場の存する敷地と同一敷地内にあるものを除く。以下「第二種保安物件」という。)をいう。
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に定める学校のうち、小学校、中学校、義務
教育学校、高等学校、高等専門学校、特別支援学校又は幼稚園
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に定める病院
劇場、映画館、演芸場、公会堂その他これらに類する施設であって、収容定員三百人以上のもの
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十八条第一項の保護施設(授産施設及び宿所
提供施設を除く。)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条の児童福祉施設、老人
福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の三の老人福祉施設若しくは同法第二十九条第一
項の有料老人ホーム、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第八条第二十八項の介護老人保健
施設、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)
第二条第四項(第四号を除く。)の特定民間施設、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八
十三号)第五条第一項の身体障害者社会参加支援施設、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に
支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第五条第一項の障害福祉サービス事業(同条
第七項の生活介護、同条第十二項の自立訓練、同条第十三項の就労移行支援又は同条第十四項の就
労継続支援に限る。)を行う施設、同条第十一項の障害者支援施設、同条第二十五項の地域活動支
援センター若しくは同条第二十六項の福祉ホーム、職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十
四号)第十五条の七第一項第五号の障害者職業能力開発校又は母子及び父子並びに寡婦福祉法(昭
和三十九年法律第百二十九号)第三十九条第一項の母子・父子福祉施設であって、収容定員二十人
以上のもの
文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)の規定によって重要文化財、重要有形民族文化
財、史跡名勝天然記念物若しくは重要な文化財として指定され、又は旧重要美術品等の保存に関す
る法律(昭和八年法律第四十三号)の規定によって重要美術品として認定された建築物
博物館法(昭和二十六年法律第二百八十五号)第二条に定める博物館及び同法第二十九条の規定
により博物館に相当する施設として指定された施設
 七 一日に平均二万人以上の者が乗降する駅の母屋及びプラットホーム
百貨店、マーケット、公衆浴場、ホテル、旅館その他不特定かつ多数の者を収容することを目的
4/32とする建築物(仮設建築物を除く。)であって、その用途に供する部分の床面積の合計が、千平方メートル以上のもの
 
(保安区画)
第七条
 特定事業所における高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物(配管及び導管を除く。以下この条において「高圧のガス工作物等」という。)は、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、設備の種類及び規模に応じ、保安上適切な区画に区分して設置し、かつ、高圧のガス工作物等(当該高圧のガス工作物等と一体となって製造の用に供する中圧又は低圧のガスを通ずるガス工作物を含む。)相互間は、保安上必要な距離を有しなければならない。
(防消火設備)
第八条
 製造所若しくは供給所に設置するガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は大容量移動式ガス発生設備には、その規模に応じて、適切な防消火設備を適切な箇所に設けなければならない。
 
(ガスの滞留防止)
第九条
 ガス又は液化ガスを通ずるガス工作物を設置する室(製造所及び供給所に存するものに限る。)は、これらのガス又は液化ガスが漏えいしたとき滞留しない構造でなければならない。
 製造所には、ガス又は液化ガスを通ずるガス工作物から漏えいしたガスが滞留するおそれのある製造所内の適当な場所に、当該ガスの漏えいを適切に検知し、かつ、警報する設備を設けなければならない。
 
(電気設備の防爆構造)
第十条
  製造所若しくは供給所に設置するガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は移動式ガス発生設備の付近に設置する電気設備は、その設置場所の状況及び当該ガス又は液化ガスの種類に応じた防爆性能を有するものでなければならない。
 
(火気設備との距離)
第十一条
 製造所若しくは供給所に設置するガス(低圧のものであって地表面に滞留するおそれのないものを除く。以下この条において同じ。)若しくは液化ガスを通ずるガス工作物(配管、導管及び火気を取り扱うものを除く。以下この条において同じ。)又は移動式ガス発生設備は、当該ガス工作物又は当該移動式ガス発生設備からのガス又は液化ガスが漏えいした場合の火災等の発生を防止するため、その外面から火気を取り扱う設備(当該ガス工作物又は当該移動式ガス発生設備と一体となって製造又は供給の用に供するものを除く。)に対し適切な距離を有しなければならない。
 
(静電気除去)
第十二条
 液化ガスを通ずるガス工作物には、当該ガス工作物に生ずる静電気を除去する措置を講じなければならない。ただし、当該静電気によりガスに引火するおそれがない場合にあっては、この限りでない。
 
(ガスの置換等)
第十三条
 ガス発生設備、ガス精製設備、排送機、圧送機、ガスホルダー及び附帯設備であって製造設備に属するもののガス又は液化ガスを通ずる部分(不活性のガス又は不活性の液化ガスのみを通ずるものを除く。)は、ガス又は液化ガスを安全に置換できる構造でなければならない。
 ベントスタックには、放出したガスが周囲に障害を与えるおそれのないように適切な措置を講じなければならない。
 フレアースタックには、当該フレアースタックにおいて発生するふく射熱が周囲に障害を与えないよう適切な措置を講じ、かつ、ガスを安全に放出するための適切な措置を講じなければならない。
 毒性ガスを冷媒とする冷凍設備にあっては、冷媒ガスを廃棄する際にそのガスが危険又は損害を他に及ぼすおそれのないように廃棄される構造のものでなければならない。
 
(材料)
第十四条

次の各号に掲げるガス工作物の主要材料は、最高使用温度及び最低使用温度において材料に及ぼす化学的及び物理的影響に対し、設備の種類、規模に応じて安全な機械的性質を有するものでなければならない。

 ガス発生設備(石炭を原料とするものを除く。)及びガス精製設備に属する容器(第四号に掲げるものを除く。)及び管のうち、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分
 ガスホルダーのガスを貯蔵する部分
 附帯設備であって製造設備に属する次のイからニまでに掲げるもの
 液化ガス用貯槽
 冷凍設備に属する容器及び管のうち、冷媒ガスを通ずる部分
 容器及び管(イ又はロに係るものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 配管(冷凍設備に属するものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、一メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 令第一条に規定する容器
 集合装置及び連結配管
 導管及びガス栓
 製造所以外に施設されるガスを通ずる容器(移動式ガス発生設備に係るものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 製造設備以外のガスを通ずる配管(整圧器の短絡管を含む。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、一メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 整圧器に取り付けるガス加温装置(労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第一条に規定するボイラー及び圧力容器に該当するものを除く。次条において同じ。)のガスを通ずる配管

 昇圧供給装置のガスを通ずる部分

 
(構造等)
第十五条

次の各号に掲げるガス工作物の構造は、供用中の荷重並びに最高使用温度及び最低使用温度における最高使用圧力に対し、設備の種類、規模に応じて適切な構造でなければならない。

一 ガス発生設備及びガス精製設備に属する容器(第四号に掲げるものを除く。)及び管のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 二 ガスホルダー
 附帯設備であって製造設備に属する次のイからニまでに掲げるもの
 液化ガス用貯槽
 冷凍設備に属する容器及び管のうち、冷媒ガスを通ずる部分
 容器及び管(イ又はロに係るものを除く。)のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 ニ 配管(冷凍設備に属するものを除く。)のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、一メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 令第一条に規定する容器
 集合装置及び連結配管のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 六 導管(次号に掲げるものを除く。)及びガス栓
 海底に設置される導管
 製造所以外に施設されるガスを通ずる容器(移動式ガス発生設備に係るものを除く。)であって、内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 製造設備以外のガスを通ずる配管(整圧器の短絡管を含む。)であって、埋設されている部分又は内面に〇・二メガパスカル以上の圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、一メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 整圧器に取り付けるガス加温装置のガスを通ずる配管
十一 昇圧供給装置の耐圧部分
 ガス工作物のうち、耐圧部分及び液化ガスを通ずる部分は、適切な方法により耐圧試験を行ったときにこれに耐えるものでなければならない。ただし、次の各号に掲げるものにあっては、この限りでない。
一 溶接により接合された導管(前項第七号に掲げるものを除く。)及びその附属設備であって、非破壊試験を行ったときこれに合格したもの
 延長が十五メートル未満の最高使用圧力が高圧の導管及びその附属設備並びに最高使用圧力が中圧の導管及びその附属設備であってそれらの継手部と同一材料、同一寸法及び同一施工方法で接合された試験のための管について最高使用圧力の一・五倍以上の圧力で試験を行ったときこれに耐えるもの
 排送機、圧送機、圧縮機、送風機、液化ガス用ポンプ及び昇圧供給装置
 整圧器及び特定ガス発生設備に属する調整装置
 ガス工作物のうち、ガス又は液化ガスを通ずる部分は、適切な方法により気密試験を行ったとき漏えいがないものでなければならない。ただし、次の各号に掲げるものにあっては、この限りでない。
 ガス発生器であって、石炭を原料とするもの
 前項第三号に掲げるもの
三 前二号に掲げるもののほか最高使用圧力が零パスカル以下のもの及び常時大気に開放されているもの
 高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物(第二項第三号に掲げるもの、配管、導管、移動式ガス発生設備及び不等沈下等により当該ガス工作物に有害なひずみが生じないように設置された構造物上に設けられた高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物を除く。)の基礎の構造は、不等沈下等により当該ガス工作物に有害なひずみが生じないようなものでなければならない。
 
(溶接部分)
第十六条
 ガス工作物のガス又は液化ガスを通ずる部分であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分の溶接された部分は、溶込みが十分で、溶接による割れ等で有害な欠陥がなく、かつ、設計上要求される強度以上の強度でなければならない。
 次の各号に掲げるガス工作物(第三号ロに掲げる導管にあっては、最高使用圧力が〇・三メガパスカル以上のものに限る。)であって、ガス又は液化ガスによる圧力を受ける部分を溶接する場合は、適切な機械試験等により適切な溶接施工方法等であることをあらかじめ確認したものによらなければならない。
 容器であって次に掲げるもの
 最高使用圧力が〇・二メガパスカル以上のガスを通ずるもの(内容積が〇・〇四立方メートル以上又は内径が二百ミリメートル以上で、長さが千ミリメートル以上のものに限る。)
 液化ガスを通ずるもの(最高使用圧力をメガパスカルで表した数値と内容積を立方メートルで表した数値との積が〇・〇〇四以下のものを除く。)
二 配管(内径が百五十ミリメートル以上のものに限る。)であって、次に掲げるもの
 最高使用圧力が高圧のガスを通ずるもの
 液化ガスを通ずるもの
三 導管であって次に掲げるもの
イ 最高使用圧力が高圧のガスを通ずるもの
 最高使用圧力が中圧のガスを通ずるものであって、内径が百五十ミリメートル以上のもの
 前項各号に掲げるものであって、ガス又は液化ガスによる圧力を受ける部分の溶接された部分は適切な溶接設計(溶接方法の種類、溶接部の形状等をいう。)により適切に溶接されたものであり、かつ、有害な欠陥がないこと及び適切な機械的性質を有することを適切な試験方法により適切に確認されたものでなければならない。
 
(安全弁)
第十七条
 ガス発生設備、ガス精製設備、ガスホルダー及び附帯設備(液化ガス用貯槽及び冷凍設備を除く。)であって製造設備に属するもの(容器に限る。)であって、最高使用圧力が高圧のもの若しくは中圧のもの又は液化ガスを通ずるもののうち、過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃すために適切な安全弁を設けなければならない。この場合において、当該安全弁は、作動時に安全弁から吹き出されるガスによる障害が生じないよう施設しなければならない。
 
(計測装置等)
第十八条
 ガス発生設備(移動式ガス発生設備を除く。)、ガス精製設備、ガスホルダー、排送機、圧送機及び附帯設備であって製造設備に属するものには、ガス又は液化ガスを通ずる設備の損傷を防止するため使用の状態を計測又は確認できる適切な装置を設けなければならない。
 移動式ガス発生設備には、設備の損傷を防止するため使用の状態を計測又は確認できる適切な措置が講じられていなければならない。
 
(警報装置)
第十九条
 ガス発生設備(移動式ガス発生設備を除く。)、ガス精製設備、ガスホルダー、排送機、圧送機及び附帯設備であって製造設備に属するものには、ガス又は液化ガスを通ずる設備の損傷に至るおそれのある状態を検知し警報する適切な装置を設けなければならない。
(誤操作防止及びインターロック)
第二十条
 製造所、供給所又は移動式ガス発生設備に設置する遮断装置には、誤操作を防止し、かつ、確実に操作することができる措置を講じなければならない。
 2 特定事業所に設置する高圧のガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は当該ガス工作物に係る計装回路には、当該設備の態様に応じ、保安上重要な箇所に、適切なインターロック機構を設けなければならない。
 外部強制潤滑油装置を有する排送機又は圧送機には、当該装置の潤滑油圧が異常に低下した場合に、自動的に他の潤滑油装置を作動させ、又は自動的に排送機若しくは圧送機を停止させる装置を設けなければならない。
 
(保安電力等)
第二十一条
 製造設備を安全に停止させるのに必要な装置その他の製造所及び供給所の保安上重要な設備には、停電等により当該設備の機能が失われることのないよう適切な措置を講じなければならない。
 
(付臭措置)
第二十二条
 ガスの使用者及びガスを供給する事業を営む者に供給されるガス(ガスを供給する事業を営む者に供給されるものにあっては、低圧により供給されるものに限る。)は、容易に臭気によるガスの感知ができるように、付臭されていなければならない。ただし、準用事業者がその事業の用に供するもの、中圧以上のガス圧力により行う大口供給の用に供するもの、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されているもの(低圧により行う大口供給の用に供するもの及びガスを供給する事業を営む他の者に供給するものに限る。)及びガスの空気中の混合容積比率が千分の一である場合に臭気の有無が感知できるものにあっては、この限りでない。
 
(計器室)
第二十三条
 特定事業所に設置する計器室(ガス工作物を制御するための機器を集中的に設置している室をいう。)は、緊急時においても当該ガス工作物を安全に制御できるものでなければならない。
 
(経過措置)
第二十四条
 一の製造所が特定事業所となった場合において、それ以前に既に当該製造所に設置され、又は設置若しくは変更のための工事に着手したガス工作物については、特定事業所となった日から二年間は、第六条第三項、第二十条第二項及び前条の規定は、適用しない。
2 前項に規定するガス工作物に対する第六条第三項の規定の適用については、同項中「当該特定事業所の境界線(当該境界線に連接する海、河川、湖沼その他告示で定める施設若しくは土地がある場合又は当該特定事業所においてガス工作物を設置する者が所有し、若しくは地上権、賃借権その他の土地の使用を目的とする権利を設定している土地がある場合にあっては、その外縁)」とあるのは、「保安物件(保安のための宿直施設を除く。)」とする。
 第一項に規定するガス工作物であって、水噴霧装置又はこれと同等以上の防火上及び消火上有効な能力を有する設備を設けた液化ガス用貯槽については、第六条第七項(液化ガス用貯槽の相互間に係る規定に限る。)の規定は、適用しない。
 第一項に規定するガス工作物については、第七条の規定は、適用しない。
 
(ガス製造事業の届出に伴う措置)
第二十四条の二
 高圧ガス保安法の規定に基づき設置された液化ガス貯蔵設備等は、ガス事業法第八十六条第一項の規定による届出があったときに、この省令で定める技術上の基準に適合しているものとみなす。

第二章 特定ガス発生設備以外のガス発生設備等

 
(低圧ガス発生設備等の圧力上昇防止装置)
第二十五条
  ガス発生設備(最高使用圧力が低圧のものに限り、特定ガス発生設備並びに移動式ガス発生設備及び液化ガスを通ずるものを除く。)及びガス精製設備(最高使用圧力が低圧のものに限る。)であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な圧力上昇防止装置を設けなければならない。この場合において、当該圧力上昇防止装置は、その作動時に圧力上昇防止装置から吹き出されるガスによる障害が生じないように施設しなければならない。
 
(遮断装置)
第二十六条
 製造設備(ガスホルダー、液化ガス用貯槽及び特定ガス発生設備を除く。)には、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合にガス又は液化ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
 
(緊急停止装置)
第二十七条
 ガス(不活性のガスを除く。)を発生させる設備(特定ガス発生設備及び移動式ガス発生設備を除く。)は、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合に迅速かつ安全にガスの発生を停止し、又は迅速かつ安全にガスを処理することができるものでなければならない。
 移動式ガス発生設備には、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合に迅速かつ安全にガスの発生を停止することができる装置を設けなければならない。
 
(移動式ガス発生設備の設置等)
第二十八条
  移動式ガス発生設備は、ガス又は液化ガス(不活性のものを除く。)が漏えいした場合の火災等の発生を防止するため、適切な場所に設置し、容易に移動又は転倒しないように適切な措置が講じられていなければならない。
 移動式ガス発生設備には、容器の腐食及び転倒並びに容器のバルブの損傷を防止する適切な措置を講じなければならない。
 容器又は容器の設置場所には、容器内の圧力が異常に上昇しないよう適切な温度に維持できる適切な措置を講じなければならない。
 
(冷凍設備の圧力上昇防止装置)
第二十九条
 冷凍設備のうち冷媒ガスの通ずる部分であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な圧力上昇防止装置を設けなければならない。この場合において、当該圧力上昇防止装置は、その作動時に圧力上昇防止装置から吹き出される冷媒による障害が生じないように施設しなければならない。
 
(ガスの逆流防止)
第三十条
  ガスの通ずる部分に直接液体又は気体を送入する装置を有する製造設備(移動式ガス発生設備を含む。)は、送入部分を通じてガスが逆流することによる設備の損傷又はガスの大気への放出を防止するため逆流が生じない構造のものでなければならない。
 
(気化装置の構造)
第三十一条
 液化ガス(不活性のものを除く。)を気化する装置(以下この条において「気化装置」という。)は、直火で加熱する構造のものであってはならない。
 温水で加熱する構造の気化装置であって、加熱部の温水が凍結するおそれのあるものには、これを防止する措置を講じなければならない。
 3 気化装置又はそれに接続される配管等には、気化装置から液化ガスの流出を防止する措置を講じなければならない。ただし、気化装置からの液化ガスの流出を考慮した設計である場合は、この限りでない。

第三章 ガスホルダー及び液化ガス用貯槽

(ガスホルダーの構造)
第三十二条
  ガスホルダーであって、凝縮液により機能の低下又は損傷のおそれがあるものには、ガスホルダーの凝縮液を抜く装置を設けなければならない。
 ガスを貯蔵する部分の体積を変化させる方式のガスホルダーには、当該体積の変化を可能にする機構に起因して、ガスを貯蔵する機能が損なわれないよう適切な措置を講じなければならない。
 
(ガスホルダーの遮断装置)
第三十三条
 ガスホルダーのガスを送り出し、又は受け入れるために用いられる配管には、ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため、ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
 
(表示)
第三十四条
 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)及びガスホルダー又はこれらの付近には、その外部から見やすいように液化ガス用貯槽又はガスホルダーである旨の表示をしなければならない
 
(液化ガス用貯槽の安全弁等)
第三十五条
 液化ガス用貯槽であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な安全弁を設けなければならない。この場合において、当該安全弁は、その作動時に安全弁から吹き出されるガスによる障害が生じないように施設しなければならない。
 低温貯槽(圧力が零パスカルにおける沸点が零度以下の液化ガスを零度以下又は当該液化ガスの気相部における通常の使用状態での圧力が〇・一メガパスカル以下の液体の状態で貯蔵するための貯槽をいう。)には、負圧による破壊を防止するため、適切な措置を講じなければならない。ただし、不活性の液化ガス用のものにあっては、この限りでない
 
(液化ガス用貯槽の遮断装置)
第三十六条
 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の液化ガスを送り出し、又は受け入れるために用いられる配管(当該貯槽からの液化ガスの流出のおそれのない構造のものを除く。)には、液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため、液化ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
 
(耐熱措置)
第三十七条
 液化ガス用貯槽(埋設された液化ガス用貯槽にあっては、その埋設された部分を除く。)又は最高使用圧力が高圧のガスホルダー及びこれらの支持物は、当該設備が受けるおそれのある熱に対し十分に耐えるものとし、又は適切な冷却装置を設置しなければならない。ただし、不活性の液化ガス用貯槽であって、可燃性の液化ガス用貯槽の周辺にないものは、この限りでない。
 
(防液堤)
第三十八条
 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)には、当該貯槽からの液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため適切な防液堤を設置しなければならない。ただし、貯蔵能力が千トン(特定事業所に設置されるものにあっては五百トン)未満のもの及び埋設された液化ガス用貯槽であって、当該貯槽の内の液化ガスの最高液面が盛土の天端面以下にあり、かつ、当該貯槽の液化ガスの最高液面以下の部分と周囲の地盤との間に空隙がないものは、この限りでない。
 前項の防液堤の外面から防災作業のために必要な距離の内側には、液化ガスの漏えい又は火災等の拡大を防止する上で支障のない設備以外の設備を設置してはならない。
 
(貯槽の防食措置)
第三十九条
 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の埋設された部分には、設置された状況により腐食を生ずるおそれがある場合には、当該設備の腐食を防止するための適切な措置を講じなければならない。
 
(経過措置)
第四十条
 第二十四条第一項に規定するガス工作物については、同項に定める日から二年間は、第三十八条の規定は、特定事業所に係る部分に限り、適用しない。
 第二十四条第一項に規定するガス工作物に対する第三十三条及び第三十六条の規定の適用については、同項に定める日から二年間は、なお従前の例による。

第四章 特定ガス発生設備

(構成等)
第四十一条

 特定ガス発生設備(容器に附属する気化装置内においてガスを発生させるものを除く。以下この項において同じ。)は、次の各号に適合するものでなければならない。ただし、特定製造所において容器に充てんすることができる特定ガス発生設備であって、当該容器の液化ガス量を確認できる装置を設けたものは、この限りでない。

一 容器の部分は、集合装置により連結される同一のガス発生能力を有する二系統の容器で構成される構造のものであること。
 集合装置の部分には一の系統の容器から発生するガスの圧力が供給に支障のある圧力以下に低下した場合、自動的に他の系統の容器からガスが発生する装置を設けること。
 容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備の容器の部分には、当該容器内の液化ガスの量を確認することができる装置を設けなければならない。ただし、一の系統の容器内の液化ガスの量が供給に支障のある量以下に低下した場合、自動的に他の系統の容器から液化ガスが流出する装置を設けているものは、この限りでない。
 
(操作用電源停止時の措置)
第四十二条
  容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備であって当該気化装置を電源によって操作するものは、自家発電機その他の操作用電源が停止した際にガスの供給を維持するための装置を設けなければならない。
 
(附属設備等)
第四十三条
 特定ガス発生設備には、容器の腐食及び転倒並びに容器のバルブの損傷を防止する適切な措置を講じなければならない。
 容器又は容器の設置場所には、容器内の圧力が異常に上昇しないよう適切な温度に維持できる適切な措置を講じなければならない。
 
(準用)
第四十四条
 第六条第七項(液化ガス用貯槽の相互間に係る部分に限る。)及び第三十六条の規定は、容器に準用する。
 第三十七条の規定は、高圧ガス保安法第四十一条に規定する容器以外の容器に準用する。
 第三十一条の規定は、容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備に準用する。

第五章 導管

(ガス栓の形状等)
第四十五条

ガス栓は、次の各号に適合するものでなければならない。

 ガス出口側の形状は、告示で定めるものにあっては告示で定める規格に適合すること。その他のものにあっては、適正な管、接続具等を接続した場合に、接続部の気密が確保できるものであること。
 告示で定める着脱が容易なガス栓は、内部に過流出安全機構を有すること。
 
ガス工作物の技術上の基準の細目を定める告示
(ガス栓の規格)

第七条
省令第四十五条第一号に定めるガス出口側の形状及び規格は、次に掲げるとおり。
  ガス出口側の形状が、ゴム管口(ゴム管を直接接続するためのものをいう。以下同じ。)又は迅速継手のものは、その形状が日本工業規格JISS二一二〇(一九九八)「ガス栓」に適合するものであること。
 二 ガス栓のガス出口側の形状がねじ接合により接続するものは、そのねじが日本工業規格JISB〇二〇三(一九九九)「管用テーパねじ」に適合するものであること。
省令第四十五条第二号に定める着脱が容易なガス栓は、ガス出口側の形状が、ゴム管口又は迅速継手のものとする。
(水取り器)
第四十六条
 水のたまるおそれのある導管には、適切な水取り器を設けなければならない。
 
(防食措置)
第四十七条
 導管には、設置された状況により腐食を生ずるおそれがある場合にあっては、当該導管の腐食を防止するための適切な措置を講じなければならない。
 
(防護措置)
第四十八条
 導管(最高使用圧力が低圧の導管であって、内径が百ミリメートル未満のものを除く。)であって、道路の路面に露出しているものは、車両の接触その他の衝撃により損傷のおそれのある部分に衝撃による損傷を防止するための措置を講じなければならない
 道路に埋設される本支管(最高使用圧力が五キロパスカル以上のポリエチレン管に限る。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
 道路以外の地盤面下に埋設される本支管(最高使用圧力が低圧のもの(ポリエチレン管にあっては、最高使用圧力が五キロパスカルを超えないものに限る。)及び他工事による損傷のおそれのないものを除く。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
 第十五条第一項第七号に掲げるものには、投錨等により導管が損傷を受けるおそれがある場合にあっては、損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
 
(ガス遮断装置等)
第四十九条
 最高使用圧力が高圧又は中圧の本支管には、危急の場合に、ガスを速やかに遮断することができる適切な装置を適切な場所に設けなければならない
2 最高使用圧力が低圧の本支管であって、特定地下街等へのガスの供給に係るものには、当該特定地下街等において災害が発生した場合に、当該特定地下街等へのガスの供給を、当該災害により妨げられない箇所において、容易に遮断することができる適切な措置を講じなければならない
 ガスの使用場所である次に掲げる建物にガスを供給する導管には、危急の場合にガスを速やかに遮断することができる適切な装置を適切な場所に設けなければならない。
 超高層建物、高層建物又は特定大規模建物
 最高使用圧力が中圧の導管でガスを供給する建物(前号に掲げるものを除く。)
 最高使用圧力が低圧である内径七十ミリメートル(液化石油ガスを原料として発生させ、その成分に変更を加えることなく供給するガスを通ずるものにあっては、四十五ミリメートル)以上の導管でガスを供給する建物(前二号に掲げるものを除く。)
 ガスの使用場所である地下室、地下街、その他地下であってガスが充満するおそれのある場所(以下「地下室等」という。)にガスを供給する導管には、その地下室等の付近の適切な場所に、危急の場合に当該地下室等へのガスの供給を地上から速やかに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
 特定地下街等、特定地下室等、超高層建物及び特定大規模建物にガスを供給する導管(次項に規定するものを除く。)には、その導管が当該建物の外壁を貫通する箇所の付近に、危急の場合に当該建物へのガスの供給を、当該建物内におけるガス漏れ等の情報を把握できる適切な場所から直ちに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
6 最高使用圧力が中圧の導管であって、建物にガスを供給するもの(次の各号に掲げるものを除く。)には、その導管が当該建物の外壁を貫通する箇所の付近に、危急の場合に当該建物へのガスの供給を、当該建物内におけるガス漏れ等の情報を把握できる適切な場所から、直ちに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
 工場、廃棄物処理場、浄水場、下水処理場その他これらに類する場所に設置されるもの
 ガスが滞留するおそれのない場所に設置されるもの
(ガス遮断機能を有するガスメーター)
第五十条

ガス事業者又は準用事業者がガスの使用者との取引のために使用するガスメーター(使用最大流量が毎時十六立方メートル以下、使用最大圧力が四キロパスカル以下及び口径二百五十ミリメートル以下のものに限る。以下この条において同じ。)は、ガスが流入している状態において、災害の発生のおそれのある大きさの地震動、過大なガスの流量又は異常なガス圧力の低下を検知した場合に、ガスを速やかに遮断する機能を有するものでなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 当該機能を有するガスメーターを取り付けることにつき、ガスの使用者の承諾を得ることができない場合
 設置場所の状況により、当該機能が有効に働き得ない場合
 一の団地内における供給地点の数が三百未満の団地であって、当該団地にガスを供給する特定製造所に、二百五十ガルを超える地震動を継続して検知したときに、当該団地に対するガスの供給を速やかに遮断する設備を設置した場合には前項の規定(災害の発生するおそれのある大きさの地震動を検知した場合に係る部分に限る。)は適用しない。
 
(漏えい検査)
第五十一条

道路に埋設されている導管(特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給するものであって当該導管に関し第四十九条第四項に規定する装置が道路に設置されているものにあっては、当該道路に埋設されている本支管から当該装置までの部分に限る。)は、次の表の上欄に掲げる導管の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。

 適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
導管の種類
検査の頻度
(1) 最高使用圧力が高圧のもの
埋設の日以後一年に一回以上
(2) 告示で定める導管(以下「特定管理管」という。)であってガス(五C、L一、L二又はL三のガスグループ(ガス用品の技術上の基準等に関する省令(昭和四十六年通商産業省令第二十七号)別表三の備考の適用すべきガスグループの項に掲げる五C、L一、L二又はL三のガスグループをいう。以下同じ。)に属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずるもの(第四十七条に定める措置(当該部分にアスファルトを含む麻布を巻き付ける方法を除く。)その他当該導管からのガスの漏えいを防止するための適切な措置(以下本条において単に「措置」という。)が講じられたもの及び(1)に掲げるものを除く。)
埋設の日以後一年に一回以上
(3) (1)又は(2)に掲げるもの以外のもの
埋設の日以後四年に一回以上
 道路に埋設されている導管からガス栓までに設置されている導管、ガスメーターコック、ガスメーター及びガス栓(特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給するものを除く。)は、次の表の上欄に掲げるガス工作物の部分ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
 道路に埋設されている導管からガス栓までの間に、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 導管、ガスメーターコック、ガスメーター又はガス栓が設置されている場所に立ち入ることにつき、その所有者又は占有者の承諾を得ることができない場合
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
 屋外において、埋設されていない部分がある場合(当該埋設されていない部分に限る。)
ガス工作物の部分
検査の頻度
(1) 本支管からガス栓までの間に絶縁措置が講じられており当該絶縁措置が講じられた部分からガス栓までの間でプラスチックにて被覆された部分
埋設の日以後六年に一回以上
(2) 特定管理管であってガス(五C、L一、L二又はL三のガスグループに属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずる部分(措置が講じられた部分を除く。)
埋設の日以後一年に一回以上
(3) (1)又は(2)に掲げる部分以外の部分
埋設の日以後四年に一回以上
 特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給する導管(第一項に規定する導管の部分を除く。)、ガスメーターコック、ガスメーター及びガス栓は、次の表の上欄に掲げるガス工作物の部分ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない
一 道路に埋設されている導管からガス栓までの間に、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 導管、ガスメーターコック、ガスメーター又はガス栓が設置されている場所に立ち入ることにつき、その所有者又は占有者の承諾を得ることができない場合
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
 屋外において、埋設されていない部分がある場合(当該埋設されていない部分に限る。)
ガス工作物の部分
検査の頻度
(1) 特定管理管であってガス(五C、L一、L二又はL三のガスグループに属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずる部分(措置が講じられた部分を除く。)
埋設の日以後一年に一回以上
(2) (1)に掲げる部分以外の部分
埋設の日以後一年に一回以上
 第一項から前項までに規定する検査を、前回の検査の日から次に掲げる期間を経過した日(以下この項において「基準日」という。)前四月以内の期間に行った場合にあっては、基準日において当該検査を行ったものとみなす。
 第一項の表(1)若しくは(2)、第二項の表(2)又は前項の表に規定する検査 一年
 第二項の表(1)に規定する検査 六年
 第一項の表(3)、第二項の表(3)に規定する検査 四年
 
(導管の設置場所)
第五十二条
 最高使用圧力が高圧の導管は、建物の内部又は基礎面下(当該建物がガスの供給に係るものを除く。)に設置してはならない。
 特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給する導管は、適切な方法により設置された適切なガス漏れ警報設備の検知区域(当該ガス漏れ警報設備の検知器がガス漏れを検知することができる区域をいう。)において、当該特定地下街等又は当該特定地下室等の外壁を貫通するように設置しなければならない。
 最高使用圧力が中圧の導管であって、建物にガスを供給するもの(次の各号に掲げるものを除く。)は、適切な方法により設置された適切な自動ガス遮断装置又は適切なガス漏れ警報器の検知区域(当該自動ガス遮断装置又はガス漏れ警報器がガス漏れを検知できる区域をいう。以下同じ。)において、当該建物の外壁を貫通するように、かつ、当該建物内において溶接以外の接合を行う場合にあっては、検知区域において接合するように設置しなければならない。
 工場、廃棄物処理場、浄水場、下水処理場その他これらに類する場所に設置されるもの
 ガスが滞留するおそれがない場所に設置されるもの
 
(危険標識)
第五十二条の二
 特定ガス発生設備により発生させたガスを供給するための導管を地盤面上に設置する場合においてその周辺に危害を及ぼすおそれのあるときは、その見やすい箇所に当該導管により供給するガスの種類、当該導管に異常を認めたときの連絡先その他必要な事項を明瞭に記載した危険標識を設けること。
 
(共同溝内の施設)
第五十三条
 導管を共同溝に設置する場合は、ガス漏れにより当該共同溝及び当該共同溝に設置された他の物件の構造又は管理に支障を及ぼすことがないよう導管に適切な措置を講じ、かつ、適切な措置が講じられた共同溝内に設置しなければならない。
 
(防護の基準)
第五十四条

ガス事業者の掘削により周囲が露出することとなった導管は、次の各号に適合するものでなければならない。

 露出している部分の両端は、地くずれのおそれがない地中に支持されていること。
 露出している部分が別表で定める長さを超える場合及び露出している部分に水取り器、ガス遮断装置、整圧器若しくは不純物を除去する装置又は溶接以外の方法による二以上の接合部(これらの接合部のすべてが一の管継手により接合されているものを除く。)がある場合にあっては、告示で定める基準に適合するようつり防護又は受け防護の措置を講ずること。
 露出している部分がガスの供給の用に供されている場合にあっては、当該部分について、次に掲げる措置を講ずること。
 印ろう型接合による接合部には、漏えいを防止する適切な措置を講ずること。
 直管以外の管の接合部であって、溶接、フランジ接合、融着若しくはねじ接合(以下「特定接合」という。)又は告示で定める規格に適合する接合以外の方法によって接合されているものには、抜出しを防止する適切な措置を講ずること。
ハ 曲り角度が三十度を超える曲管部、分岐部又は管端部には、告示で定める基準に適合するよう導管を固定する措置を講ずること。ただし、露出している部分におけるすべての接合部が特定接合又は告示で定める規格に適合する接合によって接合されている場合は、この限りでない。
 露出している部分の長さが五十メートルを超える場合にあっては、当該部分について、次に掲げるところにより、温度の変化による導管の伸縮を吸収し、又は分散する措置を講ずること。ただし、すべての接合部が特定接合によって接合されている場合は、この限りでない。
 接合部を有する場合にあっては、告示で定める基準に適合するよう導管を固定する措置を講ずること。
 接合部が連続して特定接合によって接合されている導管の長さが百メートル以上の場合及びその長さが五十メートル以上百メートル未満であって、その一端が地中に支持されている場合には、当該導管に伸縮を吸収する措置を講ずること。
五 導管(最高使用圧力が低圧の導管であって、内径が百ミリメートル未満のものを除く。)であって、露出している部分の長さが百メートル以上であり、かつ、当該部分がガスの供給の用に供されているものについては、危急の場合に当該部分に流入するガスを速やかに遮断することができる適切な措置を講ずること。
 
(ガス事業者以外の者の掘削により露出することとなった導管に対する措置)
第五十五条
 ガス事業者以外の者の掘削により周囲が露出することとなった導管は、前条第三号イ及びロ、第四号ロ並びに第五号に適合するものでなければならない。

第六章 整圧器

(高圧整圧器の保安措置)
第五十六条
 最高使用圧力が高圧の整圧器には、ガスの漏えいによる火災等の発生を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(ガス遮断装置等)
第五十七条

整圧器は、次の各号に適合するものでなければならない。

 入口には、ガス遮断装置を設けること。
 入口には、不純物を除去する装置を設けること。ただし、一の使用者にガスを供給するためのものにあっては、この限りでない
 一の使用者にガスを供給するためのものには、ガスの圧力が異常に上昇することを防止する装置を設けること。
 
(浸水防止措置等)
第五十八条
 浸水のおそれのある地下に設置する整圧器には、浸水を防止するための措置を講じなければならない。
 ガス中の水分の凍結により整圧機能を損なうおそれのある整圧器には、凍結を防止するための措置を講じなければならない。
 整圧器の制御用配管、補助整圧器その他の附属設備は、地震に対し耐えるよう支持されていなければならない。
 
第五十九条
 削除

第七章 昇圧供給装置

(昇圧限界)
第六十条
 昇圧供給装置の圧縮できるガスの量は、標準状態において毎時十八・五立方メートル未満でなければならない。
(安全措置等)
第六十一条
 昇圧供給装置には、適切な過充てん防止措置を設けなければならない。
 昇圧供給装置には、当該装置の運転異常又は当該装置の取扱いにより障害を生じないよう、適切な措置を講じなければならない。
 昇圧供給装置には、内部が容易に変更できないよう、適切な措置を講じなければならない。
 
(設置場所等)
第六十二条
 昇圧供給装置は、屋外(向かいあう二方の壁面がない建造物内その他ガスの滞留するおそれのない建造物内を含む。以下この条において同じ。)に設置し、屋外で充てんしなければならない。ただし、十分な能力を備えた換気設備を有する屋外以外の場所において適切なガス漏れ警報器が適切な方法により設けられている場合は、この限りでない。
 昇圧供給装置は、容易に移動し又は転倒しないよう地盤又は建造物に固定しなければならない。
 
(点検)
第六十三条
 昇圧供給装置は、設置の日以後十四月に一回以上適切な点検を行い、装置の異常が認められなかったものでなければ使用してはならない。ただし、経済産業大臣(昇圧供給装置の設置の場所が一の産業保安監督部の管轄区域内のみにある場合は、当該昇圧供給装置の設置の場所を所管する産業保安監督部長。)の承認を受けた場合は、この限りでない。
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