7. 材料力学|計算問題特集

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7. 材料力学 過去9年の計算問題 8問を、使う公式ごとに並べました。各公式の先頭に「いつ使うか・式の意味・落とし穴」を置いています。問題名をクリックすると解答例が開きます。

許容応力・安全率★☆☆ 9年で3回

🔎 いつ使うか(見分け方)許容応力、または安全率を求めるとき。
💡 式の意味許容応力=基準強さ÷安全率。安全率は『割る』ものです。基準強さには、延性材料なら降伏点、脆性材料なら引張強さを使います。

  1. 基準強さを選ぶ(降伏点か引張強さか、問題文の材料で決まる)
  2. 安全率で割る
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)

  • 安全率を掛けてしまう(割るのが正しい)
  • 基準強さの選択ミス(上降伏点・下降伏点・引張強さのどれを使うか)
  • 引張力を断面積で割らずにそのまま使う
安全率で割ると小さくなる=安全側」と考えれば、掛けるか割るかで迷いません。

この公式の過去問(3問)

甲R5原断面積が100mm²の円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行ったところ、降+ 解答例
原断面積が100mm²の円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行ったところ、降伏点での引張力は25000Nであった。安全係数が5のとき常温における許容応力(MPa)として、最も近い値はどれか。

使う式

σa = σyS (許容応力 = 降伏応力 ÷ 安全係数)
記号:σy:降伏応力[MPa] / S:安全係数

解き方

  1. 降伏応力 = 25,000 N ÷ 100 mm² = 250 MPa。
  2. 許容応力 = 250 ÷ 5 = 50 MPa。
答え:50 MPa(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り

  • 安全係数を掛けてしまう(割るのが正)
  • 引張力を断面積で割らずに使う
乙R6安全係数として、最も近い値はどれか+ 解答例
ある延性材料の試験片について、常温で引張試験を行ったところ、降伏点での引張応力が450MPaであった。この材料を許容応力90MPaで使用するときの安全係数として、最も近い値はどれか。

使う式

S = σ破損限度σ許容
記号:S:安全係数 / σ破損限度:降伏点での引張応力 / σ許容:許容応力

解き方

  1. 降伏点での引張応力 σ破損限度 = 450 MPa
  2. 許容応力 σ許容 = 90 MPa
  3. S = 45090 = 5
答え:5(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り

  • 安全係数の式 (破損限度/許容応力) の取り違え
乙R7下の図は、軟鋼の常温における応力ひずみ線図を表したものである。この材料の下降伏点を基準強+ 解答例
下の図は、軟鋼の常温における応力ひずみ線図を表したものである。この材料の下降伏点を基準強さとして用いて安全係数4.0で設計する場合、常温における許容応力(MPa)として、最も近い値はどれか。(※応力ひずみ線図あり:上降伏点280MPa・下降伏点240MPa・引張強さ400MPa・破断320MPa)

使う式

σa = σsS
記号:許容応力σa、基準強さσs=下降伏点=240MPa(グラフから読み取る)、安全係数S=4.0

解き方

  1. 基準強さ=下降伏点=240MPa(応力ひずみ線図から読み取る)
  2. 安全係数=4.0
  3. 許容応力=基準強さ/安全係数=240/4.0=60MPa
答え:60 MPa(正解の選択肢 (1))
この問題で多い誤り

  • 上降伏点(280)や引張強さ(400)を基準強さに使う
  • 安全係数を掛けてしまう(正しくは割る)
  • 応力ひずみ線図の下降伏点の読み取りミス

応力の定義(σ=F/A)★★☆ 9年で5回

🔎 いつ使うか(見分け方)応力、または材料にかかる力・必要な断面積を求めるとき。
💡 式の意味σ=F/A。単位面積あたりの力が応力です。円形断面なら A=πD²/4。せん断応力も定義は同じで、力の向きが面に平行なだけです。

  1. 断面積Aを求める(円なら πD²/4)
  2. σ=F/A、または F=σ·A で解く
✏️ 式の変形(1行ずつ) 目標:力・断面積・応力のどれでも求められるようにする

  1. 応力の定義から出発します
    σ = FA
  2. 力を求めるなら、両辺に A を掛けます
    F = σ A
  3. 断面積を求めるなら、まず両辺に A を掛けてから σ で割ります
    A = Fσ
  4. 円形断面なら A = π4 D2 を使います
1 MPa = 1 N/mm² を使えば、力を N、断面積を mm² のまま計算できます。m に直す必要はありません。
この変形が追えないときは → 計算の前に:算数・数学のおさらい
⚠ 落とし穴(★は過去問で実際に多い誤り)

  • 半径と直径の取り違え(πr² と πD²/4)
  • 単位換算(1 MPa=1 N/mm²、mm²とm²は100万倍違う)
  • 逆算のときの式変形ミス
1 MPa=1 N/mm² は覚えておくと単位換算がほぼ不要になります。

この公式の過去問(5問)

乙H30ある金属材料に図のように一定の力を加えた。せん断応力が100kPa、原断面積が0.1m²+ 解答例
ある金属材料に図のように一定の力を加えた。せん断応力が100kPa、原断面積が0.1m²のとき、力(kN)として最も近い値はどれか。

使う式

σ = FA ⇒ F = σ ・ A
記号:σ:応力 / F:力 / A:断面積

解き方

  1. 式変形: F = σ × A
  2. F = 100 kPa × 0.1 m² = 10 kN (kPa·m² = kN)
  3. 最も近い値は (4) 10 kN
答え:10 kN(正解の選択肢 (4))
この問題で多い誤り

  • 応力と力の関係式の逆算ミス
  • 単位 kPa→Pa の換算ミス
乙R1直径10mmの円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が+ 解答例
直径10mmの円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が25000Nであったとき、引張応力(MPa)として最も近い値はどれか。

使う式

σ = FA
記号:σ:応力[Pa] / F:力[N] / A:断面積[m²]

解き方

  1. 直径10mm = 0.010m の円柱断面積: A = π·D²/4 = π × 0.010² / 4 = π × 10⁻⁴/4 = 7.854×10⁻⁵ m²
  2. 応力 σ = F/A = 25000 / 7.854×10⁻⁵ = 3.18×10⁸ Pa = 318 MPa
  3. 最も近い値は (3) 318 MPa
答え:約 318 MPa(正解の選択肢 (3))
この問題で多い誤り

  • 半径と直径の取り違え (D²/4 vs r²)
  • 単位換算ミス (mm→m, Pa→MPa)
乙R3延性材料からなる円柱状の試験片に対し常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が40000+ 解答例
延性材料からなる円柱状の試験片に対し常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が40000N、引張応力が200MPaであったとき、試験片の原断面積 (m²) として最も近い値はどれか。

使う式

A = Fσ (応力の定義から断面積を逆算)
記号:F:引張力[N] / σ:引張応力[Pa] (200MPa = 200×10⁶ Pa)

解き方

  1. 引張力と応力の関係式から、元の面積を逆算する問題です。
  2. 応力(単位面積あたりの負担)= かかっている力 ÷ 断面積 です。
  3. つまり断面積 = かかっている力 ÷ 応力 となります。
  4. 40000 N ÷ (200 × 10⁶ N/m²)
  5. これを計算すると 200 × 10⁻⁶ となり、整理して 2 × 10⁻⁴ m² が正解です。
答え:2×10⁻⁴ m²(正解の選択肢 (2))
甲R4直径16 mmの円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行った。降伏点での引張力+ 解答例
直径16 mmの円柱の延性材料の試験片について、常温で引張試験を行った。降伏点での引張力が20000 Nであったとき、引張応力(MPa)として、最も近い値はどれか。

使う式

σ = FA = Fπ4 d2
記号:σ: 引張応力 [MPa]、F: 引張力 = 20000 N、A: 試験片の断面積 [mm²]、d: 直径 = 16 mm(1 N/mm² = 1 MPa)

解き方

  1. 断面積: A = (π/4) × d² = (π/4) × 16² = (π/4) × 256 ≒ 201 mm²
  2. 引張応力: σ = F/A = 20000 N ÷ 201 mm² ≒ 99.5 N/mm²
  3. 1 N/mm² = 1 MPa なので σ ≒ 100 MPa
答え:100 MPa(正解の選択肢 (5))
この問題で多い誤り

  • 直径16 mmを半径として扱う(A=π×16²≒804 mm²→σ≒25 MPa=選択肢(1))
  • π/4を掛け忘れてA=d²=256 mm²とする(σ≒78 MPa→選択肢(4)75に誤誘導)
  • 単位換算を誤る(mm²をm²に直す際に10⁻⁶を掛け忘れ桁を間違える)
乙R5力(kN)として、最も近い値+ 解答例
ある金属材料に図のように一定の力を加えた。引張応力が200kPa、原断面積Aが100cm²のとき、力(kN)として最も近い値はどれか。

使う式

σ = FA ⇒ F = σ ・ A
記号:σ:引張応力[kPa=N/m²] / A:原断面積[m²] / F:力[N]

解き方

  1. σ = 200 kPa = 200 × 103 N/m² = 0.2 N/mm²
  2. A = 100 cm² = 0.01 m²
  3. F = σ ・ A = 200 × 103 × 0.01 = 2000 N = 2 kN
答え:2 kN(正解の選択肢 (2))
この問題で多い誤り

  • 面積の単位換算(cm²→m²)ミス
  • 力の単位換算(N↔kN)ミス

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