消費機器 第5章 コージェネレーションシステム・燃料電池・天然ガス自動車

消費機器 第5章 コージェネレーションシステム・燃料電池・天然ガス自動車 解説動画
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都市ガスを使った発電・自動車利用の最新技術を扱う章です。コージェネレーション(ガスエンジン式・ガスタービン式)、燃料電池4種類(PEFCPAFCSOFCMCFC)、地域冷暖房、天然ガス自動車までを学びます。

乙種甲種兼用 / 全15節 / 学習目安: 30〜60分

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📍 はじめに

ガスは熱源だけでなく、電気も作れます。コージェネは発電と排熱を両方使うことで効率を80%以上に。燃料電池はさらにその先へ。最後の章では都市ガスの先端応用を整理します。


📚 テキスト解説

各節は次の構成で進みます。

– 🎯 一言で

– 📖 解説(乙種ベース)

– 🟦 甲種プラスα(必要な節のみ)

– ⚡ 焦点ポイント

– 📝 過去問のひっかけ例


📑 この章の目次(全15節)
  1. 1-1. コージェネレーションシステムの概要
  2. 1-2. ガスエンジン式コージェネレーション
  3. 1-3. ガスタービン式コージェネレーション
  4. 1-4. コージェネレーションの優位性
  5. 1-5. コージェネレーションの設計・運転形態
  6. 1-6. ガスエンジン式・ガスタービン式の比較
  7. 1-7. コージェネの技術開発(希薄燃焼・ミラーサイクル・低NOx)
  8. 2-1. 燃料電池コージェネレーションの概要と特長
  9. 2-2. 燃料電池4種類の比較(PEFC・PAFC・SOFC・MCFC)
  10. 2-3. 固体高分子形燃料電池(PEFC)の特徴
  11. 2-4. 固体酸化物形燃料電池(SOFC)の特徴
  12. 2-5. 燃料電池コージェネのシステム構成と燃料処理
  13. 3. 地域冷暖房の概要と特長
  14. 4-1. 天然ガス自動車の特長と種類
  15. 4-2. 天然ガス自動車の構造・安全装置・充填設備

1-1. コージェネレーションシステムの概要

重要度: 乙B / 甲C

🎯 一言で

電力と熱を同時供給。3方式(ガスエンジン・ガスタービン・燃料電池)。総合効率70〜85%

📖 解説(乙種ベース)

洗濯乾燥機は一台で洗いと乾燥をこなす。コージェネレーションシステム(CGS)も同じ発想の機械だ。一次エネルギー源から電力(または動力)と熱を同時に発生させる。都市ガスを用いる代表的な方式は、ガスエンジン式・ガスタービン式・燃料電池式の3方式である。

キーワード
コージェネレーションシステム(CGS — 一次エネルギー源から電力(または動力)と熱を同時に発生させるシステム

では、なぜわざわざ需要地で発電するのか。火力発電所は一次エネルギーの約40%しか利用できないからだ。残りは廃熱として捨てられ、送電ロスにもなる。せっかくの熱も、遠くの発電所では使い道がない。

種明かしはここからだ。CGSは冷却水・排ガスの熱を回収利用する。捨てるはずだった熱を手元で使うので、総合エネルギー効率は70〜85%に届く。総合効率が高いのは発電が上手いからではなく、熱を捨てないから——ここを取り違えないこと。

この考え方の根には「原動機を需要地に置き(オンサイト)、一定地域(コミュニティ)にエネルギーを供給することが最も有効」という発想がある。熱は電気と違って遠くへ運べない。だから発電機を熱の使い手のそばに置く。

覚える
火力発電所=一次エネルギーの約40%のみ利用 / CGS総合効率70〜85%
🖼 図解
家庭用コージェネの仕組み家庭用コージェネの仕組み

⚡ 焦点ポイント

「電力と熱の同時供給」「総合効率70〜85%」「3種類の方式」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 コージェネ自体が「発電のみ」「熱供給のみ」の設備とは異なる。電力と熱の同時供給が定義。

1-2. ガスエンジン式コージェネレーション

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

発電効率30%以上。排熱は温水(または蒸気)で回収。5kW10,000kW。パッケージ型=ジェネライト。

📖 解説(乙種ベース)

炊飯器を思い浮かべてほしい。釜のまわりはじんわり温かく、蒸気口からは熱い湯気が噴き出す。ガスエンジンコージェネの排熱も、この2ルートで出てくる。ぬるい側がジャケット冷却水、熱い側が燃焼排ガスだ。

作動原理は自動車のエンジンと変わらない。空気と燃料の混合気をシリンダー内で圧縮し、火花点火で爆発させる。その爆発力を回転動力に変えて発電機を駆動する。発電効率が30%以上と高いのは、天然ガスメタンが耐ノッキング性に優れ圧縮比を高くできるためだ。

発電規模は5kW10,000kWと幅が広く、家庭用1kW機もある。エンジン寿命が長くメンテナンスが容易な点も普及を後押しした。廃熱は温水として回収するのが基本で、中〜大型エンジンは排ガス系から蒸気回収も可能である。

排熱回収タイプの種類

タイプ回収のしかた
①温水回収タイプジャケット冷却水+燃焼排ガスから85℃前後の温水を回収
②温水回収タイプ(パッケージ型)エンジン・発電機・排熱回収装置等を一体化→業務用はジェネライト
③蒸気・温水回収タイプジャケット系→温水、排ガス系→高圧蒸気→蒸気二重効用吸収冷凍機の駆動が可能

出題者が狙うのは、この温水と蒸気の取り違えである。蒸気は必ず高温側、つまり燃焼排ガス系から取り出す。ジャケット冷却水から蒸気が回収できると書いてあれば、そこが誤りだ。

覚える
発電規模5kW10,000kW / 温水は85℃前後 / 業務用パッケージ型=ジェネライト
🖼 図解
ガスエンジンコージェネの排熱回収2系統(温水と蒸気)ガスエンジンコージェネの排熱回収2系統(温水と蒸気)

⚡ 焦点ポイント

5kW10,000kW」「業務用パッケージ型=ジェネライト」は過去問頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「温水回収」と「蒸気回収」を混同しない。蒸気は燃焼排ガス系(高温側)から回収する。

1-3. ガスタービン式コージェネレーション

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

空冷式→冷却水不要。廃熱を全量蒸気で回収。1,000kW以上(マイクロ:50〜300kW)。4サイクル種別。

📖 解説(乙種ベース)

ジェット機のエンジンは、空気を吸い込み、燃やし、後ろへ吹き飛ばす。ガスタービンの中身もこれと同じだ。圧縮空気+燃料を燃焼させ、膨張力をタービンに噴射して回転動力を得る。その回転で発電する。

ガスエンジンとの決定的な違いは、熱の出方にある。熱出力の割合が大きく、電気より熱の比率が高い。しかも廃熱を全量高圧蒸気で回収できる。この蒸気はプロセス利用のほか、蒸気二重効用吸収冷凍機を駆動して冷房にも使える。

冷却の方式も対照的だ。空冷式なので冷却水が不要で、発電規模に対して軽量コンパクトである。運転音の主体が高周波なので遮音が容易という利点もある。発電規模は50kW以上、1,000〜数万kW級が一般的で、300kW以下はマイクロガスタービンと呼ばれる。

システムの種類(4サイクル種別)

種類内容
①シンプルサイクル廃熱ボイラーから高圧蒸気回収
②排熱助熱サイクル排ガスを追いだき→多量の蒸気取り出し(熱需要大に適)
③コンバインドサイクル高圧蒸気→スチームタービンで発電→高い発電効率
④チェンサイクル(熱電可変型)廃熱ボイラーの蒸気をタービンに供給→電力出力向上

4つの違いは「回収した蒸気をどこへ回すか」に尽きる。そのまま使うのがシンプルサイクル、追いだきして増やすのが排熱助熱サイクル。発電へ回すのがコンバインドとチェンだ。とくにチェンサイクルは電力出力向上が狙い——増えるのは熱ではなく電気である。

覚える
ガスタービン=空冷式で冷却水不要 / 廃熱は全量蒸気で回収 / 1,000kW以上(マイクロ:50〜300kW

🟦 甲種プラスα

甲種では「ガスタービン式コージェネレーション」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

🖼 図解
ガスタービンコージェネの作動フローガスタービンコージェネの作動フロー

⚡ 焦点ポイント

「冷却水不要」「蒸気で全量回収」「チェンサイクル=電力出力向上」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「一般的にガスタービン式の発電効率はガスエンジン式より低い」という出題あり。混同注意。

1-4. コージェネレーションの優位性

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

省エネ・SOx発生なし・CO₂少・電力負荷平準化・エネルギーセキュリティ向上の5点。

📖 解説(乙種ベース)

「石炭を100点として比べる」と言われれば、科目ごとの差が一目で分かる。コージェネの環境性能も、この基準化のかたちで出題される。優位性は省エネルギー性・環境保全性・電力負荷平準化・エネルギーセキュリティ向上の5点にまとまる。

まず省エネルギー性から。総合効率70〜85%で、電力・空調・給湯・製造プロセス等に多目的利用できる。次が環境保全性で、天然ガスはSOx(硫黄酸化物)を発生しない。ここが最大の売りだ。

ところが「ならばNOxも出ない」と続けたくなる。そこが罠である。石炭を100とした比較ではSOx=0(天然ガス)、NOx=20〜40、CO₂=60。石油を100とすればNOx=石油70、CO₂=石油80となる。NOxは少ないが、ゼロではない。

残りは運用面の利点だ。電力負荷平準化とは、ピーク時に稼働させて系統電力の負荷を下げること。エネルギーセキュリティは電源の二重化・安定化を指し、BOS(ブラックアウトスタート)対応機なら停電時も電力供給が可能だ。消防用の非常用電源としても利用でき、これを常用防災兼用機という。

覚える
石炭基準100 → SOx=0・NOx=20〜40・CO₂=60 / 石油基準100 → NOx=70・CO₂=80
🖼 図解
コージェネの総合効率(電気+熱)コージェネの総合効率(電気+熱)

⚡ 焦点ポイント

「SOxを発生しない」「CO₂は石油の約75%・石炭の約60%」は過去問頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「NOxを発生しない」は誤り。NOxはSOxより少ないが0ではない。

1-5. コージェネレーションの設計・運転形態

重要度: ★ 乙A / 甲B

🎯 一言で

電主熱従ピークカットベースロード)と熱主電従の2方式。系統連系・逆潮流も頻出。

📖 解説(乙種ベース)

二人三脚で走るとき、歩幅を決めるのはどちらか一方だ。コージェネの運転も同じで、電力と熱のどちらに合わせるかで方式が分かれる。電主熱従熱主電従の2方式である。

電主熱従運転は電力負荷に合わせて発電し、廃熱を利用できるだけ利用する。この中がさらに二つに分かれる。ピークカット運転は契約電力を下げて基本料金を削減し、受変電設備も低減する運転。ベースロード運転は定格負荷近くで長時間運転し、稼働率を高めて経済性を上げる運転だ。

一方の熱主電従運転は、熱負荷に合わせて廃熱利用分だけ発電する。定義の入れ替えが最頻出のひっかけだ。判定は「何の負荷に合わせるか=主」で決まる——電力に合わせれば電主熱従、熱に合わせれば熱主電従である。

覚える
電主熱従=電力負荷に合わせる(ピークカットベースロード) / 熱主電従=熱負荷に合わせる

では、どんな建物が導入に向くのか。条件は次の4つである。

🖼 図解
系統連系と逆潮流系統連系と逆潮流
#導入に向く建物の条件
年間を通じて安定した電力・熱負荷がある
電力負荷と熱負荷の時刻別発生パターンが類似
熱電比(熱需要/電気需要)が比較的高い
病院・コンピューターセンターなど電力・熱の多重化が必要

最後に系統との関係を押さえる。系統連系とは商用電力の配電線網(系統)につないで運転すること、系統分離は系統から切り離して運転することだ。連系していれば通常は電力会社から受電するが、構内の発電が余れば電気は系統側へ逆向きに流れる。これが逆潮流で、一定条件を満たせば発電した電力を電力事業者に売電できる。

🖼 図解
電主熱従と熱主電従の対比電主熱従と熱主電従の対比

⚡ 焦点ポイント

電主熱従ピークカット=契約電力低減=基本料金削減」の連鎖を押さえること。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「電主熱従」「熱主電従」の定義を逆に覚えない。主語が何の負荷に「従う」かで区別。

1-6. ガスエンジン式・ガスタービン式の比較

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

エンジン:5kW10,000kW・温水回収・電気割合高。タービン:1,000kW以上・蒸気回収・熱割合大。

📖 解説(乙種ベース)

軽自動車と大型バス。どちらが優れているかではなく、運ぶものと走る道が違う。ガスエンジン式とガスタービン式の関係もこれだ。規模・排熱の形・冷却方式は、すべてこの性格の差から派生する。

ガスエンジン式は5kW10,000kWと守備範囲が広く、電気の割合が高い。排熱は温水で回収するので、ホテル・病院・スポーツセンター等の民生用分野に向く。冷却水は必要だ。

ガスタービン式は1,000kW以上の大型が主戦場で、熱出力の割合が大きい。排熱は全量高圧蒸気なので、蒸気を多く使う産業用や地域冷暖房に合う。空冷式なので冷却水は不要——この対比がそのまま出題される。

脱硝法の組合せも狙われる。三元触媒はガスエンジン式、アンモニア脱硝はガスタービン式。逆に書き替えるのが定番の手口だ。下の表で対応を一つずつ確かめておきたい。

システム比較表

項目ガスエンジン式ガスタービン式
最適規模5kW10,000kW1,000kW以上(マイクロ50〜300kW
排熱回収方法温水回収 or 温水・蒸気回収蒸気回収(全量高圧蒸気)
システム効率約70〜85%約75〜80%
エネルギー特性電気の割合が高い熱出力の割合が大きい
冷却水必要不要(空冷式)
最適用途ホテル・病院・スポーツセンター等の民生用分野地域冷暖房・大規模複合ビル・工場
蒸気多使用の産業用
脱硝法希薄燃焼・三元触媒・尿素脱硝水噴射・蒸気噴射・予混合希薄燃焼・アンモニア脱硝・尿素脱硝

⚡ 焦点ポイント

「ガスエンジン=電気割合高い=温水回収」「ガスタービン=熱割合大=蒸気回収・冷却水不要」を対比で覚える。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「ガスエンジンの三元触媒」「ガスタービンのアンモニア脱硝」の組み合わせに注意。逆は誤り。

1-7. コージェネの技術開発(希薄燃焼・ミラーサイクル・低NOx)

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

希薄燃焼:NOx低減+高効率化。ミラーサイクル:膨張比>圧縮比で高効率。三元触媒vsアンモニア脱硝。

📖 解説(乙種ベース)

息は短く吸って、長く吐くほうが楽に感じる。同じ量の空気でも、使い切る時間が違うからだ。ミラーサイクルの発想もこれに近い。圧縮する行程より、膨張する行程を長くとる工夫である。

ガスエンジンの高効率化技術は3つある。①希薄燃焼(リーンバーン)は理論空燃比より過剰な空気を混合する方式で、最高燃焼温度が下がるためNOx低減と高効率化を同時に果たす。②ミラーサイクルは給気弁閉鎖タイミングを下死点前後にずらし、膨張比>圧縮比を実現する。燃焼ガスを十分膨張させて熱効率を高め、ノッキングも抑制する。

③マイクロパイロット着火だけは毛色が違う。火花点火方式に替えて、パイロットインジェクタから微量液体燃料を噴射する。これで副室内のガスを着火させ、出力向上・機械効率向上につなげる。

キーワード
ミラーサイクル — 給気弁の閉鎖タイミングをずらして膨張比>圧縮比を実現し、熱効率を高める方式

低NOx化(脱硝法)は二段構えで考える。燃焼段階でNOxの生成そのものを抑えるのが燃焼改善、排気側で生成したNOxを除去するのが排ガス処理だ。どちらの段階の話かを意識すると、装置名の混同が減る。

段階ガスエンジン式ガスタービン式
燃焼改善希薄燃焼水噴射・蒸気噴射・予混合希薄燃焼
排ガス処理三元触媒・尿素脱硝アンモニア脱硝・尿素脱硝

これらにより脱硝値は200ppm(O₂ 0%換算)以下まで低減できる。組合せの逆転が頻出のひっかけなので、三元触媒=エンジン、アンモニア脱硝=タービンと押さえる。尿素脱硝だけが両方に登場する点も見落としやすい。

🖼 図解
コージェネのNOx対策コージェネのNOx対策

⚡ 焦点ポイント

「ミラーサイクル=膨張比>圧縮比」という定義を正確に記憶。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「三元触媒はガスエンジン用」「アンモニア脱硝はガスタービン用」の組合せは頻出。逆は誤り。

2-1. 燃料電池コージェネレーションの概要と特長

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

水素+酸素の電気化学反応で直接発電。総合効率90%超。NOx・SOxほぼゼロ。エネファーム。

📖 解説(乙種ベース)

直通電車は乗り換えがないぶん速く着く。燃料電池の強みもここにある。燃料電池CGS都市ガスから作った水素と空気中の酸素との電気化学反応で、電気と熱を同時供給するシステムだ。燃やして、回して、発電する——という乗り換えを踏まない。

電気化学反応で直接電気エネルギーを発生させるため、エネルギー変換ロスが少なく発電効率が高い。発電時の排熱を給湯・暖房などに利用すれば、総合効率90%(LHV基準)超の商用機も登場している。NOx・SOxをほとんど排出せず振動・騒音が少ないのも、燃焼を伴わないからだ。セルから出てくるのは電気と水と熱である。

キーワード
セルスタック — 最小単位である単セル(燃料極アノード+空気極カソード+電解質)を積み重ねた発電部

家庭用製品がエネファームだ。2009年PEFC型、2011年SOFC型が商品化され、2017年には全国20万台を超えた。単セルを積み重ねてセルスタックとし、必要な出力を得る仕組みである。

覚える
総合効率90%超 / NOx・SOxほぼゼロ / エネファーム=2009年PEFC型・2011年SOFC
🖼 図解
燃料電池の発電原理(H₂+O₂→電気+水)燃料電池の発電原理(H₂+O₂→電気+水)

⚡ 焦点ポイント

総合効率90%超」「NOx・SOxほぼゼロ」「家庭用=エネファーム」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「燃焼で発電」ではなく「電気化学反応で発電」。燃焼エンジンとの根本的な違い。

2-2. 燃料電池4種類の比較(PEFCPAFCSOFCMCFC

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

電解質・電荷担体・触媒・作動温度・発電効率を4種類で比較暗記。

📖 解説(乙種ベース)

4本のベルトコンベアが並んでいる。同じ工場でも、運ぶ荷物が違えば作りも変わる。燃料電池4種類の違いも「電解質の中を何が運ばれるか」から始まる。この電荷担体を軸にして、電解質・触媒・作動温度・発電効率が芋づる式に決まっていく。

項目PEFCPAFCSOFCMCFC
電解質高分子膜リン酸水溶液セラミックス溶融炭酸塩
電荷担体水素イオン水素イオン酸素イオン炭酸イオン
触媒白金系白金系不要不要
作動温度80〜120℃190〜200℃600〜1,000℃600〜700℃
発電効率(真発熱量基準)33〜44%40〜48%45〜60%44〜66%
特徴起動停止容易最初に実用化高効率高効率・大容量

表を横に読むと、低温組と高温組で世界が分かれるのが見える。PEFCPAFCは低〜中温で動くため白金系の触媒が要る。SOFCMCFCは高温なので触媒が不要になる。作動温度が触媒の要否を決めている、という因果でつかまえたい。

キーワード
電荷担体 — 電解質の中を移動して電気を運ぶイオン。PEFCPAFCは水素イオン、SOFCは酸素イオン、MCFCは炭酸イオン

その電荷担体の入れ替えが、この節で最も多いひっかけだ。担体が違えば燃料極の反応式もそのまま変わる、と考えれば覚え直す必要はない。

共通点(燃料極反応)H2→2H⁺+2e⁻(PEFCPAFC)/ H2+O²⁻→H₂O+2e⁻(SOFC)/ H2+CO3²⁻→H₂O+CO₂+2e⁻(MCFC

🖼 図解
燃料電池セルの構造燃料電池セルの構造

⚡ 焦点ポイント

SOFCMCFCは触媒不要」「PEFCは白金触媒+CO被毒あり」「PEFCは作動温度が最も低い」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「SOFCの電荷担体は酸素イオン」(水素イオンではない)。他との混同注意。

2-3. 固体高分子形燃料電池(PEFC)の特徴

重要度: 乙B / 甲B

🎯 一言で

電解質=高分子膜(陽イオン交換膜)。作動温度80〜120℃。白金触媒。CO被毒→CO除去器必要。

📖 解説(乙種ベース)

椅子取りゲームで先に座られると、本来の参加者は座れない。PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)が抱えるCO被毒は、これと同じ事故だ。白金触媒の座席を一酸化炭素が占領してしまう。だから燃料側でCOを徹底的に減らしておく必要がある。

先に発電の仕組みを見る。燃料極ではH2→2H⁺+2e⁻、空気極では1/2・O₂+2H⁺+2e⁻→H₂Oが起こる。つまり水素イオン(H⁺)が電解質(高分子膜)を通って燃料極から空気極へ移動することで発電する。水ができるのは空気極の側だ。

電解質は固体の高分子膜(陽イオン交換膜)である。作動温度が80〜120℃と低いため、起動・停止が容易だ。電力出力密度が大きくコンパクト化しやすく、最も普及した家庭用燃料電池(エネファーム)の主流タイプになった。

キーワード
CO被毒 — 改質ガス中の一酸化炭素が白金触媒を被毒する現象。CO変成器・CO除去器でCO濃度を10ppm程度以下に処理する必要がある

低温で動くことは長所だが、裏を返せば触媒に頼るということでもある。作動温度が低い→白金触媒が要る→COに弱い→CO除去器が必要。この連鎖でつながっているので、途中だけを切り取った選択肢に惑わされない。

覚える
PEFC=作動温度80〜120℃・白金触媒・CO被毒あり → CO除去器が必要
🖼 図解
PEFCの発電原理とCO除去器の位置PEFCの発電原理とCO除去器の位置

⚡ 焦点ポイント

PEFCのCO被毒→白金触媒への影響→CO除去器が必要」の論理的連鎖を押さえる。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「CO被毒があるのはPEFC・PAFC(白金触媒使用)」。SOFC・MCFCは触媒不要なのでCO被毒なし。

2-4. 固体酸化物形燃料電池(SOFC)の特徴

💡 図の見方:図の見方:水素イオン(H⁺)が高分子膜を燃料極から空気極へ通り抜け、電子(e⁻)は膜を通れず外部回路を回ることで発電し、水は空気極側にできる——この向きと位置がPEFCの基本です。作動温度が80〜120℃と低いため白金触媒が必要で、その触媒がCOに被毒されるので手前にCO除去器を置きCO濃度を10ppm程度以下にする、という連鎖を左から右へたどりましょう。

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

電解質=セラミックス(安定化ジルコニア)。作動温度600〜1000℃。触媒不要。CO発電利用可。

📖 解説(乙種ベース)

上りと下りのエスカレーターは、同じ建物の中で逆向きに動く。SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)とPEFCのイオンの流れも、ちょうどこの関係だ。SOFCでは酸素イオン(O²⁻)が電解質(セラミックス)を通って空気極から燃料極へ移動する。向きが逆なら、水ができる場所も逆——燃料極の側になる。

電極反応で確かめよう。燃料極はH2+O²⁻→H₂O+2e⁻、空気極は1/2O₂+2e⁻→O²⁻となる。電解質には安定化ジルコニア等のセラミックスを用いる。作動温度は600〜1,000℃と高い。

キーワード
安定化ジルコニアSOFCの電解質に用いるセラミックス。高温で酸素イオンを通す

この高温が、長所をまとめて生み出している。まず触媒が不要になる。高温なので触媒なしで反応が進むからだ。さらに改質反応に必要な高温熱をセルスタックの排熱でまかなえるので、高い発電効率が得られる。

もう一つ効くのが燃料の融通性だ。一酸化炭素も発電に利用できるため、燃料処理装置を簡易化できる。COを目の敵にするPEFCとは正反対の性格である。加えて高温排熱でタービンとの複合発電が可能で、材料が固体なので形状自由度も高い。実用面ではエネファームtypeSとして普及し、業務用3kW級も市場導入されている。

覚える
SOFC=作動温度600〜1,000℃・触媒不要・酸素イオンが空気極→燃料極・COも発電に利用可

🟦 甲種プラスα

甲種では「固体酸化物形燃料電池(SOFC)の特徴」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

🖼 図解
SOFCの発電原理(酸素イオンが空気極から燃料極へ)SOFCの発電原理(酸素イオンが空気極から燃料極へ)

⚡ 焦点ポイント

SOFC=触媒不要・酸素イオン・COも発電利用」の3点セットで記憶。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「COを発電に利用できる=CO変成器不要」。PEFCとの比較で問われる。

2-5. 燃料電池コージェネのシステム構成と燃料処理

💡 図の見方:都市ガスが水素になるまでの順番を左から右へ一直線に並べた図です。脱硫器が先頭なのは硫黄が後段の改質触媒を被毒するから、CO変成器とCO除去器が最後なのはPEFC・PAFCの白金触媒を守るためで、順序そのものが問われます。水蒸気改質が吸熱反応であること、シフト反応の後もCOが残るので除去器が要ること(SOFCでは不要)まで、帯のラベルで確認してください。

重要度: 乙B / 甲C

🎯 一言で

燃料処理装置(脱硫器→改質器→CO変成器→CO除去器)+本体(セルスタック)+インバータ+排熱回収装置。

📖 解説(乙種ベース)

浄水器のカートリッジは、粗いゴミ→細かい不純物→仕上げ、と段を追って水をきれいにする。エネファームの燃料処理装置も同じ多段構成だ。都市ガスを水素に変えるまでに、脱硫器→改質器→CO変成器→CO除去器を順に通す。この順番には理由がある。

先頭が脱硫器だ。都市ガス中の付臭剤に含まれる硫黄分を除去する。なぜ最初かというと、硫黄が後段の改質触媒を被毒するからだ。触媒を守る門番を先に置く、という配置である。

次が改質器で、ここが水素を作る本体になる。水蒸気改質反応(吸熱反応)により、都市ガス+水蒸気→改質ガス(水素+CO等)となる。反応式はCmHn+mH₂O=mCO+(1/2・n+m)H2。吸熱反応である点がそのまま問われる。

ところが、この改質ガスにはCOが残ってしまう。そこでCO変成器がCO+H₂O→CO₂+H2のシフト反応を起こしてCOを低減する。それでも残る分をCO選択酸化器(CO除去器)がCO+1/2O₂→CO₂で始末する。PEFCPAFCの白金触媒を保護するための最終段だ。

覚える
燃料処理装置の順=脱硫器→改質器→CO変成器→CO除去器 / 水蒸気改質は吸熱反応 / 脱硫器は硫黄除去

システム全体は4構成要素からなる。①燃料処理装置がいま見た都市ガスを水素に変換する部分。②燃料電池本体(セルスタック)は単セルを積み重ねた発電装置だ。③インバータは燃料電池本体からの直流電力を交流電力に変換し、系統連系・電圧周波数同期機能をもつ。④排熱回収装置は排熱回収熱交換器を介して、排熱を温水・蒸気として取り出す。

🖼 図解
エネファームの構成エネファームの構成
🖼 図解
燃料処理装置の4段―脱硫器からCO除去器までの順序燃料処理装置の4段―脱硫器からCO除去器までの順序

⚡ 焦点ポイント

水蒸気改質は吸熱反応」「脱硫器は硫黄除去」「インバータで直流→交流変換」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「水蒸気改質後もCOが残る」→シフト反応後もCOが残留→PEFC・PAFCではCO除去器が追加必要。SOFCは不要。

3. 地域冷暖房の概要と特長

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

建物群に対してエネルギープラントから地域配管で冷水・蒸気・温水を供給。5大特長を押さえる。

📖 解説(乙種ベース)

各家庭が風呂を持たずに銭湯へ通えば、湯を沸かす釜は一つで済む。地域冷暖房はこの発想を都市の規模でやる方式だ。ある地域内の建物群に対して、1ヶ所〜数ヶ所のエネルギープラントから地域配管を通じて冷水・蒸気・温水などを供給する。

キーワード
地域冷暖房 — 地域内の建物群へ、1ヶ所〜数ヶ所のエネルギープラントから地域配管で冷水・蒸気・温水などを供給する冷暖房方式

5大特長は、すべて「熱源を1ヶ所に集中する」という一点から導ける。個別ビルの低負荷運転時の効率低下を軽減できるのが①省エネルギー。熱源設備が集中するので大気汚染・騒音・振動対策を集中的に実施でき、これが②都市環境の向上だ。

受け入れ側の建物には、熱源設備も運転要員も要らない。これが③省力化・省スペースである。集中化により個別方式に比べて全体の設備容量・コストが低減するのが④設備費の軽減。同じ理屈の裏表だと分かれば、混同しにくくなる。

最後の⑤がコージェネ・未利用エネルギーの導入だ。熱需要が大きく多様なのでCGSを導入しやすく、排熱や河川水などの未利用エネルギーも活用しやすい。近年はスマートエネルギーネットワークの事例として注目されている。

🖼 図解
地域冷暖房の概念図(プラントから建物群へ)地域冷暖房の概念図(プラントから建物群へ)

⚡ 焦点ポイント

5大特長の中で「省スペース・設備費軽減」「CGS導入しやすい」は出題されやすい。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「受け入れ側建物で熱源設備が完全に不要」という意味。これは特長「省力化・省スペース」に含まれる。
  • 5大特長の中で「省スペース・設備費軽減」「CGS導入しやすい」は出題されやすい

4-1. 天然ガス自動車の特長と種類

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

主流はCNG(圧縮天然ガス)自動車。長所:NOx1/3〜1/5・CO₂ 2〜3割減。短所:走行距離短。

📖 解説(乙種ベース)

同じ大きさのリュックに、おにぎりを詰めるか、風船を詰めるか。中身が気体だと、どうしても持ち出せる量が減る。天然ガス自動車の長所と短所は、この一点から派生している。現在使用されている天然ガス自動車のほとんどは、圧縮天然ガス自動車(CNG自動車:20MPa)だ。

長所はまず排ガスのクリーンさにある。NOx排出量はディーゼル車の1/3〜1/5で、SOx・粒子状物質はほぼない。CO₂排出量もガソリン車より2〜3割少ない。燃料中のC分が少なくH分が多いためで、成分の違いがそのまま排出に効いている。

気体燃料であること自体も効く。低温でのエンジン始動性が良好で、オクタン価が高く耐ノッキング性に優れる。ガソリン車・ディーゼル車からの改造が容易な点も普及を助けた。

では短所は何か。走行距離が短い——燃料貯蔵容積効率がガソリンの1/3〜1/4しかないからだ。さらに燃料容器が重いため車体重量が増加する。冒頭のリュックの話が、ここに戻ってくる。

燃料貯蔵方式で分けると3種類ある。①CNG自動車は気体のまま20MPaで貯蔵する主流方式。②LNG自動車は液体(-162℃)で超低温容器に貯蔵するが、日本では未実用化だ。③ANG自動車は吸着剤に吸着させて数MPaで貯蔵する、試験研究段階の方式である。

CNG自動車のエンジン種別は、専用車・バイフューエル車・デュアルフューエル車・ハイブリッド車に分かれる。

覚える
NOx=ディーゼル車の1/3〜1/5 / CO₂=ガソリン車より2〜3割少ない / 貯蔵容積効率=ガソリンの1/3〜1/4
🖼 図解
CNG自動車の構成イメージCNG自動車の構成イメージ

⚡ 焦点ポイント

「NOxはディーゼルの1/3〜1/5」「CO₂はガソリンより2〜3割少ない」の数値はそのまま出題。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「CO₂排出ゼロ」は誤り。ガソリン車より少ないが0ではない。

4-2. 天然ガス自動車の構造・安全装置・充填設備

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

安全装置6種(逆止弁・主止弁・過流防止弁・容器安全弁・燃料遮断弁ほか)。急速充填=圧縮機+蓄ガス器+ディスペンサー。

📖 解説(乙種ベース)

相撲の押し出しは、相手より強く押さなければ体が動かない。ガスを車の容器へ送り込むのも同じで、容器の圧力より高い圧力が要る。この節では天然ガス自動車の燃料供給装置・安全装置と、ガスを詰める側の充填設備をまとめて見ていく。押す側と受ける側、両方の圧力が主役だ。

まず車両側から。ガス容器はスチール容器またはFRP容器で、高圧20MPa天然ガスを貯蔵する。減圧弁が高圧ガスを段階的に減圧し、燃料混合装置が空気と天然ガスを混合する(ミキサー方式・インジェクター方式)。これらをつなぐ燃料配管は外径6〜13mmのステンレス鋼製だ。

安全装置は6種が問われる。似た名前が並ぶので「いつ・何を止めるか」で区別したい。とくに主止弁と燃料遮断弁は、人が操作できるか自動で働くかが分かれ目になる。

安全装置はたらき
逆止弁異常時にガス容器からの燃料ガス流出を防止
主止弁燃料供給を遮断(運転席から閉止可・エンジン停止時に自動閉止)
過流防止弁燃料配管折損時にガス容器からの多量ガス流出を防止
容器安全弁火災等でガス容器の温度・圧力上昇時にガスを安全に放出
燃料遮断弁エンジン停止時にエンジンへの燃料供給を遮断

充填設備は2通りある。急速充填設備は圧縮機ユニット+蓄ガス器ユニット+ディスペンサーユニットの3構成で、この並びがそのまま出題される。圧縮機は最高充填圧力(20MPa)より高い25MPa程度まで圧縮する。押し込むには余裕が要るからだ。蓄ガス器はカスケード方式(2〜3段)で効率的に運用する。

対する昇圧供給装置(小型充填機)は蓄ガス器を持たない。自動車と1対1で充填するため数時間かかるが、無人運転が可能だ。急いで詰めるか、置いておくか——用途が違う。

覚える
急速充填=圧縮機+蓄ガス器+ディスペンサーの3構成 / 圧縮機は20MPaより高い25MPa程度まで圧縮
🖼 図解
CNG急速充填設備の3構成(圧縮機→蓄ガス器→ディスペンサー)CNG急速充填設備の3構成(圧縮機→蓄ガス器→ディスペンサー)

⚡ 焦点ポイント

「急速充填設備の3構成(圧縮機・蓄ガス器・ディスペンサー)」は過去問そのまま出題あり。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「主止弁」と「燃料遮断弁」の違い:主止弁は人が操作可能、燃料遮断弁はエンジン停止時に自動作動。

🔢 消費機器の重要数値・設備の整理

コージェネレーション方式の比較:

方式発電効率総合効率規模用途
ガスエンジン式35〜45%75〜85%中小ビル・工場
ガスタービン式25〜35%75〜80%大型大規模施設・地域
燃料電池式35〜55%80〜90%小型〜中型業務・家庭

燃料電池4種類の比較:

種類名称作動温度電解質主用途
PEFC固体高分子形80〜120℃プロトン交換膜家庭・自動車
PAFCリン酸形200℃前後リン酸業務・初期実用化
SOFC固体酸化物形600〜1000℃酸化物セラミック業務・家庭(エネファーム高温型)
MCFC溶融炭酸塩形600〜700℃溶融炭酸塩大型業務

天然ガス自動車の主要分類:

CNG車: 圧縮天然ガス(20MPa前後)、最も普及

LNG車: 液化天然ガス、長距離トラック向け

LPG車: 液化石油ガス(参考)

地域冷暖房:

– 中央プラントで冷温水・蒸気を製造、地域に配送

– 環境負荷低減・効率向上が目的

– 都市部の大規模再開発で多く採用

消費機器科目では、機器の方式・設置基準・安全装置の作動原理の組み合わせで誤答が作られます。本章で出てきた数値・方式・原理を一覧で整理しておくと、選択肢の引っかけに気付きやすくなります。

🗒️ 3分で復習(章末まとめ)

🎯 全節 一言まとめ

  • 節1-1 コージェネレーションシステムの概要: 電力と熱を同時供給。3方式(ガスエンジン・ガスタービン・燃料電池)。総合効率70〜85%
  • 節1-2 ガスエンジン式コージェネレーション: 発電効率30%以上。排熱は温水(または蒸気)で回収。5kW10,000kW。パッケージ型=ジェネライト。
  • 節1-3 ガスタービン式コージェネレーション: 空冷式→冷却水不要。廃熱を全量蒸気で回収。1,000kW以上(マイクロ:50〜300kW)。4サイクル種別。
  • 節1-4 コージェネレーションの優位性: 省エネ・SOx発生なし・CO₂少・電力負荷平準化・エネルギーセキュリティ向上の5点。
  • 節1-5 コージェネレーションの設計・運転形態: 電主熱従ピークカットベースロード)と熱主電従の2方式。系統連系・逆潮流も頻出。
  • 節1-6 ガスエンジン式・ガスタービン式の比較: エンジン:5kW10,000kW・温水回収・電気割合高。タービン:1,000kW以上・蒸気回収・熱割合大。
  • 節1-7 コージェネの技術開発(希薄燃焼・ミラーサイクル・低NOx): 希薄燃焼:NOx低減+高効率化。ミラーサイクル:膨張比>圧縮比で高効率。三元触媒vsアンモニア脱硝。
  • 節2-1 燃料電池コージェネレーションの概要と特長: 水素+酸素の電気化学反応で直接発電。総合効率90%超。NOx・SOxほぼゼロ。エネファーム。
  • 節2-2 燃料電池4種類の比較(PEFC・PAFC・SOFC・MCFC): 電解質・電荷担体・触媒・作動温度・発電効率を4種類で比較暗記。
  • 節2-3 固体高分子形燃料電池(PEFC)の特徴: 電解質=高分子膜(陽イオン交換膜)。作動温度80〜120℃。白金触媒。CO被毒→CO除去器必要。
  • 節2-4 固体酸化物形燃料電池(SOFC)の特徴: 電解質=セラミックス(安定化ジルコニア)。作動温度600〜1000℃。触媒不要。CO発電利用可。
  • 節2-5 燃料電池コージェネのシステム構成と燃料処理: 燃料処理装置(脱硫器→改質器→CO変成器→CO除去器)+本体(セルスタック)+インバータ+排熱回収装置。
  • 節3 地域冷暖房の概要と特長: 建物群に対してエネルギープラントから地域配管で冷水・蒸気・温水を供給。5大特長を押さえる。
  • 節4-1 天然ガス自動車の特長と種類: 主流はCNG(圧縮天然ガス)自動車。長所:NOx1/3〜1/5・CO₂ 2〜3割減。短所:走行距離短。
  • 節4-2 天然ガス自動車の構造・安全装置・充填設備: 安全装置6種(逆止弁・主止弁・過流防止弁・容器安全弁・燃料遮断弁ほか)。急速充填=圧縮機+蓄ガス器+ディスペンサー。

⚡ 全節 焦点ポイント

  • 節1-1: 「電力と熱の同時供給」「総合効率70〜85%」「3種類の方式」は頻出。
  • 節1-2: 「5kW10,000kW」「業務用パッケージ型=ジェネライト」は過去問頻出。
  • 節1-3: 「冷却水不要」「蒸気で全量回収」「チェンサイクル=電力出力向上」は頻出。
  • 節1-4: 「SOxを発生しない」「CO₂は石油の約75%・石炭の約60%」は過去問頻出。
  • 節1-5: 「電主熱従ピークカット=契約電力低減=基本料金削減」の連鎖を押さえること。
  • 節1-6: 「ガスエンジン=電気割合高い=温水回収」「ガスタービン=熱割合大=蒸気回収・冷却水不要」を対比で覚える。
  • 節1-7: 「ミラーサイクル=膨張比>圧縮比」という定義を正確に記憶。
  • 節2-1: 「総合効率90%超」「NOx・SOxほぼゼロ」「家庭用=エネファーム」は頻出。
  • 節2-2: 「SOFCMCFCは触媒不要」「PEFCは白金触媒+CO被毒あり」「PEFCは作動温度が最も低い」は頻出。
  • 節2-3: 「PEFCのCO被毒→白金触媒への影響→CO除去器が必要」の論理的連鎖を押さえる。
  • 節2-4: 「SOFC=触媒不要・酸素イオン・COも発電利用」の3点セットで記憶。
  • 節2-5: 「水蒸気改質は吸熱反応」「脱硫器は硫黄除去」「インバータで直流→交流変換」は頻出。
  • 節3: 5大特長の中で「省スペース・設備費軽減」「CGS導入しやすい」は出題されやすい。
  • 節4-1: 「NOxはディーゼルの1/3〜1/5」「CO₂はガソリンより2〜3割少ない」の数値はそのまま出題。
  • 節4-2: 「急速充填設備の3構成(圧縮機・蓄ガス器・ディスペンサー)」は過去問そのまま出題あり。

📝 一問一答(過去問ランダム)

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