消費機器 第4章 冷暖房とGHP

都市ガスを使った冷暖房システムを扱う章です。吸収冷温水器(LiBr吸収式)の構成・原理・成績係数(COP)、吸収ヒートポンプGHP(ガスエンジンヒートポンプ)の構造・冷暖房切替原理・特長までを学びます。

乙種甲種兼用 / 全9節 / 学習目安: 30〜60分

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📍 はじめに

電気のエアコンとは別に、ガスを使った冷暖房があります。吸収冷温水器は化学反応の力で冷気を作り、GHPはガスエンジンで圧縮機を動かす。この章では、ガス独自の冷暖房技術を整理します。


📍 この章で学ぶこと(4ブロック・全9節)

各節の重要度を 乙種 / 甲種 で並べて表示します。

🟦 = 甲種で重要度が乙種より上がる節 / ★ = 重要度A節

ブロック1: 冷暖房の概要

タイトル
1都市ガスによる冷暖房方式の概要C🟦 ★A

ブロック2: 吸収冷温水器

タイトル
2-1吸収冷温水器の構成と原理★A★A
2-2吸収冷温水器の成績係数(COP)CC
2-3吸収冷温水器の特徴C🟦 B

ブロック3: 吸収ヒートポンプ

タイトル
3吸収ヒートポンプの種類と特徴CC

ブロック4: GHP(ガスエンジンヒートポンプ)

タイトル
4-1GHPガスエンジンヒートポンプ)の概要CC
4-2GHPのガスエンジン構造C🟦 B
4-3GHPの冷暖房切替原理BC
4-4GHPの特長と種類BB

📚 テキスト解説

各節は次の構成で進みます。

– 🎯 一言で

– 📖 解説(乙種ベース)

– 🟦 甲種プラスα(必要な節のみ)

– ⚡ 焦点ポイント

– 📝 過去問のひっかけ例


1. 都市ガスによる冷暖房方式の概要

重要度: ★ 乙C / 🟦 甲A

🎯 一言で

吸収式とGHPの2方式。試験では分類と特徴が頻出。

📖 解説(乙種ベース)

吸収式とGHPの2方式。試験では分類と特徴が頻出。

都市ガスを利用した冷暖房には①吸収式(吸収冷温水機吸収冷凍機・吸収ヒートポンプ)と②圧縮式(GHPガスエンジンヒートポンプ)の2方式がある。

吸収式はガスの燃焼熱で冷媒を駆動する熱駆動サイクル。GHPはガスエンジンで圧縮機を駆動する機械駆動サイクル。

両方式ともフロン系冷媒問題・電力ピーク対策・石油代替という観点で普及が進んだ。

🟦 甲種プラスα

甲種では「都市ガスによる冷暖房方式の概要」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

⚡ 焦点ポイント

吸収式とGHPの定義・分類を正確に区別すること。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 吸収ヒートポンプは「冷暖房機器」ではなく「加熱専用機」である点に注意。
  • 吸収式とGHPの定義・分類を正確に区別すること
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる

2-1. 吸収冷温水器の構成と原理

重要度: ★ 乙A / 甲A

🎯 一言で

4容器(蒸発器・吸収器・再生器・凝縮器)+溶液熱交換器。単効用二重効用の違いがカギ。

📖 解説(乙種ベース)

4容器(蒸発器・吸収器・再生器・凝縮器)+溶液熱交換器。単効用二重効用の違いがカギ。

冷媒と吸収剤冷媒=水、吸収剤=臭化リチウム(LiBr)水溶液。

4つの容器の機能

 ①蒸発器:低圧条件下で冷媒(水)が蒸発→冷水を冷却(冷房側熱交換)

 ②吸収器:濃溶液(LiBr)が冷媒蒸気を吸収→希溶液になる+熱を放出

 ③再生器:希溶液をガスで加熱→冷媒蒸気を分離+濃溶液に再生

 ④凝縮器:再生器からの冷媒蒸気を冷却→液冷媒に戻す

溶液熱交換器再生器の高温濃溶液と吸収器へ戻る希溶液を熱交換→効率向上

単効用再生器1個。COP≒0.7

二重効用高温再生器(ガス加熱)+低温再生器(高温再生器からの蒸気で加熱)の2段再生。COP≒1.2~1.3(単効用の約2倍)

⚡ 焦点ポイント

二重効用=高温再生器追加・COP約2倍」を数値とセットで記憶すること。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 冷媒は「フロン」ではなく「水」。吸収剤はブロマイド(臭化リチウム)。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

2-2. 吸収冷温水器の成績係数(COP)

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

COP=冷凍能力[kW]÷ガス加熱量[kW]。無次元。単効用≒0.7、二重効用≒1.2。

📖 解説(乙種ベース)

COP=冷凍能力[kW]÷ガス加熱量[kW]。無次元。単効用≒0.7、二重効用≒1.2。

成績係数(COP:Coefficient of Performance)は機器の効率を示す無次元数。

定義式COP=冷凍能力(または加熱能力)[kW]÷ガス加熱量[kW]

目安値

 ・単効用吸収冷凍機:COP≒0.7

 ・二重効用吸収冷温水機:COP≒1.2~1.3

 ・吸収ヒートポンプ第1種:COP≒1.6(加熱COP)

COP>1 が可能な理由:廃熱・蒸発潜熱など外部熱源を利用するため。

⚡ 焦点ポイント

COPは「無次元数」=単位なし。これを問う出題あり。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • COP>1でも「エネルギー保存則の違反」ではない。外部熱源(排熱・冷媒蒸発熱)を活用しているため。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

2-3. 吸収冷温水器の特徴

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

フロン不使用・低NOx・ボイラー技士不要・大容量受電設備不要が4大特長。

📖 解説(乙種ベース)

フロン不使用・低NOx・ボイラー技士不要・大容量受電設備不要が4大特長。

吸収式の主な特長

①フロン系冷媒を使用しない(冷媒=水)→オゾン層破壊・地球温暖化への影響なし

②低NOx燃焼器搭載機種が多い→環境負荷低減

③駆動に電動機・コンプレッサーを使わない→ボイラー技士・冷凍機械責任者の資格が不要

④電動圧縮機を持たないため大容量の電気受電設備が不要→初期コスト削減

⑤振動・騒音が少ない(可動部が少ない)

欠点COPが電動ヒートポンプより低め。冷却塔が必要な場合がある。

🟦 甲種プラスα

甲種では「吸収冷温水器の特徴」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

⚡ 焦点ポイント

「ボイラー技士不要」「フロン不使用」はよく問われる。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 吸収式は「電力ピーク抑制」に貢献するが、完全無電力ではない(補機類に電力使用)。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

3. 吸収ヒートポンプの種類と特徴

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

第1種:加熱量増加型COP≒1.6。第2種:昇温型COP≒0.5(廃熱のみ駆動)。

📖 解説(乙種ベース)

第1種:加熱量増加型COP≒1.6。第2種:昇温型COP≒0.5(廃熱のみ駆動)。

吸収ヒートポンプは冷暖房ではなく主に加熱(給湯・暖房)用途。

第1種吸収ヒートポンプ(加熱量増幅型)

 ・ガス(高温熱源)+低温熱源(大気・河川水等)を入力→中温熱を大量出力

 ・COP≒1.6(入力エネルギー以上の熱量を取り出せる)

 ・用途:給湯・暖房など

第2種吸収ヒートポンプ(昇温型)

 ・廃熱(中温)のみで駆動→高温熱として出力(ガス入力なし)

 ・COP≒0.5(廃熱の一部だけ高温に変換、残りは低温排熱)

 ・用途:工場廃熱の温度引き上げ

⚡ 焦点ポイント

第1種と第2種でCOP・駆動方式・用途が全て異なる。対比して記憶すること。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 「第2種はCOP<1だが無駄ではない」:廃熱のみで高温熱を得る装置であるため。
  • 第1種と第2種でCOP・駆動方式・用途が全て異なる
  • 対比して記憶すること
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる

4-1. GHPガスエンジンヒートポンプ)の概要

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

ガスエンジンで圧縮機を駆動。冷媒はフロン。夏季電力ピーク抑制・石油代替が目的。

📖 解説(乙種ベース)

ガスエンジンで圧縮機を駆動。冷媒はフロン。夏季電力ピーク抑制・石油代替が目的。

GHP(Gas engine driven Heat Pump)はガスエンジンの動力で冷媒圧縮機を駆動するヒートポンプ

冷媒フロン系冷媒(電動ヒートポンプと同様)

目的

 ①夏季電力ピーク需要の抑制(冷房に電力をほぼ使わない)

 ②石油代替(ガスで冷暖房を賄う)

電動ヒートポンプEHP)との違い

 GHPは圧縮機をエンジンで駆動 → 消費電力は同能力EHPの約1/10

 EHPは電動モーターで圧縮機を駆動

⚡ 焦点ポイント

GHPの冷媒は「フロン」(吸収式とは異なる)。この区別が頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 GHPが「省電力」なのは電力を使わないのではなく、ほぼ使わない(補機に若干使用)から。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

4-2. GHPのガスエンジン構造

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

オットーサイクル4ストローク。吸入→圧縮→爆発(膨張)→排気。クランク2回転で1サイクル。

📖 解説(乙種ベース)

オットーサイクル4ストローク。吸入→圧縮→爆発(膨張)→排気。クランク2回転で1サイクル。

熱力学サイクルオットーサイクル(内燃機関)

行程数4サイクル(4ストローク)

行程の順序

 ①吸入(Intake):混合気をシリンダー内に吸入

 ②圧縮(Compression):混合気を圧縮

 ③爆発・膨張(Power):点火→爆発→ピストンを押し下げて動力を取り出す

 ④排気(Exhaust):燃焼ガスを排出

クランクシャフト1サイクルでクランクシャフトが2回転(ピストンが上下4回)

圧縮機の種類①レシプロ式(往復動)②ベーンロータリー式③スクロール式

🟦 甲種プラスα

甲種では「GHPのガスエンジン構造」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

⚡ 焦点ポイント

「4行程の順序」と「クランク2回転=1サイクル」はそのまま出題される。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「2サイクルエンジン」との混同に注意。GHPは4サイクル(4ストローク)。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

4-3. GHPの冷暖房切替原理

重要度: 乙B / 甲C

🎯 一言で

四方弁で冷媒流路を切替。冷房=室内機が蒸発器、暖房=室内機が凝縮器。

📖 解説(乙種ベース)

四方弁で冷媒流路を切替。冷房=室内機が蒸発器、暖房=室内機が凝縮器。

GHPは電動ヒートポンプと同じ蒸気圧縮冷凍サイクルを用いる。

冷房運転

 室内機が蒸発器として機能→室内の熱を吸収(冷風)

 室外機が凝縮器→吸収した熱を屋外に放出

暖房運転

 室内機が凝縮器として機能→熱を室内に放出(暖風)

 室外機が蒸発器→外気から熱を汲み上げる

四方(切替)弁冷媒の流れる方向を逆転させることで冷房↔暖房を切替

排熱利用ガスエンジンの排熱(排気熱・冷却水熱)を暖房に活用→暖房能力が高い

→デフロスト(除霜)運転がほぼ発生しない

⚡ 焦点ポイント

「四方弁で切替」「冷房時=室内が蒸発器」の基本原理を押さえること。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 暖房能力がEHPより高い理由は「排熱利用」。低外気温でも安定した暖房が可能。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

4-4. GHPの特長と種類

重要度: 乙B / 甲B

🎯 一言で

省電力・高暖房能力・デフロストほぼなし。種類:パッケージ型(シングル/マルチ)・ビル用マルチ・発電機能付き。

📖 解説(乙種ベース)

省電力・高暖房能力・デフロストほぼなし。種類:パッケージ型(シングル/マルチ)・ビル用マルチ・発電機能付き。

GHPの主な特長

①消費電力が電動ヒートポンプの約1/10(夏季電力ピーク対策)

②エンジン排熱を暖房に利用→低外気温でも高い暖房能力

③デフロスト(除霜)運転がほぼ発生しない(排熱で蒸発器を温められるため)

瞬時立ち上がり暖房(エンジン始動後すぐに排熱暖房が使える)

GHPの種類

①パッケージ型(シングル):室外機1台+室内機1台

②パッケージ型(マルチ):室外機1台+室内機複数台

③ビル用マルチ型:大規模ビル向け、多室・大容量に対応

④発電機能付きGHPコージェネレーション型):エンジン余力で発電も行う

⚡ 焦点ポイント

特長の数値「約1/10の省電力」と「デフロストほぼなし」は頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「デフロストが不要」ではなく「ほぼ発生しない」。完全ゼロとは言い切れない。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

🔢 消費機器の重要数値・設備の整理

吸収冷温水器の原理:

– 冷媒: 水

– 吸収液: LiBr(臭化リチウム)水溶液

– 蒸発器(冷気発生)→吸収器(LiBrが水蒸気を吸収)→再生器(熱で水を分離)→凝縮器

– 熱源: ガスバーナー(低温は不可、約160℃以上)

成績係数(COP)の比較:

システム冷房COP暖房COP
単効用吸収冷凍機0.7前後
二重効用吸収冷温水器1.1〜1.3
GHP1.3〜1.61.4〜1.7
電気エアコン(参考)4〜64〜6

GHPの主な特長:

– ガスエンジンで圧縮機を動かす

– 排熱を暖房に利用(暖房時COP高い)

– 電力消費量が少ない(電気エアコンの1/10程度)

– ピーク電力対策に有効

吸収冷温水器とGHPの使い分け:

– 大型施設(オフィス・病院): 二重効用吸収冷温水器

– 中小規模: GHP

消費機器科目では、機器の方式・設置基準・安全装置の作動原理の組み合わせで誤答が作られます。本章で出てきた数値・方式・原理を一覧で整理しておくと、選択肢の引っかけに気付きやすくなります。

🗒️ 3分で復習(章末まとめ)

🎯 全節 一言まとめ

  • 節1 都市ガスによる冷暖房方式の概要: 吸収式とGHPの2方式。試験では分類と特徴が頻出。
  • 節2-1 吸収冷温水器の構成と原理: 4容器(蒸発器・吸収器・再生器・凝縮器)+溶液熱交換器。単効用二重効用の違いがカギ。
  • 節2-2 吸収冷温水器の成績係数(COP): COP=冷凍能力[kW]÷ガス加熱量[kW]。無次元。単効用≒0.7、二重効用≒1.2。
  • 節2-3 吸収冷温水器の特徴: フロン不使用・低NOx・ボイラー技士不要・大容量受電設備不要が4大特長。
  • 節3 吸収ヒートポンプの種類と特徴: 第1種:加熱量増加型COP≒1.6。第2種:昇温型COP≒0.5(廃熱のみ駆動)。
  • 節4-1 GHP(ガスエンジンヒートポンプ)の概要: ガスエンジンで圧縮機を駆動。冷媒はフロン。夏季電力ピーク抑制・石油代替が目的。
  • 節4-2 GHPのガスエンジン構造: オットーサイクル4ストローク。吸入→圧縮→爆発(膨張)→排気。クランク2回転で1サイクル。
  • 節4-3 GHPの冷暖房切替原理: 四方弁で冷媒流路を切替。冷房=室内機が蒸発器、暖房=室内機が凝縮器。
  • 節4-4 GHPの特長と種類: 省電力・高暖房能力・デフロストほぼなし。種類:パッケージ型(シングル/マルチ)・ビル用マルチ・発電機能付き。

⚡ 全節 焦点ポイント

  • 節1: 吸収式とGHPの定義・分類を正確に区別すること。
  • 節2-1: 「二重効用=高温再生器追加・COP約2倍」を数値とセットで記憶すること。
  • 節2-2: COPは「無次元数」=単位なし。これを問う出題あり。
  • 節2-3: 「ボイラー技士不要」「フロン不使用」はよく問われる。
  • 節3: 第1種と第2種でCOP・駆動方式・用途が全て異なる。対比して記憶すること。
  • 節4-1: GHPの冷媒は「フロン」(吸収式とは異なる)。この区別が頻出。
  • 節4-2: 「4行程の順序」と「クランク2回転=1サイクル」はそのまま出題される。
  • 節4-3: 「四方弁で切替」「冷房時=室内が蒸発器」の基本原理を押さえること。
  • 節4-4: 特長の数値「約1/10の省電力」と「デフロストほぼなし」は頻出。

📝 関連過去問

この章の知識が問われる過去問題リスト(全12問)。

ℹ️ 乙種・甲種は別の試験です。同じ問番号(例: 基問10)であっても、乙種と甲種では出題される問題内容は異なります。各年度・種別ごとの本文は 乙種過去問 / 甲種過去問 ページから確認してください。

乙種(11問)

令和7年: 消問23

令和6年: 消問23

令和5年: 消問23

令和4年: 消問23

令和3年: 消問23

令和2年: 消問23

令和元年: 消問23

平成30年: 消問23

平成29年: 消問23 / 消問27

平成28年: 消問23

甲種(1問)

平成29年: 消問27