製造設備を安全・安定に動かすための制御システムと計装機器を扱います。自動制御の基本分類、DCS/PLC/インターロックの役割、温度・圧力・流量・液面の計測原理、遠隔操作弁の構成までを整理します。
乙種・甲種兼用 / 製造第3章を分割した一部分
💡 このページの読み方
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📍 この章で学ぶこと
– 自動制御の分類(定値・追値・比率・FB・FF・シーケンス・オンオフ・PID)
– 制御システム(DCS・PLC・インターロック・冗長化・セキュリティ)
– 主要な計装機器(温度計・圧力計・流量計・液面計の原理比較)
– その他の計装機器(バイメタル・ベローズ・容積式・電磁式・超音波式)
– 遠隔操作弁(調節弁・駆動部・ポジショナー・リミットスイッチ)
1. 自動制御の分類(定値・追値・比率・FB・FF・シーケンス・オンオフ・PID)
重要度: ★ 乙A / 甲A
🎯 一言で
自動制御は3軸で分類。①目標値のとり方:定値制御・追値制御(カスケード制御)・比率制御。②制御系構成:フィードバック制御(制御遅れ→オーバーシュートあり)・フィードフォワード制御(外乱先行対応→オーバーシュートなし)・シーケンス制御。③調節器出力:オンオフ制御(ヒステリシスあり)・PID制御(P動作:オフセット残る、I動作:オフセット解消、D動作:敏速応答)。
📖 解説(乙種ベース)
自動制御は3軸で分類。①目標値のとり方:定値制御・追値制御(カスケード制御)・比率制御。②制御系構成:フィードバック制御(制御遅れ→オーバーシュートあり)・フィードフォワード制御(外乱先行対応→オーバーシュートなし)・シーケンス制御。③調節器出力:オンオフ制御(ヒステリシスあり)・PID制御(P動作:オフセット残る、I動作:オフセット解消、D動作:敏速応答)。
自動制御の分類体系
①目標値のとり方による分類
・定値制御:制御対象を定められた目標値に近づけるよう制御。ほとんどの自動制御は定値制御。
・追値制御(カスケード制御):一つの調節計の目標値を他の調節計により制御する方式。
・比率制御:2つの制御量を制御する場合、一方の設定値にある比率を乗じた値を他方の設定値として定値制御。ガス混合による熱量調整等に使われる。
②制御系の構成による分類
■フィードバック制御
・制御対象のプロセス量を検出して目標値と比較し、ずれ(偏差)が生じている場合は目標値に一致させるように修正動作を行う方式
・制御遅れがおこるためオーバーシュートが生じる
・ほとんどの自動制御はフィードバック制御といえる
■フィードフォワード制御
・制御を乱す外的要因(外乱)が発生した場合に、その影響を予測して外乱に対応する操作を先行し、制御対象に対する修正動作を行う方式
・フィードバック信号を使っていないので、制御遅れが起こらずオーバーシュートなしで制御できる
・外乱の影響を予測して先行操作するため、検知されるまで待つフィードバックより安定した制御が可能
■シーケンス制御
・あらかじめ定められた順序に従って制御の各段階を逐次進めていく制御
・自動販売機の動作・自動洗濯機の給水→洗濯→排水の一連の動作が例
③調節器の出力方法による分類
■オンオフ制御
・ON(弁開)またはOFF(弁閉)の2値で制御
・頻繁な弁の開閉を防ぐため、制御レベルに動作すきま(ヒステリシス)を持たせることが多い
→ 目標レベルを上に一定量超えると弁開、一定量下がると弁閉という動作すきまを設ける
■PID制御
・比例(P:Proportional)動作、積分(I:Integral)動作、微分(D:Derivative)動作を組み合わせた制御動作
・PID調節計にはP・I・D各動作をそれぞれどの程度効かせるかを設定でき、制御対象の特性に応じて設定する
P動作(比例動作):
・偏差に比例した操作量を調節器から出力する
・偏差が小さくなるとわずかに偏差が残る → この偏差をオフセット(定常偏差)という
I動作(積分動作):
・偏差値を時間的に積分した値に比例した操作量を出力する
・わずかな偏差も積分すると大きくなるのでこれに比例して調節することでオフセットをなくすことができる
・I動作だけでは、敏速に偏差の動きに対応できない
D動作(微分動作):
・偏差値を時間的に微分した値に比例した操作量を出力する
・敏速に変化の動きに対応させる(偏差の変化速度に比例した修正動作)
各制御方式の特徴比較
| 制御方式 | オーバーシュート | 制御遅れ | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| フィードバック制御 | あり | あり | ほとんどの自動制御 |
| フィードフォワード制御 | なし | なし | 外乱が予測可能な場合 |
| シーケンス制御 | – | – | 順序制御(起動・停止手順等) |
| オンオフ制御 | – | – | 液位制御等(ヒステリシス付き) |
| PID制御 | 設定次第 | 設定次第 | プロセス量の精密制御 |
⚡ 焦点ポイント
「フィードバック:制御遅れあり→オーバーシュートあり」「フィードフォワード:制御遅れなし→オーバーシュートなし」の対比は最頻出。 / 「追値制御=カスケード制御」「オンオフ制御はヒステリシスを持たせる」も頻出。
📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)
- 【最頻出】 「フィードフォワード制御はオーバーシュートが生じる」→誤り(生じない)。 「フィードバック制御はオーバーシュートが生じない」→誤り(生じる)。 「I動作だけで敏速に偏差の動きに対応できる」→誤り(敏速対応はD動作)。 「P動作だけでオフセットをなくすことができる」→誤り(オフセットは残る。なくすにはI動作)。 「追値制御とは一つの調節計で全プロセスを制御する方式」→誤り(一つの目標値を他の調節計が制御する方式)。
- 【最頻出】 「フィードフォワード制御はオーバーシュートが生じる」→誤り(生じない)。 「フィードバック制御はオーバーシュートが生じない」→誤り(生じる)。 「I動作だけで敏速に偏差の動きに対応できる」→誤り(敏速対応はD動作)。 「P動作だけでオフセットをなくすことができる」→誤り(オフセットは残る。なくすにはI動作)。 「追値制御とは一つの調節計で全プロセスを制御する方式」→誤り(一つの目標値を他の調節計が制御する方式)。
- その他の傾向: 解説本文で太字のキーワードが類義語(似た用語・近い数値)に置き換えられる / 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる
2. 制御システム(DCS・PLC・インターロック・冗長化・セキュリティ対策)
重要度: 乙B / 甲C
🎯 一言で
コンピュータ制御システム:DCS(分散制御システム)・PLC(プログラマブルロジックコントローラ)。警報装置・インターロック機構:異常検知→オペレーター通報・自動緊急停止。信頼性確保:冗長化(多重化)・電磁リレーによるシーケンス制御(インターロック/トリップ回路)。セキュリティ:不正アクセス防止・ファイアウォール・バックアップ・USB管理。
📖 解説(乙種ベース)
コンピュータ制御システム:DCS(分散制御システム)・PLC(プログラマブルロジックコントローラ)。警報装置・インターロック機構:異常検知→オペレーター通報・自動緊急停止。信頼性確保:冗長化(多重化)・電磁リレーによるシーケンス制御(インターロック/トリップ回路)。セキュリティ:不正アクセス防止・ファイアウォール・バックアップ・USB管理。
コンピュータによる制御システム
・DCS(Distributed Control System:分散制御システム)
警報等の各種設定値の変更が容易に行え、制御ブロックの結合やシーケンス制御の構築において自由度は高くなる
・PLC(Programmable Logic Controller)
主にシーケンス制御に用いられる
警報装置及びインターロック機構
・警報装置:プラントの異常を検知してオペレーターに知らせるための装置
・インターロック機構:適正な手順以外の手順による操作が行われることを防止する機構または異常時に自動的に設備を緊急停止する機構
→ ガス事業法技省令20条に規定がある
制御システムの信頼性向上
■冗長化(多重化)
・制御システムにおける異常や故障によるトラブルを回避し、プラントの安全運転を継続するための手法
・冗長化とは:予備の装置を設けてトラブル等に備えること
例:主コンピュータに不具合や故障が発生した場合に、システム管理ユニットが主コンピュータから予備コンピュータに制御の切り替えを行い運転の継続性を維持する
・電源ユニット、通信ネットワークを多重化する
・制御システム全体を二重化し、異常発見やシステム故障が生じた場合に予備機へ制御を切り替える
■電磁リレーによるシーケンス制御
・故障頻度が少ないことから機能ダウンの危険性が低い
・プラント設備の保護を目的としたインターロック回路やトリップ回路など重要な制御系統において利用されている
制御システムのセキュリティ対策
不正アクセスによるトラブル等に伴うリスクを把握し、必要なセキュリティ対策を行う。
セキュリティ対策の例:
・安易な他システムとのネットワーク接続の禁止
・ネットワーク上のシステム接続点におけるファイアウォール等の設置
(ファイアウォール:コンピュータネットワークの接続点に設けて通過させてはいけない通信を阻止する装置)
・ソフトウェアの自動定期バックアップ機構の具備
・バックアップシステムの実装または代替設備の確保
・重要機器設置場所への鍵や入退室管理装置の設置
・不要なUSBポートやLANポートの閉塞
・USBメモリー等外部記憶媒体使用時や保守用コンピュータ接続時における事前のコンピュータウイルスチェック機構の具備
セキュリティ対策で考慮すべき事項:
「情報の利用促進」と「セキュリティ確保」のバランス
「想定される損害」と「対策レベル」のバランス
⚡ 焦点ポイント
「DCSは設定値変更が容易・制御の自由度が高い」「インターロックは手順誤り防止と異常時緊急停止」が頻出。 / 「冗長化(多重化):予備装置を設けてトラブルに備える」「電磁リレーはインターロック/トリップ回路に使用」。
📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)
- 【最頻出】 「DCSでは設定値の変更に制限がある」→誤り(容易に変更可能)。 「電磁リレーは機能ダウンの危険性が高い」→誤り(故障頻度が少ないため低い)。 「インターロックは手順を誤らせないための機構ではない」→誤り(防止する機構)。
- 「高い」が「低い」に書き換えられる(方向の逆転)
- その他の傾向: 解説本文で太字のキーワードが類義語(似た用語・近い数値)に置き換えられる / 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる
3. 主要な計装機器(温度計・圧力計・流量計・液面計の原理と特徴比較)
重要度: ★ 乙A / 甲A
🎯 一言で
温度計:測温抵抗体(電気抵抗↑/温度↑・基準接点不要・常温中温域精度良)vs 熱電対(ゼーベック効果・基準接点必要・広温度範囲・振動衝撃強)。圧力計:ブルドン管式(構造簡単・高圧用・クリープ/ヒステリシス誤差)vs ダイアフラム式(応答速・汚濁高粘度可・差圧伝送器検出部)。流量計:オリフィス(Q=K√ΔP・圧力損失大・レンジアビリティ5:1)、ベンチュリ(圧力損失小・レンジアビリティ10:1)、カルマン渦(レンジ大・温度密度粘度影響なし・圧力損失極小)。液面計:ディスプレースメント式(液密度の影響受ける・高精度・LNG貯槽)、静電容量式(誘電率小液体不可)、電波式(非接触・高温高圧可)。
📖 解説(乙種ベース)
温度計:測温抵抗体(電気抵抗↑/温度↑・基準接点不要・常温中温域精度良)vs 熱電対(ゼーベック効果・基準接点必要・広温度範囲・振動衝撃強)。圧力計:ブルドン管式(構造簡単・高圧用・クリープ/ヒステリシス誤差)vs ダイアフラム式(応答速・汚濁高粘度可・差圧伝送器検出部)。流量計:オリフィス(Q=K√ΔP・圧力損失大・レンジアビリティ5:1)、ベンチュリ(圧力損失小・レンジアビリティ10:1)、カルマン渦(レンジ大・温度密度粘度影響なし・圧力損失極小)。液面計:ディスプレースメント式(液密度の影響受ける・高精度・LNG貯槽)、静電容量式(誘電率小液体不可)、電波式(非接触・高温高圧可)。
温度計の種類と特徴
■測温抵抗体温度計
・原理:金属の電気抵抗が温度上昇によって増加する特性を利用
・通常測定器には白金が使われる(白金測温抵抗体)
・基準接点:不要
・精度:熱電対と比較して常温・中温域での精度がよい
・用途:プラント各所・LNGの温度測定
■熱電対式温度計
・原理:異なった2種類の金属の一端を接合すると、接合点と他点との間の温度差に応じた熱起電力(電圧)が生じる(ゼーベック効果)
・接合点を測定個所に置き他点を基準として温度を測定する
・基準接点:必要(基準接点の温度を一定に保つ必要がある)
・測定範囲:広範囲の温度測定ができる
・振動・衝撃などに対して丈夫である
・精度:測温抵抗体に比べ常温・中温域での精度が劣る
・用途:プラント各所・LNGの温度測定
温度計比較まとめ
| 項目 | 測温抵抗体 | 熱電対 |
|---|---|---|
| 原理 | 電気抵抗↑/温度↑ | ゼーベック効果(熱起電力) |
| 基準接点 | 不要 | 必要 |
| 精度(常温域) | 良い | 劣る |
| 測定範囲 | 中程度 | 広範囲 |
| 振動・衝撃 | 普通 | 強い |
圧力計の種類と特徴
■ブルドン管式圧力計
・原理:曲管に流体を満たして圧力をかけると曲管が広がる方向に変位を生じる。この変位を圧力値として指示
・特徴:構造が簡単で測定範囲が広い。一般的に高圧測定に用いられる
・欠点:クリープ(圧力をかけると時間とともに変形が増大し指示が変わる)・ヒステリシス(圧力を除いても元の位置に戻らずゼロ点や指示値に誤差が出る)による誤差が生じやすい
・用途:プラント各所の幅広い圧力測定
■ダイアフラム式圧力計
・原理:弾力性のある膜(ダイアフラム)で片側から圧力をかけると反対側に膨らみ変位・ひずみを生じる。この変位等を検出して圧力を測定する
・特徴:応答が速い。汚濁・高粘度流体の測定にも用いられる。圧力/差圧伝送器の検出部として利用される
・用途:プラント各所の幅広い圧力測定
流量計の種類と特徴
■オリフィス流量計
・原理:管内に挿入した絞り機構(プレートに円形の穴を開けたもの)の前後に生じる差圧を測定し流量に変換
・計算式:Q = K√ΔP(流量は差圧の平方根に比例する)
・特徴:構造が簡単で可動部がない。大流量の測定ができる。精度保持には直管部が必要
・欠点:圧力損失が大きい(ベンチュリ流量計に比べて)
・レンジアビリティ:5:1程度(測定可能な最大と最小の比)
・温度・圧力・比重の影響を受ける
・用途:液・ガス流量の計量、プロセス流量の管理用、取引証明用
■ベンチュリ流量計
・原理:オリフィスと同様だが、絞り機構に鼓型のベンチュリ管を用い差圧を検出
・特徴:圧力損失がオリフィスより小さい。汚濁水の計量ができる。温度・圧力・比重の影響を受ける。直管部が必要
・レンジアビリティ:10:1程度
・用途:工水・上水の受入計量
■カルマン渦式流量計
・原理:管内に渦発生器(三角柱)を挿入すると、その後方に非対称に2列の渦が発生。この渦の発生数が流速に比例することを利用(単位時間内の渦数を検出)
・特徴:レンジアビリティが大きい(10〜50:1)。流体の温度・密度・粘度の影響を受けない。可動部がない。圧力損失がきわめて小さい。直管部が必要
・用途:液体・気体ともに計測可能
流量計比較まとめ
| 項目 | オリフィス | ベンチュリ | カルマン渦 |
|---|---|---|---|
| 圧力損失 | 大きい | 小さい | 極めて小さい |
| レンジアビリティ | 5:1 | 10:1 | 10〜50:1 |
| 温度・密度・粘度 | 影響受ける | 影響受ける | 影響受けない |
| 直管部 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 可動部 | なし | なし | なし |
液面計(レベル計)の種類と特徴
■ディスプレースメント式(サーボバランス式)
・貯槽内のディスプレーサが常に一部を液中に没し吃水を一定に保つようにサーボモータでバランスを取る
・液位変化に応じて回転するワイヤドラムの回転角を検出して液位を測定する
・特徴:高精度・測定範囲が広い・液密度の影響を受ける
・用途:LNG貯槽
■静電容量式
・二重管構造の電極を貯槽内に挿入し内外電極間の静電容量が液レベルで変化することを利用
・特徴:可動部がない・誘電率の小さい液体(蒸留水等)には不向き
・用途:LNG貯槽
■電波式
・マイクロ波を測定面に照射して反射波を受信し、往復時間より距離を求める
・特徴:非接触で測定可能・高温・高圧・高粘度にも適し周辺環境が厳しい所でも影響されにくい・可動部品がない
⚡ 焦点ポイント
「測温抵抗体:基準接点不要・常温域精度良」「熱電対:基準接点必要・広温度範囲・振動強」の対比は最頻出。 / 「オリフィス:Q=K√ΔP・圧力損失大・レンジ5:1」「カルマン渦:圧力損失極小・レンジ大・温度密度粘度影響なし」。
📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)
- 【最頻出】 「測温抵抗体温度計は基準接点が必要」→誤り(不要)。 「熱電対は基準接点が不要」→誤り(必要)。 「オリフィス流量計はカルマン渦流量計より圧力損失が小さい」→誤り(大きい)。 「カルマン渦式流量計は流体の温度・密度・粘度の影響を受ける」→誤り(受けない)。 「ディスプレースメント式液面計は液密度の影響を受けない」→誤り(受ける)。 「オリフィス流量計のレンジアビリティはカルマン渦より大きい」→誤り(オリフィス5:1、カルマン10〜50:1)。
- 「基準接点必要」「広温度範囲」「振動強」のいずれかが他の用語と入れ替えられる(類似名称の混同)
- その他の傾向: 解説本文で太字のキーワードが類義語(似た用語・近い数値)に置き換えられる / 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる
4. その他の計装機器(バイメタル・ベローズ・容積式・電磁式・超音波式流量計等)
重要度: 乙C / 🟦 甲B
🎯 一言で
バイメタル温度計(膨張率の異なる金属の収縮差・精度が悪い)。ベローズ圧力計(差圧・絶対圧測定可)。流量計:容積式(オーバル/ルーツ型:高精度・脈動安定・圧力損失少・機構複雑・閉塞トラブル・水取引用)、電磁式(電磁誘導・温度密度粘度影響なし・圧力損失なし・導電性流体のみ・可動部なし・工業排水)、超音波式(超音波伝播時間・圧力損失なし・スラリー/腐食性流体可・温度密度粘度影響なし・直管部必要・都市ガス)。
📖 解説(乙種ベース)
バイメタル温度計(膨張率の異なる金属の収縮差・精度が悪い)。ベローズ圧力計(差圧・絶対圧測定可)。流量計:容積式(オーバル/ルーツ型:高精度・脈動安定・圧力損失少・機構複雑・閉塞トラブル・水取引用)、電磁式(電磁誘導・温度密度粘度影響なし・圧力損失なし・導電性流体のみ・可動部なし・工業排水)、超音波式(超音波伝播時間・圧力損失なし・スラリー/腐食性流体可・温度密度粘度影響なし・直管部必要・都市ガス)。
その他の温度計・圧力計
■バイメタル式温度計
・原理:膨張率の異なる金属を張り合わせて、その収縮差による変形により温度表示させる
・特徴:精度が悪い
・用途:プラント各所の温度
■ベローズ圧力計
・ベローズとは、円筒状の蛇腹のこと。圧力によって蛇腹が伸び縮みする
・特徴:差圧・絶対圧の測定ができる
・用途:プラント各所の微圧・低圧
その他の流量計
■容積式流量計(オーバル型・ルーツ型)
・原理:2個の回転子がケースとの間に囲む容積に充満した流体を出口側に送り出す。回転子の回転数から流量を測定する
・特徴:高精度。脈動流に対して安定。圧力損失が少ない。機構が複雑でメンテナンスに手間がかかる。閉塞トラブルがある
・用途:水等の取引用
■電磁式流量計
・原理:電磁誘導による起電力の変化を測定する
・特徴:圧力損失がない。流体の温度・密度・粘度の影響を受けない。可動部がない。導電性の流体しか測定できない
・用途:工業排水
■超音波式流量計
・原理:超音波が伝播する時間を測定して流量を測定する
・特徴:圧力損失がない。可動部がない。流体が腐食性のもの・スラリー状のもの・ダスト含有のものの影響を受けない。流体の温度・密度・粘度の影響を受けない。直管部が必要
・用途:都市ガス
流量計総合比較まとめ
| 種類 | 可動部 | 圧力損失 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| オリフィス | なし | 大 | Q=K√ΔP・レンジ5:1 |
| ベンチュリ | なし | 小 | 汚濁水可・レンジ10:1 |
| カルマン渦 | なし | 極小 | 温度密度粘度影響なし・レンジ大 |
| 容積式 | あり | 少ない | 高精度・脈動安定・機構複雑 |
| 電磁式 | なし | なし | 導電性流体のみ |
| 超音波式 | なし | なし | 腐食性/スラリー可・都市ガス |
🟦 甲種プラスα
甲種では「その他の計装機器(バイメタル・ベローズ・容積式・電磁式・超音波式流量計等)」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・設備名・原理をしっかり押さえてください。
⚡ 焦点ポイント
「電磁式流量計:導電性流体のみ(非導電性は不可)」は頻出の引っ掛け。 / 「超音波式:圧力損失なし・腐食性やスラリー状流体可・都市ガスに使用」。
📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)
- 【最頻出】 「電磁式流量計はすべての流体の流量を測定できる」→誤り(導電性流体のみ)。 「超音波式流量計は直管部が不要」→誤り(必要)。 「容積式流量計は脈動流に弱い」→誤り(脈動流に対して安定)。 「バイメタル式温度計は精度が良い」→誤り(精度が悪い)。
- 「超」が「以下」に書き換えられる(方向の逆転)
- 「〜のみ」の限定が外されて「全〜」「他の〜も含む」と誤って出題される
- その他の傾向: 解説本文で太字のキーワードが類義語(似た用語・近い数値)に置き換えられる
5. 遠隔操作弁(調節弁・開閉弁・駆動部・ポジショナー・リミットスイッチ・スピードコントローラー)
重要度: 乙C / 甲C
🎯 一言で
遠隔操作弁:調節弁(弁開度連続変化)と開閉弁(全開全閉)。駆動部(ガス製造設備は空気式が主:ダイアフラム式・シリンダー式・エアモーター式)。付属品:ポジショナー(入力信号→空気量調整→弁体駆動)、リミットスイッチ(開閉状態を制御システムへ伝達)、スピードコントローラー(開閉速度調節)、減圧弁(供給空気圧を一定に保つ)。
📖 解説(乙種ベース)
遠隔操作弁:調節弁(弁開度連続変化)と開閉弁(全開全閉)。駆動部(ガス製造設備は空気式が主:ダイアフラム式・シリンダー式・エアモーター式)。付属品:ポジショナー(入力信号→空気量調整→弁体駆動)、リミットスイッチ(開閉状態を制御システムへ伝達)、スピードコントローラー(開閉速度調節)、減圧弁(供給空気圧を一定に保つ)。
遠隔操作弁の種類
・調節弁:弁開度を連続的に変化させて操作する弁
・開閉弁:全開全閉で操作する弁
遠隔操作弁は大きく分けて「駆動部」と「弁本体」に分かれる。
駆動部
・入力信号(電気や空気等)の変化に応じて弁体を駆動させ、弁開度を目的の位置とする機器
・種類:空気式・電気式・油圧式等
→ ガス製造設備においては空気式がほとんど
・空気式の種類:ダイアフラム式・シリンダー式・エアモーター式
→ ダイアフラムを用いた空気圧式遠隔操作弁の駆動部は、構造が簡単であり、比較的小口径で開閉ストロークが短い往復動形のバルブによく用いられる
・空気式駆動部を作動させる計装空気:昇圧及び脱湿された空気が用いられる
駆動部の付属品
■ポジショナー
・入力信号の変化に応じて、駆動部内の空気の量を連続的に調整し、弁体を駆動させる
■リミットスイッチ
・弁体の開閉動作をする可動部に取り付け、電気信号により制御システムに開閉状態を伝える
■スピードコントローラー
・駆動用の空気管に取り付け、空気の量を制御することにより、弁の開閉速度を調節する
■減圧弁
・駆動部へ供給する空気を一定の圧力に保つ
⚡ 焦点ポイント
「ポジショナー:入力信号→駆動部の空気量連続調整→弁体駆動」 / 「リミットスイッチ:弁の開閉状態を制御システムへ伝える(電気信号)」
📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)
- 【最頻出】 「ポジショナーは弁の開閉状態を制御システムへ伝える」→誤り(それはリミットスイッチ)。 「リミットスイッチは弁体を駆動させる」→誤り(それはポジショナー)。 「ガス製造設備の駆動部は電気式が主」→誤り(空気式が主)。
- 「ポジショナー:入力信号→駆動部の空気量連続調整→弁体駆動」
- 「リミットスイッチ:弁の開閉状態を制御システムへ伝える(電気信号)」
- その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる
🗒️ 3分で復習(章末まとめ)
🎯 全節 一言まとめ
- 節1 自動制御の分類(定値・追値・比率・FB・FF・シーケンス・オンオフ・PID): 自動制御は3軸で分類。①目標値のとり方:定値制御・追値制御(カスケード制御)・比率制御。②制御系構成:フィードバック制御(制御遅れ→オーバーシュートあり)・フィードフォワード制御(外乱先行対応→オーバーシュートなし)・シーケンス制御。③調節器出力:オンオフ制御(ヒステリシスあり)・PID制御(P動作:オフセット残る、I動作:オフセット解消、D動作:敏速応答)。
- 節2 制御システム(DCS・PLC・インターロック・冗長化・セキュリティ対策): コンピュータ制御システム:DCS(分散制御システム)・PLC(プログラマブルロジックコントローラ)。警報装置・インターロック機構:異常検知→オペレーター通報・自動緊急停止。信頼性確保:冗長化(多重化)・電磁リレーによるシーケンス制御(インターロック/トリップ回路)。セキュリティ:不正アクセス防止・ファイアウォール・バックアップ・USB管理。
- 節3 主要な計装機器(温度計・圧力計・流量計・液面計の原理と特徴比較): 温度計:測温抵抗体(電気抵抗↑/温度↑・基準接点不要・常温中温域精度良)vs 熱電対(ゼーベック効果・基準接点必要・広温度範囲・振動衝撃強)。圧力計:ブルドン管式(構造簡単・高圧用・クリープ/ヒステリシス誤差)vs ダイアフラム式(応答速・汚濁高粘度可・差圧伝送器検出部)。流量計:オリフィス(Q=K√ΔP・圧力損失大・レンジアビリティ5:1)、ベンチュリ(圧力損失小・レンジアビリティ10:1)、カルマン渦(レンジ大・温度密度粘度影響なし・圧力損失極小)。液面計:ディスプレースメント式(液密度の影響受ける・高精度・LNG貯槽)、静電容量式(誘電率小液体不可)、電波式(非接触・高温高圧可)。
- 節4 その他の計装機器(バイメタル・ベローズ・容積式・電磁式・超音波式流量計等): バイメタル温度計(膨張率の異なる金属の収縮差・精度が悪い)。ベローズ圧力計(差圧・絶対圧測定可)。流量計:容積式(オーバル/ルーツ型:高精度・脈動安定・圧力損失少・機構複雑・閉塞トラブル・水取引用)、電磁式(電磁誘導・温度密度粘度影響なし・圧力損失なし・導電性流体のみ・可動部なし・工業排水)、超音波式(超音波伝播時間・圧力損失なし・スラリー/腐食性流体可・温度密度粘度影響なし・直管部必要・都市ガス)。
- 節5 遠隔操作弁(調節弁・開閉弁・駆動部・ポジショナー・リミットスイッチ・スピードコントローラー): 遠隔操作弁:調節弁(弁開度連続変化)と開閉弁(全開全閉)。駆動部(ガス製造設備は空気式が主:ダイアフラム式・シリンダー式・エアモーター式)。付属品:ポジショナー(入力信号→空気量調整→弁体駆動)、リミットスイッチ(開閉状態を制御システムへ伝達)、スピードコントローラー(開閉速度調節)、減圧弁(供給空気圧を一定に保つ)。
⚡ 全節 焦点ポイント
- 節1: 「フィードバック:制御遅れあり→オーバーシュートあり」「フィードフォワード:制御遅れなし→オーバーシュートなし」の対比は最頻出。 / 「追値制御=カスケード制御」「オンオフ制御はヒステリシスを持たせる」も頻出。
- 節2: 「DCSは設定値変更が容易・制御の自由度が高い」「インターロックは手順誤り防止と異常時緊急停止」が頻出。 / 「冗長化(多重化):予備装置を設けてトラブルに備える」「電磁リレーはインターロック/トリップ回路に使用」。
- 節3: 「測温抵抗体:基準接点不要・常温域精度良」「熱電対:基準接点必要・広温度範囲・振動強」の対比は最頻出。 / 「オリフィス:Q=K√ΔP・圧力損失大・レンジ5:1」「カルマン渦:圧力損失極小・レンジ大・温度密度粘度影響なし」。
- 節4: 「電磁式流量計:導電性流体のみ(非導電性は不可)」は頻出の引っ掛け。 / 「超音波式:圧力損失なし・腐食性やスラリー状流体可・都市ガスに使用」。
- 節5: 「ポジショナー:入力信号→駆動部の空気量連続調整→弁体駆動」 / 「リミットスイッチ:弁の開閉状態を制御システムへ伝える(電気信号)」
📝 関連過去問
この章の知識が問われる過去問題リスト(全24問)。
ℹ️ 乙種・甲種は別の試験です。同じ問番号(例: 基問10)であっても、乙種と甲種では出題される問題内容は異なります。各年度・種別ごとの本文は 乙種過去問 / 甲種過去問 ページから確認してください。
乙種(12問)
– 令和7年: 製問3
– 令和6年: 製問3
– 令和5年: 製問3
– 令和4年: 製問3
– 令和3年: 製問3
– 令和2年: 製問3
– 令和元年: 製問3
– 平成30年: 製問3 / 製問5
– 平成29年: 製問3 / 製問5
– 平成28年: 製問3
甲種(10問)
– 令和7年: 製問3
– 令和6年: 製問3
– 令和5年: 製問3
– 令和4年: 製問3
– 令和3年: 製問3
– 令和2年: 製問3
– 令和元年: 製問3
– 平成30年: 製問5
– 平成29年: 製問3 / 製問5
