供給 第3章 ガスメーター

ガスメーターの種類、方式別の特徴(膜式・回転子式・タービン式・渦流式・サーマルフロー式・オリフィス式・超音波式)、故障の種類、検定制度、マイコンメーターの機能までを扱います。

乙種甲種兼用 / 全7節 / 学習目安: 30〜60分

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📍 はじめに

ガス使用量の計測は、料金徴収だけでなく安全管理の起点でもあります。マイコンメーターは異常時に自動遮断する保安装置の役割も担っています。


📍 この章で学ぶこと(3ブロック・全7節)

各節の重要度を 乙種 / 甲種 で並べて表示します。

🟦 = 甲種で重要度が乙種より上がる節 / ★ = 重要度A節

ブロック1: ガスメーターの種類と方式

タイトル
1ガスメーターの種類(実測式・推量式の分類体系)CC
2-1膜式・回転子式ガスメーターの構造と特徴CC
2-2タービン式・渦流式・サーマルフロー式・オリフィス式・超音波式の原理と特徴C🟦 B
2-3ガスメーターの特徴比較(直管・フィルター・用途・流量範囲)C🟦 B

ブロック2: 故障と検定

タイトル
3ガスメーターの故障(不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおりBB
4ガスメーターの検定(検定対象外3例・有効期間・器差E・検定公差・使用公差)BB

ブロック3: マイコンメーター

タイトル
5マイコンメーターの構成・機能・遮断条件(250ガル・0.2kPa・継続使用時間等)★A★A

📚 テキスト解説

各節は次の構成で進みます。

– 🎯 一言で

– 📖 解説(乙種ベース)

– 🟦 甲種プラスα(必要な節のみ)

– ⚡ 焦点ポイント

– 📝 過去問のひっかけ例


1. ガスメーターの種類(実測式・推量式の分類体系)

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

ガスメーターは実測式(体積を直接計測)と推量式(流速等から推算)に大別される。各方式の代表例と計測原理の違いを整理する。

📖 解説(乙種ベース)

ガスメーターは実測式(体積を直接計測)と推量式(流速等から推算)に大別される。各方式の代表例と計測原理の違いを整理する。

ガスメーターの種類

■ 大分類

実測式体積式):ガスを一定容積の計測室に入れ直接体積を計測

推量式流速式):流速・差圧・温度等からガス流量を推算

実測式(体積式)

(1)膜式(Diaphragm Type)

家庭用・小口需要の標準メーター

ゴム膜ダイヤフラム)が往復運動して計量室に充填・排出

・計測原理:計量室体積 × 往復回数 = 体積

・最大流量:Qmax 0.5〜16 /h(家庭用)

(2)回転子式(Rotary Type / ルーツ型

中・大口需要向け

ひょうたん形2枚の回転子が回転して体積を計測

圧力損失が小さい・計量精度が高い

・最大流量:Qmax 25〜5000 /h

推量式(流速式)

(3)タービン式(Turbine Type)

翼車(タービン翼)がガス流速で回転→回転数から流量を計算

・大流量・高圧向け

直管部が必要(上流:5D以上、下流:2D以上が目安)

(4)渦流式(Vortex Type)

ブラフボディ(障害物)によるカルマン渦の発生周波数から流量計測

・流量に比例した周波数なので電気信号で計測しやすい

(5)サーマルフロー式(Thermal Flow Type)

熱線の冷却効果から質量流量を計測

微少流量の計測に適する

(6)オリフィス式(Orifice Type)

・オリフィス板前後の差圧から流量を計算(ベルヌーイの定理

・大口需要・計量法対象外の計測に使用

(7)超音波式(Ultrasonic Type)

・超音波パルスの伝播時間差から流速・流量を計測

可動部なし・メンテナンスが容易

⚡ 焦点ポイント

「膜式=家庭用」「回転子式=中大口需要」「タービン式・渦流式=大口径推量式」の組み合わせで出題される。分類体系を整理しておく。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 実測式は体積を直接計測するため精度が高い。推量式は流速等から推算するため直管部・設置条件が重要。両者の計測原理を混同しないこと。
  • 「膜式=家庭用」「回転子式=中大口需要」「タービン式・渦流式=大口径推量式」の組み合わせで出題される
  • 分類体系を整理しておく
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる

2-1. 膜式・回転子式ガスメーターの構造と特徴

重要度: 乙C / 甲C

🎯 一言で

膜式(ダイヤフラム式)の計量原理と回転子式(ルーツ型)の構造を理解する。両者の適用流量範囲・精度・圧力損失の違いを整理する。

📖 解説(乙種ベース)

膜式(ダイヤフラム式)の計量原理と回転子式(ルーツ型)の構造を理解する。両者の適用流量範囲・精度・圧力損失の違いを整理する。

膜式・回転子式ガスメーターの構造と特徴

膜式ガスメーター(Diaphragm Gas Meter)

構造

・計量部:2〜4室の計量室(容積一定

ダイヤフラム(ゴム膜)が往復してガスを計量室に充填・排出

分配弁スライドバルブ):各計量室へのガスの入出を切り替える

計数装置:往復運動を歯車で回転運動に変換→指針・液晶表示

動作原理

1. ガスが入口→分配弁→計量室Aに流入(充填)

2. 計量室Bからガスが押し出され出口へ

3. ダイヤフラムが規定量動いたら分配弁が切り替わる

4. 往復1回ごとに決まった体積(計量室容積)が積算される

特徴

・長所:精度が高い・低流量でも計量可能・構造単純・安価

・短所:大口径では寸法・重量が大きくなる・振動・衝撃に弱い

・用途:家庭用0.5〜16 /h)・小口業務用

回転子式ガスメーター(Rotary Gas Meter / ルーツ型

構造

・計量部:ひょうたん形回転子2枚互いに噛み合って回転

・回転子の回転数 × 1回転あたりの排出体積 = 積算流量

・歯車・計数装置で積算表示

動作原理

1. 入口側のガス圧力で回転子が回転

2. 回転子とケーシング間に一定体積のガスが閉じ込められる

3. 出口側へ排出→この排出量を積算

特徴

・長所:流量レンジが広いターンダウン比大)・圧力損失小・大流量対応

・短所:精密機械で高価・異物に弱い上流フィルター必須)・振動発生あり

・用途:中大口業務用・工業用(25〜5000 /h)

⚡ 焦点ポイント

「膜式の計量原理=ダイヤフラム往復+分配弁」「回転子式=ルーツ型ひょうたん形回転子」の組み合わせは頻出。適用流量範囲(膜式〜16 m³/h、回転子式25 m³/h以上)も重要。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 膜式は『体積を直接計る』ので精度が高い。回転子式も体積式だが可動部が多く異物に弱い。「推量式と違い可動部がある」という点で誤答させる選択肢に注意。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

2-2. タービン式・渦流式・サーマルフロー式・オリフィス式・超音波式の原理と特徴

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

推量式5種(タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)の計測原理と適用条件を整理する。

📖 解説(乙種ベース)

推量式5種(タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)の計測原理と適用条件を整理する。

推量式ガスメーターの種類と特徴

タービン式(Turbine Type)

・計測原理:ガス流速で回転する翼車回転数から流量を積算

・特徴:大流量対応・高精度・圧力損失やや大

・注意:上流直管部が必要(上流5D・下流2D以上)、脈動に弱い

・用途:大口業務用・高圧ライン

渦流式(Vortex Type)

・計測原理:ブラフボディ(障害物柱体)周りに発生するカルマン渦の周波数を計測

・カルマン渦周波数:f = St × V / D(St:ストロウハル数一定、V:流速、D:柱径)

・特徴:可動部なし・メンテナンス容易・幅広い流量範囲

・注意:低流量レイノルズ数が低い)では精度低下

・用途:中大口需要・蒸気計測にも使用

サーマルフロー式(Thermal Flow Type)

・計測原理:熱線(抵抗体)の放熱量がガス流速に比例する現象を利用

定温度方式(加熱電力から流速計算)

温度差方式(上下流の温度差から流速計算)

・特徴:微少流量の計測に適する質量流量計測可能

・注意:ガス組成変化の影響を受ける

・用途:家庭用マイコンメーター内蔵型・小口測定

オリフィス式(Orifice Type)

・計測原理:オリフィス板前後の差圧ΔPから流量を計算(ベルヌーイの定理応用)

Q = α・A・√(2ΔP/ρ)(α:流量係数、A:オリフィス開口面積)

・特徴:シンプル・大口径対応・圧力損失大

・注意:オリフィス板の摩耗・汚れで精度低下直管部必要

・用途:大口高圧計測・計量法対象外の場合

超音波式(Ultrasonic Type)

・計測原理:上下流方向に超音波パルスを送受信し伝播時間差から流速計測

流速 V = (L/2cosθ) × (1/t1 − 1/t2)

・特徴:可動部なし・高精度圧力損失ゼロに近い・双方向計測可能

・注意:気泡・脈動の影響あり、高価

・用途:大口径・大口需要・スマートメーター

🟦 甲種プラスα

甲種では「渦流式の計測原理(カルマン渦)」「オリフィス式の計算式」「超音波式の伝播時間差」が論述問題で狙われる

⚡ 焦点ポイント

甲種では「渦流式の計測原理(カルマン渦)」「オリフィス式の計算式」「超音波式の伝播時間差」が論述問題で狙われる。各方式の長所・短所も整理しておくこと。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 渦流式はカルマン渦の『周波数』から流量を計算(振幅ではない)。オリフィス式は差圧の『平方根』に比例(Q∝√ΔP)で線形ではない。この非線形性が引っ掛けポイント。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

2-3. ガスメーターの特徴比較(直管・フィルター・用途・流量範囲)

重要度: 乙C / 🟦 甲B

🎯 一言で

7種のガスメーター(膜式・回転子式・タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)を比較表形式で整理する。

📖 解説(乙種ベース)

7種のガスメーター(膜式・回転子式・タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)を比較表形式で整理する。

ガスメーター特徴比較表

■ 主要比較項目一覧

メーター種分類可動部流量範囲精度圧力損失直管部フィルター主用途
膜式実測あり(ダイヤフラム)16 m³/h小〜中不要不要家庭用
回転子式実測あり(回転子)25〜5000 m³/h不要必要(上流)中大口業務
タービン式推量あり(翼車)100〜 m³/h必要(5D以上)必要大口業務
渦流式推量なし(ブラフボディ)中〜大中〜高必要不要中大口
サーマルフロー推量なし(熱線)微少〜小極小不要不要家庭・小口
オリフィス式推量なし(板)大口径必要必要大口高圧
超音波式推量なし大口径極小必要不要大口スマート

■ 設置要件の比較

可動部の有無:

あり膜式回転子式タービン式

なし渦流式サーマルフロー式オリフィス式超音波式

直管部が必要:

タービン式(上流5D以上・下流2D以上

渦流式(上流15D以上・下流5D以上:より厳しい場合も)

オリフィス式(上流20D以上が一般的)

超音波式(上流10D以上程度)

上流フィルターが必要:

回転子式精密回転子の保護

タービン式(翼車の保護)

オリフィス式(オリフィス板保護)

■ 試験によく出る特徴のポイント

膜式計量法の検定の主対象、有効期間10年(Qmax>16は7年

回転子式ターンダウン比が大きい(広い流量範囲で使える

超音波式圧力損失がほぼゼロ・可動部なし・双方向計測可能

サーマルフロー式マイコンメーター内蔵・微少流量検知

🟦 甲種プラスα

甲種では「ガスメーターの特徴比較(直管・フィルター・用途・流量範囲)」の本文の概念をより深く理解した上で、論述問題への応用が問われます。本文の数値・原理をしっかり押さえてください。

⚡ 焦点ポイント

「可動部なし=渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波」「直管部必要=タービン・渦流・オリフィス・超音波」の組み合わせで選択問題が出る。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「可動部がない=メンテ不要」ではない。オリフィス板は定期点検が必要。「圧力損失が最小」は超音波式(板や翼がないため)。
  • 類似した用語・設備・概念が入れ替えられる(例: 同じカテゴリ内の別装置名・別物質名に置換)
  • 計算式の係数(1/2、1/3、π/4等)を別の値に置換、または指数を取り違えた選択肢
  • 条文番号・期日・閾値となる数値が近い別の値に書き換えられる
  • 「ただし書き」「除外規定」を見落とし、原則のみで判断させる
  • 増加/減少、高い/低い、〜以上/〜以下など方向や大小関係が逆転される
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

3. ガスメーターの故障(不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり

重要度: 乙B / 甲B

🎯 一言で

ガスメーターの6種の故障(不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり)の定義・原因・影響を整理する。

📖 解説(乙種ベース)

ガスメーターの6種の故障(不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり)の定義・原因・影響を整理する。

ガスメーターの故障分類

■ ①不動(No-flow Registration)

・定義:ガスが流れているのに指針が動かない(積算しない)

・原因:計量機構の固着・ダイヤフラム破れ・分配弁の故障・歯車の摩耗

・影響:使用量を積算できない→検針時に発覚

・対応:メーター交換・保修申告

■ ②不通(No Gas Flow)

・定義:メーターがガスを通さない状態

・原因:分配弁の固着・異物詰まり凍結による固着

・影響:ガスが供給されない

・対応:緊急交換・凍結の場合は解凍処置

■ ③漏れ(Leakage)

・定義:メーター本体・接続部からガスが漏れる

・原因:Oリングシールの劣化・腐食・機械的損傷・施工不良

・影響:ガス漏れ安全上の問題

・対応:即時交換・漏れ箇所の補修

■ ④器差不良(Metering Error)

・定義:実際の流量とメーター計量値の誤差が許容範囲を超える状態

・原因:ダイヤフラム(膜)の硬化弾性低下・計量室の摩耗・分配弁の不完全閉鎖

・影響:過大または過少な使用量計算

・判定:検定公差使用公差を超えた場合に「器差不良

器差 E = (I − Q) / Q × 100 [%] (I:指示量、Q:実際の流量)

■ ⑤感度不良(Sensitivity Failure)

・定義:ごく少量のガス流量ではメーターが動かない状態(始動流量以下)

・原因:分配弁の摩擦増加・ダイヤフラムの硬化・グリスの固化

・影響:微少漏れを見逃す・少量使用の計量不能

始動流量:メーターが動き始める最小流量(Qminより小さい設計値)

■ ⑥あおり(Oscillation / Surging)

・定義:ガスの脈動(圧力変動)によりメーター指針や内部機構が不規則に振動する現象

・原因:整圧器の整圧不良(ハンチング)・バーナーの不規則燃焼・急開閉バルブ

・影響:積算誤差の増大・機械部品の摩耗促進・騒音

・対策:脈動の発生源の除去整圧器の調整・消音器の設置

⚡ 焦点ポイント

不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり」の6分類はそのまま出題される。各故障の『定義』を正確に答えられることが重要。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「不動」=積算しない(ガスは流れている)、「不通」=ガスが通らない。この2つは症状が全く異なるので混同しないこと。「あおり」は脈動が原因で、整圧器のハンチングとの関連を問われることがある。
  • 「不動」「不通」「漏」のいずれかが他の用語と入れ替えられる(類似名称の混同)
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる / 解説本文の太字キーワードが類似用語と置き換えられる / 節タイトルの主要語が類似名称と入れ替えられる

4. ガスメーターの検定(検定対象外3例・有効期間・器差E・検定公差・使用公差)

重要度: 乙B / 甲B

🎯 一言で

計量法に基づくガスメーターの検定制度。検定対象外3種・有効期間(10年/7年)・器差計算式・検定公差±2%・使用公差±4%を正確に覚える。

📖 解説(乙種ベース)

計量法に基づくガスメーターの検定制度。検定対象外3種・有効期間(10年/7年)・器差計算式・検定公差±2%・使用公差±4%を正確に覚える。

ガスメーターの検定制度(計量法

■ 検定(型式承認検定合格)の概要

計量法によりガスメーターは経済産業大臣型式承認を受け、都道府県知事指定検定機関の検定に合格しなければ取引・証明に使用できない

・使用中のメーターは有効期間内に継続使用可

検定対象外(計量法の検定が不要なもの)3種

口径250mm25cm)を超えるもの

最大圧力10kPa超えるもの(中圧B以上で使用するもの)

実測式湿式ガスメーター(Wet Type Gas Meter)

※この3つは確実に暗記すること。試験で「以下」「未満」「以上」「超える」の区別も問われる

有効期間

・原則:10年(ほとんどの家庭用・業務用膜式回転子式

・例外:Qmax(最大流量)が16 m³/h を超えるメーターは 7年

大口需要用メーターは使用頻度・摩耗が多いため短縮される

器差(Instrument Error)

器差 E = (I − Q) / Q × 100 [%]

・I:メーターの指示量(積算量)

・Q:実際の通過流量(基準量)

E > 0 → メーターが実際より多く積算(ユーザーに不利)

E < 0 → メーターが実際より少なく積算(事業者に不利)

公差の種類

検定公差新品メーターが検定に合格するための許容誤差

・一般的な値:±2%(流量域により±1〜2%

使用公差使用中のメーターに認められる許容誤差

・一般的な値:±4%検定公差の2倍

・使用公差を超えた場合 → 器差不良として交換

■ 器差の測定方法

鐘型湿式基準器(Bell Prover)等の基準量器に接続してガスを通し、指示量と実際量を比較

・各流量点(最大・中間・最小)で測定

⚡ 焦点ポイント

「検定対象外3種」「有効期間10年/7年の境界(Qmax 16 m³/h)」「器差の計算式」「検定公差±2%・使用公差±4%」は毎年のように出題される最重要事項。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 「Qmax16 m³/h超→7年」であり、『以上』ではなく『超える』。Qmax=16 m³/hちょうどは10年が正しい。計算式 E=(I-Q)/Q で分母はIでなくQ(実際の流量)。
  • 「10年」が「15年」「5年」と書き換えられる
  • 「16m³」が「21m³」「11m³」と書き換えられる
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

5. マイコンメーターの構成・機能・遮断条件(250ガル・0.2kPa・継続使用時間等)

重要度: ★ 乙A / 甲A

🎯 一言で

マイコンメーターは安全機能(地震・圧力低下・継続使用時間・異常流量)を持つ高機能ガスメーター。各遮断条件の数値を正確に暗記する。

📖 解説(乙種ベース)

マイコンメーターは安全機能(地震・圧力低下・継続使用時間・異常流量)を持つ高機能ガスメーター。各遮断条件の数値を正確に暗記する。

マイコンメーターの構成と機能

■ 概要

マイコン(マイクロプロセッサ)を内蔵したガスメーター

・通常の積算計量機能に加え、異常検知・自動遮断・警報・通信機能を持つ

・家庭用から業務用まで普及(現在は家庭用の標準

■ 構成要素

流量センサ(サーマルフロー式等):瞬時流量・積算流量の計測

地震センサ感震器):地震動の加速度を検出

圧力センサ2次側ガス圧力の監視

マイクロプロセッサ:各センサ情報を演算・判定

遮断弁(電磁弁・モーター弁):自動的にガス流路を遮断

⑥表示部:現在流量・積算量・警報表示

電池:内蔵電池で5〜10年動作(商用電源不要

⑧通信部:スマートメーターIoTで遠隔通信可

遮断条件(重要!数値を正確に暗記)

地震遮断

感震器250ガル以上250 cm/s²以上)の加速度を検出すると自動遮断

・「250ガル」は設問に頻出する基準値

圧力低下遮断

・ガス圧力が0.2kPa以下に低下すると遮断

配管の損傷・大量漏れを検知するため(供給不足ではなく漏れの可能性を検知)

継続使用時間遮断

同一ガス器具が連続して使用されていると判断される時間を超えると遮断

・Qmax25 m³/h以上の大型メーター:連続使用720時間(30日相当)で遮断

・Qmax25 m³/h未満の一般家庭用:連続使用時間 ≈ 60〜90日程度(機種による)

・業務用では継続使用時間の設定が異なる

異常流量遮断

・流量がQmaxを大幅に超えた場合や、急激な流量変化(配管破損等を示す)で遮断

漏洩センサーが動作した場合

感震遮断後の復帰(ガス復帰操作)

・遮断後はガス器具を全閉にして復帰ボタンを押す

自動復帰はしない(現場での操作が必要)

警報機能

ガス漏れ警報器との連動(CO警報器連動型もある)

マイコンメーターのランプ・表示で異常を知らせる

学習機能(Qmax25 m³/h以上の大型メーターの特徴)

・通常の使用パターン(時間帯別流量)を学習

学習パターンから外れた異常流量をより精度よく検知

初期学習期間1ヶ月程度)中は精度が低い

⚡ 焦点ポイント

「250ガル(地震)」「0.2kPa(圧力低下)」「720時間=30日(継続使用)」「Qmax25 m³/h以上で学習機能」の4つの数値は確実に暗記する。組み合わせ問題で頻出。

📝 誤答パターン(過去問頻出+一般則)

  • 【最頻出】 圧力低下遮断の0.2kPaは『以下』で遮断(以下=0.2kPaを含む)。「0.2kPa未満」ではない。継続使用時間はQmax25 m³/h以上が720時間(30日)の大型機器向け設定。家庭用小型は異なる値の場合があるので「Qmax25超→720時間」の組み合わせで覚える。
  • 「30日」が「35日」「25日」と書き換えられる
  • 「以上」が「未満」に書き換えられる(方向の逆転)
  • その他の傾向: 主語(誰が)・対象(何を)・条件のいずれかが入れ替えられる/数値・用語が類似のものに差し替えられる

🔢 供給の重要数値・設備の整理

ガスメーターの分類:

実測式: 体積を直接測定(膜式・回転子式)

– 推量式: 流速・流量を間接測定(タービン式・電磁式・超音波式)

マイコンメーターの遮断条件(主要):

– 地震時遮断: 250 ガル以上

– 圧力低下遮断: 0.2 kPa 未満

– 継続使用時間遮断: 30〜90分(機器による)

– 大量流量遮断: 機器ごとの設定値超過

主要メーターの故障種別:

不動: 計数機構が動かない

– 不通: ガスが通らない

– 漏れ: メーター本体からの漏えい

器差不良: 器差が公差を外れる

感度不良: 微小流量を計測できない

あおり: 圧力変動で異常な動作

供給科目では、設備名・型式・運転条件の数値・配管材料の組み合わせで誤答が作られます。本章で出てきた数値・設備名・工法を一覧で整理しておくと、選択肢の引っかけに気付きやすくなります。

🗒️ 3分で復習(章末まとめ)

🎯 全節 一言まとめ

  • 節1 ガスメーターの種類(実測式・推量式の分類体系): ガスメーターは実測式(体積を直接計測)と推量式(流速等から推算)に大別される。各方式の代表例と計測原理の違いを整理する。
  • 節2-1 膜式・回転子式ガスメーターの構造と特徴: 膜式(ダイヤフラム式)の計量原理と回転子式(ルーツ型)の構造を理解する。両者の適用流量範囲・精度・圧力損失の違いを整理する。
  • 節2-2 タービン式・渦流式・サーマルフロー式・オリフィス式・超音波式の原理と特徴: 推量式5種(タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)の計測原理と適用条件を整理する。
  • 節2-3 ガスメーターの特徴比較(直管・フィルター・用途・流量範囲): 7種のガスメーター(膜式・回転子式・タービン・渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波)を比較表形式で整理する。
  • 節3 ガスメーターの故障(不動・不通・漏れ・器差不良・感度不良・あおり): ガスメーターの6種の故障(不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり)の定義・原因・影響を整理する。
  • 節4 ガスメーターの検定(検定対象外3例・有効期間・器差E・検定公差・使用公差): 計量法に基づくガスメーターの検定制度。検定対象外3種・有効期間(10年/7年)・器差計算式・検定公差±2%・使用公差±4%を正確に覚える。
  • 節5 マイコンメーターの構成・機能・遮断条件(250ガル・0.2kPa・継続使用時間等): マイコンメーターは安全機能(地震・圧力低下・継続使用時間・異常流量)を持つ高機能ガスメーター。各遮断条件の数値を正確に暗記する。

⚡ 全節 焦点ポイント

  • 節1: 「膜式=家庭用」「回転子式=中大口需要」「タービン式・渦流式=大口径推量式」の組み合わせで出題される。分類体系を整理しておく。
  • 節2-1: 「膜式の計量原理=ダイヤフラム往復+分配弁」「回転子式=ルーツ型ひょうたん形回転子」の組み合わせは頻出。適用流量範囲(膜式〜16 m³/h、回転子式25 m³/h以上)も重要。
  • 節2-2: 甲種では「渦流式の計測原理(カルマン渦)」「オリフィス式の計算式」「超音波式の伝播時間差」が論述問題で狙われる。各方式の長所・短所も整理しておくこと。
  • 節2-3: 「可動部なし=渦流・サーマルフロー・オリフィス・超音波」「直管部必要=タービン・渦流・オリフィス・超音波」の組み合わせで選択問題が出る。
  • 節3: 「不動・不通・漏れ・器差不良感度不良あおり」の6分類はそのまま出題される。各故障の『定義』を正確に答えられることが重要。
  • 節4: 「検定対象外3種」「有効期間10年/7年の境界(Qmax 16 m³/h)」「器差の計算式」「検定公差±2%・使用公差±4%」は毎年のように出題される最重要事項。
  • 節5: 「250ガル(地震)」「0.2kPa(圧力低下)」「720時間=30日(継続使用)」「Qmax25 m³/h以上で学習機能」の4つの数値は確実に暗記する。組み合わせ問題で頻出。

📝 関連過去問

この章の知識が問われる過去問題リスト(全25問)。

ℹ️ 乙種・甲種は別の試験です。同じ問番号(例: 基問10)であっても、乙種と甲種では出題される問題内容は異なります。各年度・種別ごとの本文は 乙種過去問 / 甲種過去問 ページから確認してください。

乙種(16問)

令和7年: 供問12

令和6年: 供問12

令和5年: 供問12

令和4年: 供問10 / 供問12

令和3年: 供問10 / 供問12

令和2年: 供問10 / 供問12

令和元年: 供問10 / 供問12

平成30年: 供問10 / 供問12

平成29年: 供問10 / 供問12

平成28年: 供問12

甲種(9問)

令和7年: 供問12

令和6年: 供問12

令和5年: 供問12

令和4年: 供問10

令和3年: 供問10

令和2年: 供問10

令和元年: 供問10

平成30年: 供問10

平成29年: 供問10