製造 part5 付臭剤

この教材は旧サイト「ガス主任ハック」(〜2026年5月)で公開していた解説を、2026年7月時点の法令に合わせて更新のうえ再掲載しています。
解説製造 part5 付臭剤

付臭剤

ガス事業法による規定

  •  臭気濃度の測定は月1回行い、ガスの空気中の混合容積比率が1000分の1で臭気が確認できること(ガス中の付臭剤濃度から換算式を用いて臭気濃度を求める場合の管理値は2000倍以上)。

備えるべき性質

  • 土壌透過性高いこと
  • 導管腐食しない
  • 人間に対し害がなく毒性がないこと
  • 水に溶けにくいこと
  • 完全に燃焼し燃焼後は無害無臭であること

付臭剤の物性

  ターシャリーブチルメルカプタン(TBM) テトラヒドロチオフェン(THT) ジメチルサルファイド(DMS)
硫黄含有量 35.5 36.4 51.6
他と比べて大
閾値(μg/㎥) 1.1
他と比べて極小
16.5 16
特徴
  • 温泉のようなにおい。
  • 認識閾値が低く、においのインパクト強
  • メルカプタン化合物は、化学的に若干反応性があるが、ターシャリーブチルメルカプタン(TBM)は比較的安定である
  • シンナー系のつんとした臭いに近い
  • 青海苔のようなにおいを有する。
  • 比較的土壌透過性が高い
  • 一般に他の付臭剤と混合して使用している
  • 閾値(いきち)
    臭いのついているガスを徐々に希釈してゆくと、ある濃度以下になると臭いを感じなくなる。この時の温度を閾値という

付臭設備

液体注入方式

  • 付臭剤を液状のまま直接ガス中に注入。
 ポンプ注入方式
  • ポンプ等によって、付臭剤を直接ガス中に注入する方式。
  • 比較的規模の大きい付臭設備には、最適な注入方式。
 滴下注入方式
  •  重力によって付臭剤をガス流中に滴下する方式や加圧源として都市ガス又は窒素ガスを利用し滴下する方式がある。
  • 流量変動の少ない小規模の付臭設備に多く用いられる

蒸発方式

  • 蒸発した付臭剤をガス流に混合する方式
  • 設備費が安く、動力が不要
 バイパス蒸発式
  • 導管にバイパスを設けてバイパス管を通過するガスに付臭剤を蒸発させて飽和させる方法
  • 蒸発した付臭剤の混合比率を一定に保つことが困難なため、単一成分の付臭剤に適している

液付臭方式

  • 原料LPGの液中に直接付臭剤を注入する
付臭方式 蒸発式 滴下注入方式 ポンプ注入方式
適正な処理能力 小~中 中~大
混合付臭剤使用の適否 不適
建設費
接地面積

付臭室

  • 付臭剤貯蔵タンク、受入設備、注入装置等の設備は密閉した付臭室内に設置し、付臭室内はやや負圧にする

臭気濃度測定

パネル法

  • 試験ガスを次の3種の希釈法のいずれかによって、あらかじめ適正に選定された臭気の判定者(パネル)4名以上により、においの有無を判定し、ガスの臭気濃度を求める方法
  • パネル法による臭気濃度の管理値は、1000倍以上とする
 オドロメーター法
  • 一定流量の無臭空気流に試験ガスを希釈混合する装置(オドロメーター)で作製した試料気体をパネルが嗅いでガス臭気有無を判定し、その希釈倍数から感知希釈倍数を求める
 注射器法
  • 試験ガスを採取用注射器にとり、希釈用注射器に移して作成した試料気体をパネルが嗅いでガスの臭気の有無を判定し、その希釈倍数により感知希釈倍数を求める
 におい袋法
  • 無臭の空気を3リットル入れたにおい袋に試験ガスを注射器で添加して作製した試料気体をパネルが嗅いでガスのにおいの有無を判定し、その希釈倍数により感知希釈倍数を求める

付臭剤濃度測定による臭気濃度の算出方法

  • THT、TBM、DMS等の有機硫黄化合物を含む付臭剤を添加したガスに適用
  • 付臭剤濃度測定による臭気濃度の管理値は2000倍以上とする

FPD付ガスクロマトグラフ法

  • 炎光光度検出器(FPD)を設置したガスクロマトグラフを用いる
  • THT、TBM、DMS等の測定に用いる

検知管法

  • 検知剤が充填された検知管に一定量の試験ガスを通し、検知剤の変色長さから付臭剤成分濃度を求める方法である
  • THTTBMの測定に用いる(DMSは測定不可)
手を動かす一問一答(旧サイトのミニテストより)
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